長野市「秋山食堂」話題の『その他』


店名 秋山食堂
場所 長野県長野市小柴見375 [地図はこちら]
電話 026-228-8431
ジャンル 食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり


話題に事欠かない存在がある。

例えば三島由紀夫だ。流行作家として傑作を連発し、雑誌のグラビアや映画に主演しと、常に人々の言の葉に上り精悍な容貌と隆々たる肉体は、ひいき目でなくとも素直にかっこいい。




先だって

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」という映画を観た。1969年5月に行われた作家 三島由紀夫と東大全共闘1000人との討論会の模様を新発見のフィルムや関係者のインタビューで再構成した作品だが、三島の魅力が圧倒的なのだ。体制側 三島を揶揄し挑発するものがいたり、もっと直接的に「おれは三島を殴りにきた!」と叫ぶ学生たちへ決して威圧的でもない、バカにするでもない、あくまでも真摯に丁寧に相対する。時に笑い、時に睥睨する。とにかくかっこいい、惚れ惚れするほど美しさを感ずる三島の姿はそちらの趣味がなくとも、いつまでも愛でていたい気にされられる。


「秋山食堂」



先ほど調べてみたのだが、秋山食堂についてレポートするのはこれで13回目だという。
常連、というほど通い詰めているわけではないのだが、やはりここには何かがある、常に話題に事欠かない。そして今日もあったのだ『その他』が。
昼を少しまわったところだったのでテーブルはいっぱい、小上がりも片づいていない状態だったので必然的にカウンター席へ。ここは狭いのが難ではあるのだが、そのかわり厨房内がみえてとてもよいのだ。さぁなににするか。チキンライス親子丼は食べたばかりだが惹かれてならない、オムライスか炒飯かと検討かつ逡巡していたら眼前の黒板に


『日替定食 煮イカその他』



とある。そうでなくとも日替りは楽しみなのだ、わくわくするのだ。しかもメインは煮イカだなんて、山国信州の定食屋で滅多やたらと出会えるものではない。そこにもってきて『その他』だなんて、身悶えするほど魅力的な響きがある。よしこれだ。
うしろのテーブル席はサラリーマンらしい6人組で、新しく赴任してきたらしい若者にすげーのを喰わせてやると連れてきたらしい。チャーシュウエッグ10枚丼と煮カツなんてパワハラだよな、とじつに微笑ましい。厨房ではマスターが手際よくカツを揚げ玉ねぎを切りそしてキャベツを盛り上げる。そうだ、チャーシュウエッグ10枚丼は山なのだ。ちゃっちゃかと作業が進むうちに『その他』の様子がわかってくる、薄いベージュ色の惣菜は何かの煮物らしい。2種の煮物定食なんて素敵すぎる。



しばらくして本体の登場。煮イカは予想通りのフォルムだ。醤油でまっくろに煮つけられたイカはとても柔らかく箸でホロリと崩れていく。ああ美味い。そして『その他』はなにか。







『その他』とはなんと高野豆腐と牡蠣の煮物であった。双方を薄口でさっと煮つけただけの、ごくシンプルなもの。煮すぎた牡蠣ほどみっともないものはないが、これはまったく問題なし。ふっくらと、かつ磯の香りをピッと残した上々の仕上がりであった。






さすが秋山食堂

いつ来ても何回来ても話題が尽きない。三島由紀夫のように、50年たっても言の葉に上るような存在となるように、これからも幾度となく語っていく所存である。







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