【カリギュラ~あるいは脂まみれ血走り中学生の生態について②】


1980年だから中学2年の時のことだったと思う。友人たちの間で、ちょっとした事件があった。なんだかすげ〜映画が公開されるらしいぜ。オトコもオンナも裸だらけで、最初から最後までやりっぱなしの、トンデモねー映画らしいぜ。などという情報が、まことしやかに入ってきた。それが

『カリギュラ(Caligula)』 1980年アメリカ・イタリア
監督:ティント・ブラス、ボブ・グッチョーネ、ジャンカルロ・ルイ
出演:マルカム・マクダウェル、ピーター・オトゥール、サー・ジョン・ギールガッド



ふぅん。マルカム・マクダウェルって『時計じかけのオレンジ』だよね(前年に観ていた)。ピーター・オトゥールも少し仕事選べよ。など、すでに小生意気なことが言える程度の映画ファンだったのだが、その反面、脂くさい中学生には違いない。なんとか観ることが出来ないか。と、ドキドキしていたものだ。

そしてロードショー。しかし、アメリカと違って修正だらけの公開となった日本では大したヒットもせず、あっという間に二番館行きとなった。半年ほど経ったのち、ホームグラウンドである〈飯田橋佳作座〉に来るというではないか。色めきたった中学生どもは、

『坊主頭だけど、堂々としていれば大丈夫』
『オヤジの背広を着ていけば』
『〇〇は老け顔だから、大丈夫じゃないか』

と、侃々諤々の大議論。再来年は受験だというのに、まったくコレだから、ロクな大人になれなかった訳だ。

いろいろあったが、ヘタレ中学生は結局のところその場は観ることは出来なかったのは、単なるヘタレであったため。現物と対峙あいたのは三十すぎてから、ビデオでゆっくり鑑賞とあいなった。
実在した三代目ローマ帝国皇帝を描いたこの作品は、巨大首切りマシンで切りまくられる人のアタマがキャベツにしか見えなかったり、アレやったりコレしたりはするものの、見事なほどドーってことのない映画であった、雑誌「ペントハウス」のボブ・グッチョーネ渾身の一作!なるコピーがあったのだが、これで渾身なのか?世評通り「トンデモねー映画」には違いなかった。
とはいえ、内容はともかく、この映画に出くわすたびに三十数年前の、あのピュアな日々が思い出され、胸がキュンっとなるような、なんとなく甘酸っぱいものが滲み出てくるような。そんな気にさせられるのだ。



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