飯山市「イナリ食堂」伝説のかつ丼


イナリ食堂
場所 長野県飯山市飯山新町205-2 [地図はこちら
電話 0269-62-2372
駐車場 あり
バリアフリー △
ジャンル 定食屋

伝説とは

伝説とは説を伝うること、長い間人から人へと語り継がれるような出来事、もしくはそのような出来事を指す。いずれにせよ、よほどの事でなければ伝説となれはしない。じつは、私の周りにはよっぽど”よほどの事”がない(変な表現だなぁ)ようで「伝説の◯◯」に出くわした事がないので、なんとなく「伝説の◯◯」に惹かれてならない。
ひと回り上の世代の方たちの多くからは、「あいつは伝説だった」というのをよく聞くのだが、世代なのか生まれ育った地域によるものなのか。隣町のアイツは30人対ひとりのケンカに勝ったとか、いとこの友だちのアニキの元カノの嫁行った先の義理の兄が300人ナンパしたとかいう極めてローカルなものだし、そもそも大した伝説でもないか。大げさに表現して、面白おかしく言って回っているだけかもしれない。あぁどこかで伝説と出会うことは出来ないか。

飯山へ

またしても飯山行きとなった。10日ほど前にお邪魔した先でやり残した仕事があったのだ。私に出来ない仕事などいくらでもあるのだが、これは特に手の出ないタイプの作業であり、ここはひとつプロフェッショナルである先輩にお出ましいただいた次第である。長野で昼少し前に待ち合わせ、そのまま飯山へと向かう。
お客様宅はちょうどランチタイムであったが、気にせずやってよしとの事だったので作業開始。…したはよいが、さすがプロのやる事だ。あっという間に終わってしまう。
「ちょっとしたことだから、簡単だよ」
とはいうものの、お客様はもちろん、私にもとても出来ることではない。さすがだ。
意外と、というより想定以上の速さで終わった。次の予定まで少し間があるのでこちらもランチタイムとしよう。飯山の街にも有名な店はいくつもあるが、なかまち食堂は先だって行ったばかり。うなぎの本多は簡単に行けるわけもない。したがってお邪魔するのはこちらである。

「イナリ食堂」

古ぶるしい、すすけた白の外壁にレタリングされた”イナリ食堂”の筆文字風の文字からは、ある種の荘厳さが垣間見えてくるようだ。内部の床壁天井テーブルは厨房から美味そうな香りとともに流れてくる、油、油、そして脂のためいたるところがペタペタとした感触にまといつかれている。決して、いや清潔感があるとは断じて言えないが、これがたまらない。これぞ定食屋!という風情はみただけて食欲が増していくようだ。じつはこちらに、すごいものがあると聞きやってきたのだ。

「かつ丼」1100円

刮目してみよ!この迫力を!威圧感を!これはかつ丼ではない。”かつ山脈”という表現が妥当といえよう。かつ1枚のサイズは間違いなく私の掌以上の面積がある。そしてこの厚み、3センチはあるだろう。その大とんかつをまるまる2枚使用したかつ丼である。

これはすごい。見た目のインパクトだけではない、しっかりと美味いのだ。煮干しの香りがするタレは、良い意味での田舎っぽさを醸成してくれる。同様に甘い甘い味わいもよい。このタレがしみしみになったご飯が最高だ、たまらないほどの美味だ。かきこみながら、品悪くノドを鳴らしてしまう。そしてあらためてかつの登場。箸で持ち上げると、ズシっとした重量感がすごい。いつまでも持ち上げていられなほどだ。そんな物体がいつまで経ってもなくならない。トッピングが少なくて困ったことはいくらもあるが、多すぎてというのは初めての体験だ。

30分ほどかかって終了、というのは厳密には間違い。かつはなんとか食べ切ったが、ご飯は1/4ほど残してしまった。あああああ、これはすごい。単に「すげーの」では表現が足らない。これぞまさしく「伝説」といって然るべきであろう。だめだ腹いっぱい。恐らく夕食も食べられないだろう。先輩も決して少食な方ではないのだが、えらい目にあったと目を白黒させていた。

長野市「秋山食堂」親子丼


秋山食堂
場所 長野県長野市小柴見375 [地図はこちら
電話 026-228-8431
駐車場 あり

名物に美味いものはない。

というのは言い得て妙なことと言える。あれって前評判ほど美味くなかったよね。そんなささやきは、随時聞こえてくるし自ら発することもある。常套句といっても支障はないだろう。

理由はいくつかある。まずは郷土食であった場合。田舎の貧乏食であったから、材料が特殊だから、昆虫食だからまずいという事ではない。郷土食はそのコミュニティにいたから、ある種の共通理解があるから美味い、という事も言えるわけであって必ずしも誰もが心地よく感じられるとはいえないこともある。

次にブランディングされたものである場合。
これらは最初からそれなりに完成度を高められたものが多いはずなので、極端にまずく感じるわけもないはずだが、その分こちらのイメージが増幅されている事がある。これは絶対に美味いものだ、という刷り込みがなされていればいるほど、激しくギャップに見舞われる、ということになる。

どれもこれも、たくさんの方が一所懸命つくってくれたものなのだから、あまり文句を言ってはならないのだが。人間とはかくもわがままな生物なのだ。

「秋山食堂」

親子丼が食べたくなったはよいのだが、いざ探すとなるとなかなか行き会わない。街場の蕎麦屋を廻ればそのうち出会すのだろうが、立ち回り先に蕎麦屋がなく、あっても丼ものを扱うような大衆店ではなかったり。そもそも蕎麦屋は草笛くらいとしかつきあいがないのだ。
であればリアル深夜食堂であるこちらにお願いするしかなかろう。昼どきにメニュー外注文は失礼かもしれないが、カツ丼・玉子丼があるのだからさほどでもないだろう。大将も快く引き受けてくれた。

「親子丼」

近年は半熟とろとろが持て囃されているようだ。無論のこと嫌いではないのだが、トロトロすぎは今ひとつ好まない、あれは丼ではなく雑炊だ。ほどほどに固めの玉子にまとわれた具材は玉ねぎとひとつがひと口半サイズくらいの鶏肉がゴロゴロ、そして少しの三つ葉のみ。鶏の火通りがじつによい。当然生ではなくかといって通しすぎのぱさつきもない、シャキっとぷりっぷりの歯ごたえだ。

準つゆだくという程度に高い水分量だが、雑炊とまではいかない。ほどほどにサラサラがすばらしい。適度に甘すぎの味つけがよい。変な表現だが、玉子焼き・親子丼・かつ丼は甘すぎるくらいがデフォルトであると確信する。

上田の名物は親子丼

であると、長い間思い込んでいた。昔、祖母が旅行先の上田市で食べた親子丼が美味かった美味かった美味かった。と言い回っていたのを覚えていたのだ。さぞやすごいものなのだろう、池波正太郎も食べたかな。なんぞと思っていたらさにあらず。乗っていたバスが渋滞で遅れに遅れ、上田の旅館に到着したのが真夜中。当然、夕食など残っておらず、やむを得ず近隣の蕎麦屋で親子丼を食べた、という話を聞いたのは祖母が亡くなってからずいぶん経過してからだった。
「お腹がすききったところの親子丼だったから、余計と感動したんじゃない?」
とは母親の談。名物だから美味なのではない、心動かされるからこその美味と感ずる、という事なのであろう。

長野市「ししとう」大きいことはいいことだ


ししとう
場所 長野県長野市高田426-2 [地図はこちら
電話 026-228-4410
駐車場 あり

経済おんち

毎度のことながら、またしても恥をさらしてしまおう。私ほど金銭を知らぬものはいない。無頓着、というほど持ってもいないし稼いでもいないから、単に「知らない」とだけ申告しておく。ローンの金利が1%だとしたら、総額に0.001をかけてからそれを足して12ヶ月で割ってから。などという有様では本業に支障が出るレベルなのだが、今さらどうにもしようがない。当然、長期プライムレートだの、マクロ経済だのと専門用語を並べられてもアップクチキリキアッパッパァ(©️江戸川乱歩)だ。まぁ経済そのものがわからないという事だ。

消費が少ない

だからよくないのだという。市井の人びとがものを買わない、あるいは買い控えているからお金が回らない、いつまで経っても景気がよくならない。というほどの意味だと解釈しているのだが、バカを言っちゃァいけねぇよ。今どき物が売れないのはカネがない、あるいは欲しいものがないからだろう。稼ぎが少ないから高いものが売れない。欲しいものがないわけがない、物欲は消えない、私は愛人が欲し…いのはともかく、そういった煩悩は別として、日常生活に必要なもの。テレビはある、電子レンジもある、DVDもBlu-rayプレイヤーもある、食べ物も同様に家の中にないものはない。そんな状況下でものが売れると思うか?それだけで景気の動向を計っているわけではないだろうが、適当な理由をつけているだけのようにしかみえない。そんな事では、みながみか萎縮するだけでますます悪い方へと転がっていくとしか思えない。

大きいことはいいことだ

とはいえ、50すぎたロートルはまだよいだろう。良くも悪くもひと通りの事は終わってしまったし、あとは下り坂転げ落ちていくだけだ。ただ、若者たちのために萎縮しっぱなしはよくないだろう。バブル時代のように、とは言わないが、もう少し元気な社会に戻してあげるのがわれわれ大人の仕事だろう。かつての山本直純のように「大きいことはいいことだ」といえるように。

 

「ししとう」

長野市有数の定食屋さん。がっつりデカ盛りといえばここだろう。麺類といい、定食ものといいお腹いっぱい間違いなしの店だ。そして今回はフラッグシップともいえるメニューを注文した。

「チキンカツカレー 」

レギュラーサイズも大盛りも同一価格となれば、後者を選択するのは当然であろう。大盛りとは、チキンカツもデカい、カレーの量もすごい。

チキンカツは両手のひらを広げたほどのサイズだ。厚みこそないが、鶏肉らしくジューシー。カレーは辛さはあまり感じさせないが、けっこうスパイシー。千切りキャベツとカレーを攪拌して食すと、また別の世界が現出する。あぁ素晴らしき世界、大きいことはいいことだ。

景気とは所詮のこと”気”の問題であるという。気分など、下を向けば向くほど下降するものなのだ。空でもよし、元気出していこうではないか。

長野市「Cafe Restaurant Oiseau bleu」アカとほのかなピンク色


Cafe Restaurant Oiseau bleu
場所 長野県長野市青木島町大塚145-1 [地図はこちら
電話 050-5597-2078
駐車場 あり

〇〇主義

“主義”という言葉は誠に便利な用語であると思う。口にするだけでインテリゲンツィアっぽい響きがするし、なんとなく難しい言葉づかいに聞こえるから格好もつく。アタマに◯◯と加えてしまえば意味などなくても通じてしまう。人によっては
「それがオレの主義だから」
と、言い放つものもいる。私の父親など、酔っ払うとしょっちゅう連呼していた。

とはいえ、そのような用法もあながち間違いではない。”主義”はそのまま”考え方”や”ルール”あるいは”システム”と言い換えてしまった方が分かりやすい。たとえば近代主義(モダニズム)とは過去にあった様式やしがらみに囚われない、近代的合理的な”考え方”、”ルール”、”システム”とすれば理解しやすい。難しく言わずともわが父親は
「それがオレの考え方だから」
とでもいっておけばよかったのだ。

共産主義

共産主義ほどよいものはない。
プロレタリアートの息子だから余計とそうなるのだが、これほどよい”考え方”はないだろう。
「財産の一部、あるいは全部を共同所有することで平等な社会を目指す」
というくらいの意味だろうか。
いつも書いているように、私ほどわがままで欲張りな者は他にいないから、”財産の一部、あるいは全部を共同所有”される事には甚だ抵抗はある。そうでなくとも稼ぎが薄くて困っているのだ。

とはいえ、強きものが弱きものを守るのは当たり前、親が子を守り育むのは当然のことであろう。すなわち共産主義とは”究極の福祉”を造り上げるのが目的なのだ。誰しも自分のこと”だけ”を考えているものはいない。家族、友人、知人、職場、下請けさんその他様々な人物と助け合い、支え合ってこそ社会は成立し、よりよい方向へと互いを導く。左右の別なく、これがごく当たり前の姿であろう。

主義者宣言

だから私のことを”共産主義者”と呼んでもらって支障はないし、否定するつもりもない。もっとも”一部、あるいは全部を共同所有”するほどの財産も稼ぎもない。自民党は大嫌いだが、共産党にも入らない、赤旗を配る気もないから誘わないように。”アカ”といってもらってもよいが、実際には”ほのかなピンク”といったところだし、簡単に立ち上がることも出来ないからあまり期待しないようにお願いする次第だ。

「Cafe Restaurant Oiseau bleu」

青木島おいしい広場の一画にあるカフェレストランだ。”オワゾーブルー”と読むそうだが、意味など知るよしもない。以前、幾度かスイーツを食べに来たことがある。白が基調のさっぱりとしたインテリアが心地よい。これで昼間で陽光と風がほどよく入ってきていたら最高の空間なのだが。いざ歌えインターナショナル!飢えたるものよ、晩餐を屠るべし。

「ローストビーフプレート」

木製の盆の上にメイン料理のほか、様々な料理をのせた華やかなプレートメニューだ。ビーフやチキン、ハンバーグなどがあるが今回はローストビーフとする。

レタスやパプリカ、紫キャベツなどのグリーンサラダやポテトサラダ、小さなグラタンにローストビーフ。ここにパンかご飯が搭載される。当初はご飯にしてローストビーフ丼ときめこもうかとも思っていたが、プレートの構成からしてパンの方が望ましいだろう。

軽くトーストされたパンに、ほのかなピンク色のローストビーフをさらりとのせて口にすると、気分はまるでブルジョワジーだ。パンがなければケーキをいただいたら?

「あいつはアカだ」

という罵倒を生で聞いたことがある。以前、勤務していた会社の社長が言い放った言葉だ。彼にしてみれば、イデオロギー云々というよりも単に”狡賢いヤツ”くらいの意味だったのだろうが、私くらいの世代の者が、ほぼ平成になろうかという時代のことだから、極めてレアな体験といってよいだろう。羨ましがってもらえるかどうかは定かではないが。

上田市「LB cafe」パンケーキ・ホットケーキ


LB cafe
場所 長野県上田下之郷乙658-2 [地図はこちら
電話 不明
駐車場 あり

苦手なもの

誰にでも苦手なものはある、私にも当然ある。…いやいや、正確には
「私”のようないい加減なオヤジ”にも”特に苦手なものは”当然ある」
ではあるのだが。とにかくたくさんありすぎて、何が何やらわからん状態ではあるのだが、中でも”特に””特に””特に””特に””特に”と超大盛り”特に”レベルにあるのが英語だ。関係代名詞とやらが登場したあたりからまるっきりついていけなくなってしまった。高校のテストで
I do not understand English.Because English is not Japanese.
と書いたら先生からケツが割れるほど怒られたのは美しい思い出だ。

誤訳

そんな英語音痴の私でも、明らかな誤訳だよな。というものがある。かつてKING CRIMSONの「21st Century Schizoid Man」を「21世紀の精神異常者」としていたがあれは絶対に違うよなぁ。インパクトはすげーが。だからといって現在の「21世紀のスキツォイドマン」はダサすぎる。市川悦史の「21馬鹿」が核心をついているような気もするがよくわからない。

ジョン・ウエイン

「ブラニガン」(1975)という映画がある。
ジョン・ウエイン最晩年の主演作、西部劇ではなく刑事アクションものだ。ニューヨーク市警の刑事が悪人を捕まえにロンドンで大暴れするという作品だが、途中で「両面を焼いた目玉焼きにカリカリのベーコン。それとホットケーキをどっさり」というスーパーは誤訳だろう。ジョン・ウエインがホットケーキなんて和製英語を使うわけがない。と、40年経過した今でも気になってならない。

「LBcafe」

上田 長野大学前にあるおしゃれカフェだ。以前はケーキ屋さんだったというがよくわからない。現在もケーキもある、サンドイッチなども扱われているようだ。道沿いの大きな開口部からは、長野大学の様子がよくわかる。

「パンケーキランチプレート&スープセット」

目玉焼きをのせたパンケーキにソーセージ、サラダのプレートにスープとドリンクまでついてくる豪華版ランチである。

目玉焼きは半熟だからよし。パンケーキはほわほわ、これをリコッタチーズのパンケーキというのか。あまりチーズっぽくないから違うのかな。

ソーセージは粗挽きでぷりぷり。色鮮やかなサラダのドレッシングはイチゴ入りという、じつにおしゃれな一品だ。スープはビーフシチューを選択したが、牛肉ゴロゴロで驚いた。分厚いマグカップにたっぷりのコーヒーうまし。もう少し熱い方がいいなぁ。

ホットケーキとパンケーキ

“ホットケーキ”はどうやら和製英語らしい、というのはわかるのだが、パンケーキとの関連性がわからない。パンケーキが日本に入って来た際に変わったものか、はたまたまったく違うものなのか。ご教示いただける方はいないだろうか。

東御市「ぷくぷく食堂」出会い、そしてまたマンガ盛りとの…


ぷくぷく食堂
場所 長野県東御市加沢1448-18 [地図はこちら
電話 0268-64-0625
駐車場 あり

前段

人間はひとりでは生きていけない。
家族・親戚・友人・知人・仕事など様々な関係のものたち相互に支え合い、もたれあった上でないとそこに立っている事すらできない。長い年月を孤島で過ごしたロビンソン・クルーソーですら、唯一残された聖書と接する事で信仰に目覚め、神と対峙し、間接的に人間との関係を保てていた事で38年もの間ひとり過ごすことができたのだ。ちなみに、途中で登場するフライデーは神を知らぬ未開のもの、すなわち人あつかいされていないのだ。

出会い

したがって、人間にとって最も重要なことは”出会い”であると断言して差し支えなかろう。念のため申し添えておくが、”出会い系”ではない。人との出会い、場との出会いそのものが人を育み大きくするのだ。そして今日も出会いを求め、書を捨て街へ繰り出すのだ。

東御市

東御市という地は、地味な街と受け取られる事が多いと思う。かくいう私自身がそのようなイメージを持っていた。ところが、接してみるとこれが見どころのある地なのだ。雄大な湯の丸高原あり、雅な海野宿あり。旧北御牧村の「梅野記念絵画館・ふれあい館」は小さいながら見応えのある施設だ。こちら在住であった梅野満雄氏のコレクションが主な収蔵品となっていて、青木繁の作品が展示されている。名作「海の幸」の実物大レプリカなど、とてつもない迫力に満ちている。

雷電爲右エ門

そして東御市といえば雷電爲右エ門であろう。江戸中期、明和から文政という爛熟の時代を駆け抜けた名力士の生涯は、異国船の来訪やシーボルト事件など、そのまま幕府崩壊への道行へと直結する。その辺りを描いた雷電の評伝はないか。喜んで読んでしまうのだが。先だって、その雷電為右衛門の生家とされている地から2キロほど行った先にある食堂にお邪魔したのだが、とても気持ちよく、美味しい出会いとなった。

「ぷくぷく食堂」

一般の住宅を改装したとおぼしきこちらは、昨年(2019年)10月にオープンしたばかりという。若きご主人のニコニコ顔だけで美味しさが保証されたように感ずる。色紙に手書きのメニューが幾枚も壁に張られている。うどん、カレー、定食もの、スパゲティと様々なメニューが用意されており目移りして敵わない。優柔不断、試行錯誤、そして逡巡の果てにこちらとする。

「肉だんご鍋定食 ご飯大盛り」

日替りメニューとされるコーナーより選択した。冬場(あまり寒くはないが)の鍋というだけで食欲がいや増すようだ。

土鍋に美しく設えられた木綿豆腐、白菜、長ネギ、シメジ、うどんそして大きな肉だんご3点。醤油仕立てのスープはあっさりかつキリッとした味わいだ。生姜の効いた肉だんごが美味い。

マンガ盛り

+100円でご飯を大盛りとしめもらったが、これはまさにマンガ盛りといえる。思わぬ再会に心躍らされたが、いつまで経ってもなくならない。最後はスープをかけてさらさらと流しこんだが、これがまた美味い。

そのほか、隣の方が食べていた「豚生姜焼定食」、同行のものが注文した「麦とろ定食」が美味そうだった。また「ウルトラマン定食」、「大盛山盛りナポリタン」など魅力的なメニューが目白押しだ。これはよい店と出会う事ができた。望外の幸せと言えよう。

山ノ内町「SORA terrace cafe」空の上、雲の中


SORA terrace cafe
場所 長野県下高井郡山ノ内町竜王11700 [地図はこちら]
電話 0269-33-7131
駐車場 あり(ロープウェイ駅前)

行ってみたい場所

誰しも一度は行ってみたい場所があるはずだ。
私の場合は東京 浅草だ。大正年間から昭和6年あたりまで、というしばりはあるが。大正デモクラシーといわれた自由主義的な風が、軍部の台頭・テロの横行から次第にきな臭ささが強くなってくる時代。不安さが増してくればくるほど輝きを増す大衆文化。無声映画の完成、エノケン・ロッパによる浅草オペラ。渡辺篤の舞台なんてどうしても観てみたい!!!

おっとっと
取り乱してしまった。行きたい場所ではあるが、行けるわけもない場所でもある。大変失礼した。ではクフ王のピラミッド、イースター島、ナスカの地上絵巡りもよい。人類史上最大の謎をめぐることによって、エーリッヒ・フォン・デニケンの与太話をリアルに感ずるツアーなんてのもよい。

どうにも、真面目な展開にならないというか、なぜ私はマニアックな方向へと進んでしまうのだろうか。

一度でよいから雲海を見てみたい。もくもくの雲上で優雅に過ごしてみたい。というのが以前からの家内の願いであった。では装備を整えて、山に行こう。富士山なら五合目までは車でいけるし、山小屋で一泊する予定なら割と楽に登頂できるらしい。とはいえ山をなめてはいけない。友人のだれそれをトレッキングコーチにして。などという事にも間違ってもならないので、どうしようかと思案していたら、ちょうどよい場所を見つけた。

「竜王スキーパーク」

北志賀高原最大規模のスキー場である。166人乗りのロープウェイ、13基のリフト、数十のゲレンデを要する巨大スキー場だが、シーズンオフには中腹で雲海をみることが出来るという。ただし、確率は64.3%(2018年実績)だから確実に出会えるとは限らない、行ってみなければわからない。日常的な行いのよい私にはすこし不安があるが、まぁ行ってみよう。

かんかん照りの焦げつくような陽気の中、巨大ロープウェイに乗ること8分。竜王スキーパークの中腹にたどり着く。下界からは想像出来ないほど涼しい。17〜8℃とのことだ。空の上はじつに具合がよい。…よいのだが周囲は霧の中、いや雲の中だ。時折陽が差すことがあり、絶景が垣間見える時もあるが、雲海とは言い難い。しばらく待ってみよう。

「SORA terrace cafe」

ロープウェイと各リフトを中継する施設である。土産ものコーナーやカフェテリアとなっている。ランチ兼時間つぶしとしよう。

「高原野菜のタコライス」1200円

ご飯の上にレタス、刻んだアボカド、トマト、ひき肉の入ったチリソース、ドレッシングが彩りよく配されている。たくさんの野菜類が美味い。チリソースはけっこう辛いが、これくらいの方が他を引き立ててくれると思う。

食後もなお雲の中だった。諦めきれず、屋外テラスのソファで数時間すごしたが結局雲海は現れず仕舞いであった。しかし、下界の暑熱を忘れひたすらぼーっとしているのも、これはこれで贅沢な時間なのかもしれない。きてよかった。

2020年中越〜上越への(どうということはない)旅


鮨岡
場所 新潟県南魚沼市寺尾243 [地図はこちら
電話 025-776-2485

発端

今となっては誰も信じてくれないのだが、私はじつのところ人見知りなのだ。引きこもりとまではいかないが、初めてお行き会いする人とはロクに話ができない、基本的に引っ込み思案な性質で、コミュニケーション障害といっても支障はないレベルと言い切ってしまおう。
若いころは一人で行くことが出来るのは、本屋と図書館、映画館それとレンタルビデオ屋くらいなもので、ライブハウスになど親しい友人を伴ってでしか行ったことがない。アイツもコイツもよく、あんなマイナーなミュージシャンのLIVEにつきあってくれたものだ、みんないいヤツだった。もちろん、現在でもいいヤツである事には変わりはない。

無論のこと

現在でも変わりはない。
本当は自宅にこもってテレビやDVDで映画を観たり、読書をしたりと静々やっているのを好んでいるものだ。ところが、年齢を重ねるうちに、経験が積まれるうちにだんだんと図々しくなる、周囲もそれなりに扱ってくれるようになるうちに、もともと強くもっていた好奇心、いやもの好きな根性がムクムクともたげ上がり、残りの人生大した長さじゃないのだから、この際世界を広げてしまえと、いろいろ動き回らせていただいている。
しつこいようだが、社交的だね、人懐っこいね。と言われるようになったり、まったく知らない人と普通に会話したり、ご飯食べに行ったり飲みに行ったりできるようになったのはここ数年のことだ。もちろん、内心ドキドキしているのだがみなさんいい人ばかりなので、安心しておつきあいさせてもらっている。どうもありがとうございます。今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

旅立ち

上越にお住まいの方から遊びにこい。
と誘われたのは今年に入ってからだ。その方とは何度かお電話でお話しした程度のおつきあいで、実際に会ったのは昨年末に一度だけ。とはいえ、なかなかインパクトのある方だったので、また会ってみたいなと思っていたのだ。直江津まで一般道でいっても2時間弱、佐久へ行くのとさしたる違いはない。ちょうど休みでもある、では行きましょう。という事で出発だ。

予定を調整したら夕方落ち合う事となった。お互い仕事を持つ身だし、子どもではないのだ。それは致し方のない事だし、そもそも私自身は定休なのでなんらの問題もない。とはいえ、昼間は何もすることがない。せっかくの機会だ、寄り道をしていこう。寄り道といっても上越の施設は、うみぼたるを始め、ある程度は行ってしまっている。それにいつでも行けるではないか。という事で別の場所を検討する。

より道

南魚沼市という場所は東京時代にスキーで訪れた事がある。それ以来だから何十年ぶりだろうか。こちらに素敵な海鮮丼を食べさせてくれる寿司屋さんがあると聞いた。寄り道するならこういうところであろうと決定する。
当然、赴くはランチタイムである。自宅を9:30ころ出発、中野、飯山を抜けて十日町市を経由という2時間ほどの行程となる。有数の豪雪地を行くわけだから少し心配だったが、どうという事はなく安心・快適に過ごすことができた。
お邪魔したのは寺尾という、上越線 五日町駅にごく近い地域だ。ほどほどに田舎、ほどほどに街中といった風情の、のんびりしたよい場所だ。

「鮨岡」

カウンターと座敷のある、個人の寿司屋としてはけっこうなサイズの店舗だ。11:30開店のはずだが、すでに5〜6組のお客様がいる、評判のお店のようだ。ランチタイムは一種のみ、訊ねられるのは酢飯の量だけだ。

「本気丼」1200円

本気と書いて”マジ”と読む。と、どこかで書かれていたが店内にはとくに記載はなかった。しかし”マジ丼”の方がどう考えても面白いだろう。デカ盛りで有名なこのメニューは酢飯の量にして
大 2.0合
中 1.5合
並 1.0合
小 0.5合
であるという。価格はどれも変わらない。ビビった私は中を選択する。
5分ほどで本気丼中が登場。惣菜用の皿に盛られた姿は、中ですら南魚沼をイメージさせられるような”山”である。

「雑」と表現しては失礼かもしれないが、「美しい盛りつけ」とは概念からして備わっていない。そんなもの知ったこっちゃないと言わんばかりのフォルムはまさしく”マジ”な気合いがビンビンと伝わってくる。オレはこういうのが食べたかったのだ。

マグロ、サーモン、ベビーホタテ、イカ、いくら、ネギトロ、タコ、玉子焼き、カマボコ、クラゲなどが急な斜面に折り重なるように貼り付けられている。どれもこれも分厚く、高鮮度で脂たっぷり。途方もないスケールでなかなか酢飯に行きつかない。ほとんど発掘調査だ。しばらく掘り下げていくとキュウリ、生ホタテ、ゆで海老に千切りの山芋まで登場するから嬉しくてたまらない。

会計時、女将さんに長野から来たといったらものすごく喜んでくれたので、とても美味しかった、またお邪魔しますとご挨拶して店を出る。

上越へ

さぁ直江津へ向かうぞ。よく調べてみたら、自宅から大町、穂高経由で諏訪に行き、そこから須坂へ。という行き方みたいなものだと気づいたが今さら遅い。再度十日町に戻り、山中を1.5時間ほど行く。降雪時であればさぞや大変であろう。
少し早く到着したので、市内をぐるぐる回ってみる。高田公園にある上越市立歴史博物館に行ったり、直江津港をみたりしてようやく、高田と直江津ふたつの街で構成されているというのがわかる。土地勘のない街だから、なんとなく嬉しい。

約束の時間となり、先方と行き会ったが仕事の都合が出来てしまい、あまり時間が取れなくなったという。それは仕方のないこと、また出向けばよいのだ。それでも1時間ほど話をする事ができ、上越の食情報もいくつか得られた。こういうディテールは地元の方に聞かないとならぬ。今後の楽しみが出来た。

以上、旅というほどでもなし、計画というでもなし。なんでもなくフラフラするだけの事だが、こういうのが好きなんだなぁ

 

千曲市「キッチン 土野庫」山の中、美味いもの


キッチン 土野庫
場所 長野県千曲市森2008-1 [地図はこちら
電話 026-214-1226
駐車場 あり

はじめに

UターンであれIターンであれ、新しく移り住むということは困難が伴うものであるという。知人にも1年を経ずして東京に舞い戻ってしまった、というものはひとりやふたりではない。言葉・習慣・お土地柄と要因はさまざまだからなんとも言えないが、合う者は合う、合わない者は合わないそれだけの事だ。

毎度の事だが、私の場合はまったく問題なく溶け込むことが出来たと思う。周囲の方はみな優しかったし、長野だってさほど気にするほど東京との違いは感じなかった。なんだコイツらは?と思わなくもない瞬間はあったが、それはお土地柄というより会社の雰囲気であったり、地域間にある微妙な気質の違いであったりする程度のことだったから別に気にしたことはない。長野に肌があった、ということだろう。

東京生まれ東京育ち、といっても地方をまったく知らないわけではない。千葉県いすみ市は父のルーツの地、父母が幼年期を過ごした地域なので、親戚はいる。したがって山や土とふれた事がないわけではないのだが、千葉の山々と比較して長野の山深さはいまだに驚く事がある。

「キッチン 土野庫」

“つちのこ”と読む。”土の子”とUMAツチノコをかけて名づけられたという。地元でとれた食材にこだわったイタリア料理店だ。友人に伴われ初めてお邪魔したが、思った以上の山中で驚いてしまったが、気持ちのよいマスターと美味しい料理のご機嫌な店であった。

「ジャーサラダ」

ジャー、すなわち蓋のできる容器に詰められたビーツ、くるみ、カシューナッツ、サツマイモ、チーズ、アルファルファ、ミニトマト、赤玉ねぎのマリネ、サニーレタス。皿の上にふわっと出すと美味しいサラダに。これが楽しくて美味しくてボリューミーなのだ。

「自家製メガベーコンステーキ ハーフ」

メインディッシュはこちら。豚の肩ロース肉を用いたベーコンは、燻製っぽさのないさっぱりとした味わいだ。ベーコンステーキというより、表面がパリッと仕上げたポークソテーというか。マスタードをたっぷりと練りつけていただくと、絶品だ。

 

美味かった。しみじみ美味かった。これくらいの山中で驚くなと言われるだろうが、街育ちのモヤシモンはそんなものだ。とはいえ、これほど美味いものがあるのなら、どんなところでも行ってしまおう。あぁ長野はよいところ、長野の山は素晴らしい。

吾妻郡嬬恋村「万両寿司」初めてのロケ弁


「万両寿司」
場所 群馬県吾妻郡嬬恋村大笹130-1  [地図はこちら
電話 0279-96-0706

オファー

日頃から懇意にして頂いている方からオファーをうけた。その方は著名なシナリオライター・映画監督なのだが、彼が関わった映画に出演しないかという。
出演といってもエキストラではあるが。ロケ地近在の知人・友人をかき集めエキストラとして使う、などというのは近年の映画撮影ではザラにある風景だと聞いた。まして、今回のような超低予算映画では当然だ。

愛妻の丘

朝8:00に集合。場所は群馬県嬬恋村にある「愛妻の丘」である。”妻を恋う村”、”愛妻家の聖地”嬬恋村で”妻との時間をつくる”というコンセプトで造成された場所だ。こちらで「キャベツ畑の中心で愛を叫ぶ」なるイベントを毎年9月に開催しているそうだ。
ここで撮影するのは婚活パーティーの場面である。愛妻の丘でパートナーを見つける、というのはしゃれていてよいのだが、とにかく寒い。開始時は日が出てきて暖かだったのだが、10:00すぎくらいから雲が出始めると一気に気温が下がり、雪まで舞ってきた。寒い、とにかく寒い。下着類をたっぷりと着込んできたし、カイロも支給されたがそれでも足りずにガタガタと震える始末であった。そんな状況下で「いやだ」とも「帰りたい」とも思わずに、むしろ熱心に参加していられたのは他でもない、プロフェッショナルたちの熱気、俳優陣の力量をたっぷり見せてもらえたからである。

プロフェッショナルたち

わずかなシーン、…というのは私が感じているだけだろう。ほんの少しの場面をこだわって作りあげていく。俳優たちのもっともよい瞬間を映しこむべく最大限の努力を払っていく。クリエイターには重要でない場面などないのだ。
そして俳優陣のすごみ。私が接したのはコメディリリーフともいえる役を演じた方であった。失礼な言い方だが、決して名の知られた方ではないが、その演技力、声の質、大きさ、表情、ちょっとしたしぐさなど半端でない説得力に圧倒されてしまった。

ひと通り作業が済み、あと少し撮影せねばならない場面があるがここらで休憩兼ねて昼食にしよう。ということでお弁当をいただく。あゝこれがロケ弁か。

「ロケ弁」

ロケ弁といって、よく聞くのが”冷え切ったお弁当を食べるのが辛くてならない”という苦情である。ずいぶん昔だがある女流作家(たぶん有吉佐和子、古いね)が延々とその不味さを嘆いた文章を読んだ事があるが、いったいどのようなものだろうか?そもそも現場で用意するものだろうから、これといって型があるものではないだろう。と、様々な想いを胸に手に取ると、これがほんのり暖かくじつに美味そうだ。近在にある「万両」というお寿司屋さんで用意されたもののようだ。

プラスチックのケースにゴマと梅漬けの配された白いご飯と惣菜類。玉ねぎがたくさん入った豚焼肉、シュウマイ、春巻といったやや中華に偏った惣菜がメインで、その他にキュウリの漬け物(Qちゃんっぽい)とほうれん草のおひたし、あみの佃煮といったシンプルな構成だ。

どこにでもあるお弁当、お母さんが冷蔵庫の中にあるもので、サッと作ったという風情だ。決して高いものではないだろう。しかしこの暖かさ、温度しかり見た目しかり。この多忙でとてつもなく寒い中、用意してくださったスタッフさんの気づかいがとても嬉しくて、あっという間に食べ尽くしてしまう。

出番の終わり

昼食後、撮影再開。これは少しの間で終わってしまう。エキストラはこれで放免となったが、撮影はまだもうしばらく続く。
「たぶん夜中までかかるのではないか」
という。この環境でこの集中力。正直なところ、もっといい加減な中で撮影しているものだと思っていた自分が恥ずかしくてならない。プロフェッショナルな現場に接することのできた、とても幸せなひと時であった。

山ノ内町「クランペット カフェ」山頂にて


クランペット カフェ
場所 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏7149 [地図はこちら]
電話 0269-38-0770

イントロ

ずいぶん昔の事だが、週刊朝日誌上で「學門」という連載があった。世の中の森羅万象を”學門”として学ぶというもので、変わった人間や出来事を夏目房之介のイラストとともに報告するものだったが、これが滅法面白かった。

森羅万象を扱うだけあって、内容は様々だったが中でも特に面白かったのが”恐怖症シリーズ”だ。閉所恐怖症、高所恐怖症などという一般的なものだけではなく、血や生肉が怖い”血肉恐怖症”、石像が怖い”巨大人物像恐怖症”、”魚顔恐怖症”などあり得なさそうな恐怖症が登場し、骨がガタガタになるほど笑わせてもらったものだ。

じつのところ私にも恐怖症がある。
ここだけの話だが、高所恐怖症なのだ。厳密にいえば空所恐怖症とでもいうか。標高何百メートルにいようと、足元がしっかりと地についていれば怖いことなどない。また、ジェットコースターやフリーフォールなどといった遊具で何十メートル上昇しようと、どうということはない。ただ、足元に何もないのがいやなのだ。

例えば、見晴らしのよい上り右カーブ。車ごと崖下に落下するのではないかと考えてしまい、総毛立ってしまう。下腹部から股関節のあたりがぞわぞわとしてくる。これに気づいたのはごく最近のこと、若い頃はむしろ楽しんでいたはずなのだが。年齢を重ねて感覚も変わったのか。謎である。

娘の帰郷

娘が帰ってきた。
最終学年となりそろそろラストスパート、の前に帰宅して一休みという事らしい。いろいろ用事もあるようだが、こちらの休みの日と重なったので、久しぶりに外出しようと志賀高原 横手へ向かった。山頂の清冷な空気の中で美味しいランチを頂こうという計画である。

中野から国道292号線をひた走り横手山ドライブインへ。そこから横手山スカイレーターというエスカレーターとリフトを乗り継ぎ標高2700メートルの山頂へ。風も雲も少しはあったが、ほぼ快晴の状態でじつに快適な環境である。ただこの日は気温10℃を下回っておりとても寒い状態だった。もっと早い時期ならまだまだ快適であったろう。
完全に晴れ渡っていれば日本海、条件が揃えば佐渡まで見えるという展望テラスでしばらくすごした後、昼食へと向かう。

「クランペット カフェ」

“日本一標高の高いところにあるパン屋さん”である横手山頂ヒュッテが、この日はランチ休業とのことで、もう一つある”日本一標高の高いところにあるカフェ”にて昼食を取ることに。クランペットとは丸く小さく成形されたパンのことで、こちらでは様々な具材をのせて供される。

「バター&卵+ハム・トマト」650円

初体験はデフォルトから、というのは原則行動であろう。名前の通り、バターをたっぷり塗ったクランペットに卵、ハム、トマトを乗せたもの。厚く切られたトマトの存在感がすごい。

「ロックス&クランペット」800円

こちらは名前の響きのみで決定したもの。すなわち登場するまで何が出てくるかわからなかったので、スライスオニオンとスモークサーモンだったのは、新鮮な出会いで嬉しかった。ケッパーのクセと香りが効いていて、これもまた新鮮。

「ラクレット」1350円

じつはこれも初体験。焼いたソーセージと茹でジャガイモに、溶けたチーズをドロリとかけた料理。チーズの香りがすごい、ソーセージがぷりぷり、ジャガイモが甘い。

以上、感嘆状態で食べつくしてしまう。

アウトロ

じつは、ここまで平静に書いてはいるが、密かに冷や汗をかいている。山頂ならまだよい。地に足がついている。テラスには手すりもあるので安心だ。しかし、問題はリフトである。またあれに乗らねばならぬ。

行きに乗ったのだから大丈夫だろう?
たしかに同じ高低差を上るか下るかというだけなのはわかる、しっかりと理解できる。当然のことだ。しかし上りは大した事はない、足元が見えるではないか。行き先が見えるというのはとてつもない安心感がある。問題は下りだ。前方には空間しかない、足元には何もあるわけもない。おおおおおおおお、ぞわぞわする。いや、ここで怯んでは父としての尊厳が。おいおい、前列の若者ども、ゆらすなゆらすなゆらすな。え?リフトが支柱を渡るときの振動だ?いやいや、そんな事はわかっている、それ以上ゆらすなと言っておるのだ。落ちてしまうではないか。ひひぇぇぇ、止めてくれぇ、いやいやいや止められてはたまらない。早く早く早くスピードをあげて。こ、こ、こここ怖いよーーーーーーーーーッ!

伊那市「志をじ」ソースかつ丼


志をじ
場所 長野県伊那市西春近2701-2 [地図はこちら
電話 0265-98-7527
駐車場 あり

はじめに

こう見えても東京の出身だ。
といって特にいばるつもりもないのだが、ある方から「東京都新宿区生まれだなんて、大それた経歴だ」と言われたことがある。何をばかなことを。東京をはじめとした都心部は地価も高い家賃も物価も高いので定住するにここ以上安定性のない場所はない。独り身ならまだしも、所帯を持った時点で住んではいられなくなり、移住せざるを得なくなる。要するに東京は地方出身の移住者だらけ、という事となる。現にわが家だって父母こそ東京生まれだが、その前は千葉・秋田・台湾からやってきた田舎者だ。

そんなエクセレントな経歴をもつ私だが、ひとつだけ”東京の”と冠してもよい常識をもつ。それは

「かつ丼って玉子とじだよね?」
とんかつと玉ねぎをしょう油味の割り下で煮込んで玉子でとじて、熱々ご飯にのせて出来上がり、という料理を「かつ丼」と呼ぶのではないか。たまぁに玉子なしの、割り下でさっと煮込んだだけのものと出くわすことはあったが、それ以外のものは想像したこともなかった。”東京の”といったが、経験した範囲では関東一円および東北地方にまで”玉子とじ”がかつ丼のスタンダードと思っていた。

ソースかつ丼なる存在をしったのは、20歳を過ぎてからではなかったか。丼メシにキャベツと煮ていないかつがのってソース味だ?なんでそんな品のないものを喰わねばならぬのだ。普通のとんかつ定食を食べればよいではないか。

ちゃんとしたソースかつ丼との出会いは、松本に越してきてからだ。あぁこれはとんかつ定食をワンドンブリ化しただけのものではない。これはこれで、しっかりとジャンル化されたもの、いや文化であると確信する。やはり接しなければならないのは本物である。

「志をじ」

天竜川にへばりつくようにして展開する伊那市街の、南側末端に近いところにこちらはある。古めの小さな喫茶店という風情だが、中は広々としている。ぴったり昼どきで、お客さんでごった返していたが、ちょうどテーブル席があき、4人がけをひとりで占拠できた。

「ソースかつ丼 大」1500円

“ジャンボです…覚悟してオーダーを!”とい惹起に接すれば注文しないわけにいくまい。おれはジャンボが好きなのだ。
でかい丼に分厚いかつが3枚、どん!どん!どん!の山積みされている。これひとつで十分、「とんかつ定食」が成立するであろうサイズだ。

箸で持ち上げるのが困難なほどの重さ、といえば大げさだが、それでも一瞬え?と思うほどの重量だ。甘いソースはびちゃびちゃしているわけでもなく、といってしっかりと染み込んでいて美味い。丼上からは確認できないが、かつの下にはキャベツが敷き込まれている。かつと重量と、ご飯の温度でほどよくしなしなに。これもまたよろしい事態である。

まとめ

山積みをなんとか片付けて外へ。天竜川の川面から吹く風が心地よい。まだまだ南信には美味いソースかつ丼、いやそれだけではなく、もっと美味いものがあるはずだ。極めに来なければ。

長野市「ネパール料理マナスル食堂」カレーな日々


ネパール料理マナスル食堂
場所 長野県長野市稲田2-11-3 [地図はこちら]
電話 026-219-6933

カレー好き

うっかりしていると、すぐに同じ行動を取ってしまうのだ。B型だから、余計とそのような傾向にある。気がつくとラーメンばかり食べている。ふと思うとカツ丼が続く、などということは日常茶飯事だ。今回も、気づいたらこちらのテーブルについていたという。まあ、こちらも美味いしカレーも好きだから問題ないのだが。

「マナスル食堂」

2018年12月にオープンしたばかりというこちらは、ネパールの方数名で切り盛りされている。日本語はあまり上手ではないが、ニコニコ顔で真摯に仕事される姿が気にいった。今回で3度目だろうか。

「今日のカレー チキンとオクラ」790円

毎回、日替わりカレーを注文してしまう。内容がよいので。チキンはともかくオクラとくれば仕方がないであろう。ほどなく、注文品が届けられる。大きなナン、サフランライス、サラダ、漬物、スープそしてカレー。ドリンクはラッシー、マサラチャイ、コーヒー、コーラ、ウーロン茶、オレンジジュースの6種からの選択制で今回はマサラチャイとする。

カレーも辛さ調整が可能。甘口、普通、中辛、大辛、激辛の5段階があるので大辛を注文したが、これがけっこう辛い。ガツンとくるほどではないがボディブローのようにじわじわとくるタイプだ。予想通りオクラがよい。くりっという食感とぬるりとする舌触りが絶妙。旬で勢いのある時期のものだったらもっと美味かったろう。もう少し量が入っているとよかったが、これは板さんの判断だから仕方ない。

ナンは大きくて分厚く、食べるのに苦労する。しかし甘くてカレーにフィットする。サフランライスも香り高くてよい。もう少しサフランが効いている方が好きだが、クセが強すぎて万民受けしないだろう。サラダ、スープ、大根の漬物は普通だがあまり主張しないのがよい。そしてマサラチャイ美味し。ミルクティーなのだろうが、各種のスパイスがしっかり効いている。生姜だろうか、辛いくらいでじつによい。とても暖まる。砂糖を少し入れると余計とよくなると思う。次回はそうしよう。

途中、フロア担当のスタッフが何度か「辛くない?」と訊ねてくる。その度に「大丈夫、大丈夫」と答えるのだが、ネパール人でも辛く感じるレベルなのだろうか。このようなところが気に入ってしまっている。

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長野市「ベビーフェイスプラネッツ 長野北店」友とバリとオムライス


ベビーフェイスプラネッツ 長野北店
場所 長野県長野市北長池1260-2 [地図はこちら]
電話 026-259-7311
駐車場 あり

友来たれり

友が久しぶりに来てくれた。私の、あるいはわが家のPC指南・ネット管理者で、本物のITプロフェッショナルであるに関わらず極めて安価な、…というより機材代金のみで作業していただけるのは、幸いという以外何者でもない。あぁFちゃん大好きだよ。
今回は、以前息子が使っていたラップトップPCをリストアし、スペックアップの上使いよくして私のものにする。という計画だ。朝早くから来てもらい機器の点検を行い、改善計画を練る。メモリはまぁまぁなサイズだからこれでよし。ハードディスクが旧型のものだから、SSDと交換して、あれとこれをこうやって、どれとそれをこうして、◯と×と△をXYZにしてああやればこうなるので案外と安くできそうだよ。…途中から何が何やらさっぱりで、まったくついて行けなくなってしまうが安くできて具合よくなるのだからすべてを、お任せする。

SSD

それから機材調達のためPC専門店に。SSDとあれとこれとそれを購入し帰宅。それからしばらくの間リストア作業。といって時間がかかるのは、OS(Windows10)、メーラー、オフィスなどのアプリをインストールしたりするいわば調整作業だ。私がやればマニュアルやネット検索やらで3日はかかるところを、1時間ほどであっという間に終わってしまう。
素晴らしい。
それまで起動だけで20分近くかかっていたのが、わずか15秒ほどに短縮されたのだ。こりゃすごい。”爆速”と言われたが、まったくその通りとなった。やはり持つべきは優秀な友だ。
その後、家内を交えて世間話。仕事のこと家族のこと、そしてピンク映画業界の現状などが話題にのぼるのがわが家らしいところだが、そこは積極的に割愛する。頃合いとなったので、夕食をとりに出る。せめてメシくらい奢らせてもらわないとバチがあたるではないか。

「ベビーフェイスプラネッツ 長野北店」

北長池の街道沿いにあるレストランだ。バリ島独特のインテリアに彩られ、個室状に設えられた空間で人気の店で、いつもマダムたちで混雑している。この日も平日夜であるに関わらず、8割ほどの入りだったのではないか。

「コブサラダ」880円

レタスの上に玉ねぎ、カリカリベーコン、コーン、ゆで玉子、アボカド、エビ、トマトなどを彩りよく盛りつけたサラダ。よく混ぜ合わせると、様々な具材の様々な味わい、舌ざわり、食感が一度に楽しめる、じつにお得なサラダだった。

「ナスとモッツァレラのミートオムライス Sサイズ」1180円

“ナス”と聞けば、どのようなものでも注文せずにいられない体質なのだ。決して薄くはない”薄焼き玉子”に包まれたケチャップライスはまったく正しいオムライスといえる。ひき肉たっぷりのデミグラスソースにモッツァレラチーズとナスが絶妙なとろとろコンビネーションをみせる。

Sサイズ

問題なのは味ではない、サイズなのだ。
通常Sサイズといえば小さくなるはずだが、こちらの場合は大きくなる。デフォルトをセレブサイズといいそこからS、レギュラー、相撲レスラーとサイズアップしていく。少し軽めにしたかったのでSにしたのだが…。

まとめ

彼とは同じ東京出身だが、知り合ったのは長野に来てからだ。移住とほぼ同時だったので、すでに20年以上のつきあいとなった。次はこちらが役にたってあげなければ、と思いながらずいぶん長い時間が経ってしまった。ここまでくれば死ぬまで仲良くしていきたい。

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上田市「松乃家 上田店」しっかり盛合せ


上田市「松乃家 上田店」
場所 長野県上田市国分1-9-8
電話 0268-28-5156
駐車場 あり

久しぶりに東信地区、と思ったら佐久から小諸経由、丸子行き最終地点上田、という極端なルートである。アタマも身体も気もつかい疲労困憊。ひと休みしたいところだが、時分もすぎている、昼寝よりも腹がへった昼メシだ。ということでランチ場所探しである。

「松乃家 上田店」


いろいろ検討したが、上田市街地まではもたないし、仮に行っても駐車場探しが億劫なので、手前で探すとしよう。せっかくだからあまり入ったことのないところにしよう。そんなコンセプトで決めた店である。
数年前に一度、それも夜中に入ったのでよく分からなかったのだが、どうやらこちらは松屋系列らしい。松屋といえば牛丼屋さんだか、それだけに拘らず様々な定食メニューのある、好きなタイプなのである。ということでなんとなくこちらも気に入ってしまった。


「ロースかつ&カキフライ定食」830円

"ボリューム満点!盛合せ定食"と冠されたシリーズのひとつである。とりあえず今はカキフライを欲したので選択した。双方とも小ぶりではあるが、しっかり揚がっている。美味い。豚肉は脂身がある方を好むが、これはこれでよろしい。塩があればもっとよいのだが。

カキフライもよい。

いつぞや某ファミレスのを食べたが、洗浄を徹底したせいかクセがなくなりすぎて逆に不自然な味わいとなってしまっていた。その点、こちらのカキフライは牡蠣の味、牡蠣のクセが残っていて好感度高し。タルタルソースには玉ねぎが大量に入っていてこちらもよい。

ということでますます気に入った次第。長野にも出来ないか。


信濃町「小林農園」糖度満点!お菓子なみに甘い焼きもろこし


【お店のデータ】
小林農園
場所 長野県上水内郡信濃町柏原4352-2
電話 026-255-4075
駐車場 あり

早めの夏休みである。
大きくなってしまい、父親と出かけるという習慣が消え失せた子どもと、パートに出た家内を置き去りにして、父は1人旅に出る。

旅、といってもどこにいけるでもなし。わが家から1時間範囲をぐるぐる廻る程度なのだが。ある日は映画、またある日は美術館などを経めぐり、昼食をとってくるだけの旅だが、これが面白い。あれをやりたい、これがダメというプレッシャーがないのがよい。行きたいところを好きなだけ。極めてテキトーであるが、風の向くまま気の向くままに、半日ないし1日のぶらぶら旅がやめられない。

という事で本日の午前は映画鑑賞。権堂で昼食をとり、はてどうするか。無論、このまま帰る選択肢はない。スイーツでも食べに行くか。

「小林農園」

話のみには聞いていた、伝説とまで言われた、信濃町とうもろこしの、そのまた老舗と言われる小林農園である。こちらの焼きとうもろこしは、友人からの土産でもらい、食べたことはあるが現地では初である。

平日の14:00すぎ、しかも猛暑の中ではあるが、かなりの人出である。店内(屋根だけの吹きさらし空間だが)は7割程度の混雑度であろうか。1人分の席を確保し、注文である。

「焼きとうもろこし」250円

先に蒸してから焼くと甘みと旨みが逃げず、美味しくなる。と、掲示されている通り、これが美味い。焼きたてすぐは、手に取れないほどの熱々である。ふーふーと息を吹きかけ、冷ましながらかぶりつく。

シャバシャバという音が出ているかに思えるほど、水分が迸る。甘い、美味い。ここまでくると果物、お菓子のレベルである。顔といい、手といい、腕といいベタベタにしながら食べる。ああ幸せだ。

土産用に、二本追加注文したら、小さいのをおまけでつけてくれた。素直に嬉しい。次回は、冷やしトマト、キュウリとともに頂こうと思う。

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松本市「すざわ亭」しっとり松本のしっかりご飯


【お店のデータ】
すざわ亭
場所 長野県松本市中央1-12-8 [地図はこちら]
電話 0263-34-6286
駐車場 なし

少し前のこととなってしまったが、松本を堪能してきた。市立美術館で草間彌生展を再見、再度の衝撃を受け、松本城の掘割で桜を愛で、区画整理がひと段落した街並みを散策しただけなのだが、長野市とは違った、しっとりとした風情を楽しむことができた。
正直を吐露すると、これまで松本はあまり好きな街ではなかった。昔の勤務先の本社が松本にあり、ここに来るということは、つまらぬ会議だったり怒られに来たりとあまりよい記憶がない、というだけのことなのだが。退職後10数年を経てようやく妙なバイアスが外れて、素直に接することができるようなったのだと思う。あゝ松本っていいところだ。歩くのに夢中で昼の時分を過ぎてしまった。食事を抜くわけにいかない。どこで取ろうかと振り向いたらこの店と出会った。

すざわ亭

ショーケースの中に店名、外に立て看板のみの、シンプルでお洒落デザインである。長野市ではあまり見かけない風である。ランチタイムも終わりどきだ。こちらにしてみよう。

こちらのランチタイムは全て日替り定食のようだ。

A.豚の角煮 菜花 目玉焼き添え定食
B.サバと舞茸のチーズ焼き定食
C.豚バラと玉ネギの生姜焼き定食

という3種類。どれも手が込んでいそうで楽しみである。いつもの通り試行錯誤と優柔不断、様々な逡巡の結果Aに決定。決め手は目玉焼きである。その優しげなフォルムに惹き込まれてしまったのだ。

メインである、『豚の角煮』の皿は目玉焼きに覆われ中が見えない。この謙虚な姿勢と、素っ気なさが非常によろしい。目玉焼きがもう少し半熟ならもっと嬉しかったし、三つ葉ではなくパクチーなら狂喜していたであろう。目玉焼きを傍に寄せると、薄切りバラ肉の角煮が数枚、そして菜の花のおひたしが添えられている。甘すぎず塩辛すぎず、控えめな味わいだ。角煮にも菜花にもほどよく味がしみている。

『よい定食屋』の『よい定食』とは美味い、安い、盛りがよいというのは当然のこと。その上に『よい脇役』を揃えているのも条件のひとつであると確信する。脇をしっかりと支えてこそメインが光り輝くのだ。

この点において定食と名画は共通する。例えば「天井桟敷の人々(1945)」のP・ルノワールとP・ブラッスール。例えば「ブリキの太鼓(1979)」でのダニエル・オルブリフスキのごとき存在といえよう。興味を持つものはあまりいないと思うのでこの辺で止める。

それにしても『玉子入り炒り豆腐』は野菜たっぷりで絶妙な味わいはまさに名脇役といえる存在であった。

そして、何が素晴らしいといって、ご飯の代わりに冷奴に変更してくれるところがよい。まことにつまらぬ話題で恐縮だが、ダイエット中の身の上である。そんな時に『糖質制限用』と冠された豆腐は、とても気が効いており美味い。備え付けの出汁醤油をかけ回す。幸せな瞬間の訪れである。

 

 


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長野市「パンポルカ アベックカフェ」あるいは穏やかな休日の優雅な朝食


【お店のデータ】
パンポルカ アベックカフェ
場所 長野県長野市若里2-14-21
電話 026-223-3760
営業時間 [月〜土]7:15〜19:00
定休日 日曜日、第2・4月曜日
駐車場 あり

休日、私の場合は水曜平日の事だが、このところは長いウオーキングをして過ごしている。他の日にも歩いてはいるのだが、悪天候だったり寝坊をしたり、あるいは仕事に支障を来す時は取り止めたりとあまり真面目に出来ていない。

全くいい加減なウォーカーだが、案外このペースが気に入っている。午前の明るい日差しの中、特に目標を決めるでもなくぶらぶらと10Kmほど歩くのもオツなものである。季節もよしとなればなおのことやめられない。

ある時、ビッグハット近辺、信州大学工学部キャンパスをさまよい水野美術館の新企画を確認したりした後、一本通りを入り東通りに向かおうとした際に、街角からよい香りが漂ってきた。ああこれはパンの焼きあがる香りだ。

「パンポルカ アベックカフェ」

である。以前は信州大工学部近く(現在も近いが)で営業されていたが、数年前ここに移転。もともと繁盛していたが、広くなりイートインコーナーも出来たりとますます繁盛という評判の店だ。休日には警備員も出動する程だとか。

ころやよし。朝食としよう、帰宅しても何もないのだ。さすがパン屋さんだ、店内には数え切れないほどのパンがある。マダムに尋ねると好きなパン+200円(正確ではない)でドリンク付きで頂けるという。それはよい、じつに嬉しい措置である。

「ホットサンド」

金額は失念した。小さく細長いフランスパン(近年はバケットというらしいが)にハムとチーズを挟んだだけのシンプルサンドである。その場で暖めてくれたのでほかほかだ。

手に取ると、あらかじめ幾つかに切れ目を入れてくれている。じつに気のきいた作りだ。

固いパンは大好きだが、いつも食いちぎるのに苦労するのだ。周囲はパン粉だらけ、サンドはぺったんことなり食感も何もあったものではない。

「ホットコーヒー」

深煎りのブレンドである。香り高くまろやかな味わいだ。植草甚一は濃いめのコーヒーにたっぷりとクリームを加えたものを好んだはずだ。池波正太郎はエスプレッソだったに違いない。そんな妄想をしながらの朝食も楽しいものだ。

美味しいパンとコーヒーを堪能し、帰途につこうと傍をみたらドイツパンというのか、ライ麦を使った黒く固いパンが目に入った。こういったパンが好きなのだ。これで昼食としよう。

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披露宴


いろいろと事情があって、理由は話せないのだが

まったく知らない人物

の結婚披露宴に出席したことがある。知人が少ない、というのではない。まったく見知らぬ人の披露宴なのである。

会ったことも何らの関係もない人物たちの中で大丈夫かな?間が持つかな?と心配であったがさにあらず。新郎新婦双方からもてなされ、飲んで食べてお土産まで貰った上にご祝儀なしなのである。じつに気持ちよく帰宅した。ナニ気をつかうのは先方であってこちらではない。そもそも結婚式はそういうものなのだ。

それにしても、なかなか豪華な宴席であった。ビール、ウイスキー、日本酒はもとより上等なワインも飲み放題。料理もライブキッチン。目の前で調理されアツアツのものが供されるのだ。あれはよかった。また呼んでもらえないか。


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