アンドレイ・タルコフスキーの「鏡」


「鏡(1975)」を観てきた。

先月みた「ストーカー(1979)」が思った以上に楽しめ(?)のに味をしめ、この際だから、ということで足を向けたわけだ。



この「鏡」は、タルコフスキーの自伝ともいわれる作品である。ここには具体的な「筋」はない。

母との不仲で、ごく幼い時期に家を出た父の思い出。雨の中、焼け落ちる納屋。印刷所で働く母の姿。早朝に起きだし、校正チェックに向かう母。偶然とはいえ、誤植が政治的な意味を持ってしまった時は生命に関わったスターリン時代の記憶。射撃訓練に明け暮れた少年時代などと、ソ連や文化大革命時代の中国のドキュメンタリー映像が交互に、かつランダムに流れる。そして、時折流れてくるのは父(アルセニー・タルコフスキー 詩人)の詩。

恐らく、アンドレイ・タルコフスキーの心象背景をそのまま映像化したものであろう。いつもの「超時空間カットバック」、…というのはたった今名づけたものだが、右から左、または下から上などカメラがパンするだけで、場所や時間を超越する、タルコフスキー独特の手法が見事な効果を上げる。

…と、ここまでわかって風に書いてはいるが、決して理解しているわけではない。ただ、映像の美しさと水の清らかさに魅入られていだだけの110分間であった。

さて、再来週は「アンドレイ・ルブリョフ(1967)」である。205分の大作だが、耐えられるか?おれ?

追伸
8月より「誕生!ヘルツォーク」と題された、ヴェルナー・ヘルツォークの回顧特集が始まるとのよし。第一回は「アギーレ/神の怒り(1972)」であるという。あゝ、しばらくシネマポイントと縁が切れそうにない。






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