須坂市「きくの」アジフライそして「海街diary」のこと


【お店のデータ】
きくの
場所 長野県須坂市須坂1453−11ぱるぱるストリート1F

この8月で、吉田秋生「海街diary」の連載が終了するという。正直なところ哀しい気分だ。四姉妹の行く道が見えてきて次のステージに、そのような展開になってきたので、そろそろ終わりかな、とは思っていたが、いざその時を迎えるとなると誠に残念でならない。



鎌倉に住む四姉妹が主人公である。長女 幸、次女 佳乃、三女 千佳そして四女で三人とは腹違いで生まれた すずを軸に物語は展開する。多くの登場人物と練り込まれたキャラクター造形、複雑に張られた伏線、娘たちの行く末がゆったりと、悠々ときめ細かく描かれていく。

様々な物語が紡がれるが、中でも四姉妹が金沢を訪れるエピソードが好きだ。父母が駆け落ちした先で生まれたという出自に後ろめたさを感じているすずが、実は多くの愛情を受けていた事に気づくという、涙なしではいられない挿話だ。

もう一つ、丁寧に描かれるのが様々な食べ物である。ちくわカレー、しらすトーストなどがエピソードごとに登場し、複雑な人物関係を一本に繋げるアイテムとして扱われる。中でも重要なものとして描かれるのがアジフライである。

海猫食堂の女将の死、長女次女そしてすずの恋を繋ぐ重要なアイテムである。以来、このメニューを見かけると注文してしまうのは、愁いを帯びた登場人物とは違って、単に軽薄なだけであるところが情けなくてならない。

という事で須坂のレジェンド、きくのにて

アジフライ定食」400円



テレビで取り上げられたくさんの人びとが押しかけ、とんでもなく有名になっても、一切ペースを変えないところは「海街diary」と共通するところかもしれない。

こちらの特徴はボリューム満点、品数豊富、一切手を抜かず、そして安いという事だ。メインに小鉢もの3、漬物、てんこ盛りご飯にみそ汁がついて400乃至500円とは、非常識という以外に何ものでもない。

まずは本日の小鉢もの。



キヌサヤの玉子とじ
なすの煮物
豚肉と白菜炒め
フキの煮物
どれも簡単なものだが、それだけに手抜きのできないものばかりだ。

そしてアジフライ。



大きなものがふたつ、そこに目玉焼きと千切りキャベツが装備された、本格的な一品である。

まこと、分厚く立派なアジフライである。ソースか醤油か、毎度悩むのだが、今回は迷いなく醤油を選択する。



「海街diary」は吉田の「ラヴァーズ・キス」とのクロスオーバー作である。この二作と、今後描かれるであろう作品とで「鎌倉三部作」とする構想であるという。それはそれで楽しみでならない。



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です