中野市「一力食堂」どこにもない、ここにしかない店


一力食堂
場所 長野県中野市中野1023 [地図はこちら]
電話 0269-26-6911
ジャンル 食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり

時代が

下れば下るほど世の中は便利になり暮らしやすくなっていく。いやそんな事はない、社会に格差はあり戦争はなくならず貧困にあえぐ人たちはたくさんいる!と言われるかもしれない。もちろんそれは間違いではないし、われわれもまだまだ努力していかねばならない。

しかし

100年前と比較して、いや私の生まれた50数年前と比較してすら、ぐんとよくなっている。みなが平等に、暮らしやすくもなり、ないものはなくなり、病はへり、人は簡単に死ななくなった。現代の政治家どもにも悪いヤツはいるが、昔の巨悪、例えば岸信介(ごめん、おじいちゃんだったね)や田中角栄に比べれば可愛いものだ。

ある意味で

理想の社会に近づいている、とも言ってよいのかもしれない。著しく共産化が進んだ社会といえば怒る人がたくさんいるだろうが、本当だから仕方がない。私のような怠惰でいい加減な人間にとっては夢のような時代に突入した。

とはいえ

ややつまらなくもある。だってみな同じではないか。どこへ行っても平等に便利、平等に揃っている。まことにありがたい事なのではあるが変化がない。新宿も渋谷も銀座も、そして長野も風景に大した差がなくなってしまった。格差も差別もいけないが、区別くらいつける事ができないとロクなことにならないと思うのだが。

「一力食堂」

中野市街地のほぼ中心部といってよいのだろうか。昭和から取り残された様そのまんまの食堂である。

この間口は昔の町屋区画のままであろう。駐車場が狭くてこの上ないが、それは仕方がない。ここに来たくて、ここの料理を食べたくて来たのだ。少々使い勝手が悪くても、まったく文句はない。

「肉丼 大盛」1050円

デカい丼に熱々ご飯、その上には豚肉、玉ねぎ、ピーマン、にんじん、しいたけなどの甘辛炒めがドサりと積載されている。なにがよいといってナルトの存在がなんともいえずによい。

よい意味での『田舎の食堂』という風が横溢している。田舎の家庭料理、すなわち自らの母親が作ってくれたようなメニューが最高に美味い。

本当は

カツカレーの予定だったのだが、昨夜自宅でナスのカレーを食べたのでやめたのだ。とはいえこれは美味かった。カツカレーは次回のお楽しみとしよう。

そうだ

これがよいのだ。古く油じみていて、使い勝手も悪く、決して清潔感あふれるとはいえない空間。現代にまったくマッチングしないが、そのかわりこの店はどこにもない、ここにしかないのだ。どこにでもあるものと、ここにしかないもの。どちらが価値のあるものであるかは、誰の目にも明らかであろう。あぁ近くにあれば通い詰めてしまうのだが。

長野市「秋山食堂」密かなふるさと


秋山食堂
場所 長野県長野市小柴見375
電話 026-228-8431
駐車場 あり
バリアフリー ◯
ジャンル 定食屋

そうでなくとも

暑くてたまらないのに、なかなか減っていかない感染者と、不安を煽り立てるだけのマスコミのあり方にイラつかされる日々を送っている。そしてブレっぱなしの上つ方には怒りよりも呆れの気持ちが増えてきて、これがいつしか諦めに変わってしまうのではないかと、ビクビクすらしている。

このところ

思うのだが、安倍首相にしても西村経済再生担当大臣(長いな)にしても、言葉ひとつひとつは決して間違ってはいない。このようにしか出来ないよな、こんな言葉しか言えないなぁ。まして史上災厄と言われる事態なのだ。ある程度のブレは仕方ねぇべ?と、思わなくもないのだが、いかんせん信憑性に欠ける、いくら間違っていなくともお前の言葉だけは信じてやれねーよ。と思ってしまうのは、やはり人望の有無に関わるというものであろう。

それにしても

片や
「盆休みは外に出るな、周りから来るな」
と言い片や
「帰省はしてもらってもよいけど大人しめに、各都道府県知事の言うこと。よく聞いて判断しなががら行くか行かないか決めてね」
と矛盾の引っ張り合いをしているが、いったいどっちなんだい?と理解に苦しむ事態ではあるが困っちゃうよね。

そうなのだ

そんな季節になってしまったのだ。
年に一度あるいは二度、長い休みに生まれ育った地でゆっくり養生する。親兄弟や地元の友人と過ごす。これを楽しみに、張り合いにしているものも多いだろう。岩手の父親から『絶対に帰るな』と言われた若者がいたが、気の毒なことだ。

私のように

故郷あるいは地元のないものには関係のないことだが。帰るところがある、そこには自分を知るものがいる、という事に羨ましさを感ずる時もあるが、あればあったで面倒なこともなくはないだろう。だが、私には密かに故郷と思っている場所がある。ここはすぐ近くだから折にふれて訪れることができる。なんて幸せなことだろう。

「秋山食堂」

15回目のレポートである。ここまでくれば故郷といって何の支障もないだろう。合理性とかけ離れたフォルムであればあるほど懐かしさを感ずる空間。ここだ、ここが私の帰る場所なのだ。

「日替定食 ホルモンみそ焼定食」680円

こちらに来たらまずチェックするべきはカウンター上の黒板であろう。そうでなくともここの大将は変幻自在なのだ。なにが出てくるかわからないことほど心湧き立つものはあるまい。今回はホルモン焼きだ。

豚もつと玉ねぎにみそをたっぷり加え、ぎゅーっと炒めあげた料理はとてもボリューミィで午後からの活力を与えてくれる。ああ、ここはまさしくオレの実家だ。

中には

「おれは実家などに帰らない」
と言い張るものもいる。世の中いろいろあって当たり前だ
「ふるさとは遠きにありて想うもの、近くばよって目にものみよ」
と大 筒井康隆も言っている。故郷があるのとないのと、どちらがよいのであろうか。

長野市「角上魚類 長野店」久しぶりのTAKE OUT-LUNCH


角上魚類 長野店
場所 長野県長野市東和田932-3 [地図はこちら]
電話 026-213-0511
ジャンル 魚屋、肉屋
バリアフリー ◯
注文方法 店舗にて
駐車場 あり

一時

大人しくなっていたかにみえたCOPID-19だったが、ここにきて再拡大期に突入したかにみえる。感染者が増えた増えたと騒いだところで、PCR検査数が増えたから、分母が大きくなれば比例するのだから安心せよ。とか、医療現場は逼迫している、いやいない。などと様々な議論が飛び交い、なにをどう信じていけばよいのかと迷いっぱなしの日々を送っている。

データ

というのは、数字の羅列、所詮単なる記号に過ぎず読み方、見え方によって姿かたちの変わるものだ。率直なところ、マスコミのあり方には疑問を抱かざるを得ない。脅かしているのか、注意喚起しているのか。スタンスを明確にしない発言は迷惑でしかない。

どのみち

このままで終わるとは誰もが思っていなかったのだ。第二波が来たと思って確かな行動をする、という事が肝心ではないか。人の話に耳を傾け、誰もが理解できるように説明をして、みながみな感染しないよう、感染させないよう努力をする、誰が悪いのではない。感染してしまったらよそごとではなく、みなで治すのだ。そういう事ではないのか。どうも根本のところでズレてしまっているように感じられてならない。

「角上魚類 長野店」

4月、5月のお弁当月間以来懇意にさせていただいている店だ。久しぶりに当時(というほど前でもないが)を思い出してやってきた。演習というわけではないが、7月あたまに改装工事を行い、感染対策および精肉店まで併設した店舗に生まれ変わり使い勝手も商品も充実したからじつによい。そして、なにが嬉しいといって惣菜・弁当コーナーが充実したことだ。これは嬉しい。天丼、フライ丼、うな丼などが並ぶ中、焼き魚弁当が2種用意されている。

これの数がもっとも多いところを見ると、メイン商品である事がわかる。ひとつは焼き鮭、もうひとつがこちらである。

「銀だら西京焼き弁当」735円

焼き魚にご飯、漬け物、副菜類は海老のチリソース、ひじき煮、ベビーホタテのかき揚げの3点だ。

海老チリは川海老っぽいしひじき煮はほどよい甘さでよい。そして、かき揚げはメインをはれるほどスケールだ。なにより嬉しいのは主役である銀だら西京焼き。

市販の弁当でこれほど大きくて美味い焼き魚と出会ったことがない。脂たっぷりの上甘さ控えめ。品のよさが溢れ出てくるのがみえるようだ。

きな臭くなってきたから

というわけではないが、このままであればまた再宣言などということもありえない話ではない。安倍首相は頑なに否定されているが、地方自治体のあり方とここまでギャップが出来てしまうと、どのように転ぶが知れたものではない。先のことは誰にもわからないが、準備、心構えはしておこうではないか。

飯綱町「味処 ふじよし」やたら祭り!


味処 ふじよし
場所 長野県上水内郡飯綱町牟礼2726-3 [地図はこちら]
電話 026-253-2275
ジャンル 定食・食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり

8月になり

ようやく梅雨が明けた。
通年よりおよそ10日ほど遅く、ここまで長引くのは13年ぶりだという。7月は3日しか晴れなかったと、外仕事の多い知人が嘆いていたが、明けたら明けたで30℃を超す陽気ときたものだ。いったいどうなっているのだ、責任者でてこい!と言ってやる先もないから諦めるしかない。だいたい季節の到来はいきなりやってくるものだ。

このところ

パンダの顔を観る機会が多い。
パンダとは小池百合子東京都知事さまであらされるわけだが決して悪口ではない、可愛らしいと言っているのだ。昔の東映アニメ「白蛇伝」に登場する、まだほとんどの日本人が肉眼で観たことのない、ほぼ想像だけでデザインされたパンダのように可愛いではないか。え?わからない?

パンダおばさん

…ではなく小池都知事は
「今年はいつもと違う夏をお過ごし下さい」
と、おっしゃられた。もちろん都民に向けての発言だが、誰にとっても重く受け止めるべき事であろう。あちらこちらへと出かけて歩いてうつすのもうつされるのも嫌だ。イベントは軒並み中止だし、わが町内会の盆踊りですら同様だ。子どもが巣立ってしまったわが家にはあまり関係のない事だが、なければないで張り合いが出てこない。

あいも変わらず

わがままばかり言っているが、唯一中止されずに開催される祭りがある。それは

「信州・いいづなやたら祭り」

やたらとは北信地区の伝統的な家庭料理だ。なす、きゅうり、ミョウガ、ぼたんこしょうなどの夏野菜と味噌漬けなどを細かく刻んで混ぜ合わせたものだ。何を加えどう刻みいかに混ぜるかはその家々により微妙に違うのは、まさしく家庭料理ど真ん中という存在だ。『やたら』切り刻むから、『やたら』飯がいくからと語源は様々らしいが、とにかく『やたら』美味いのだ。家庭料理、ソウルフードとは大して美味くないものと思っているが、やたらだけは別枠・別格だ。

このイベントは、飯綱地区にある料理店を回って、各店自慢の『やたら料理』の食べ比べよう!という趣旨のものである。やたらは家庭料理だけあってフレキシブルに応用のきくものなのだ。あるものはピザに、パンに加えたり、揚げ物の中に取り入れたりと各々の自信作を食べさせてくれるとの事だ。これで何度目の開催かは知らないが、昨年は気づくの遅かったので、満を持しての参加となる。

「味処 ふじよし」

牟礼駅あるいは飯綱町役場にほど近い場所にある食堂だ。窓が少ない外観からは、小さな店舗というイメージがあるのだが、中央部に座敷、そのほかにテーブル席、カウンター席が設けられておりなかなか規模の大きな店にみえる。2階にも座敷があるようで、近在の方々の宴会にも使われているようだ。

こちらで用意されているやたら料理は2点。今回は以下とした。

「やたら丼と手作りハンバーグセット」1050円

ケチャップとソースで調製した茶色のソースに彩られたハンバーグはとてつもなくフワフワ。箸でほろりと崩れてしまう。このソースは万能で、添え野菜に絡めてもとても美味しく食べられる。

そしてやたら丼

熱いご飯にどっかりと積載されたやたら。なす、きゅうり、ミョウガ、ぼたんこしょう、味噌漬けなどが細かく細かく刻み込まれている。ご飯は大盛り無料である。であればこそ他に選択肢があろうはずもない。超大盛りでお願いいたします。

どこにも出かけるな

といわれた私にはやたらがある。盆踊りも中止になったが、私にはやたら祭りがある。いくら暑い夏が到来しようとも、私とやたらは離れることはない。離れられないのだ。ああああ、

やたら美味いよー!

群馬県中之条町「お休み処 くに 道の駅 六合」群馬ひと走り②磯崎新 山の上霧の中


お休み処 くに 道の駅 六合
場所 群馬県吾妻郡中之条町大字小雨29 [地図はこちら]
電話 090-2226-0467
ジャンル カフェ
バリアフリー ◯
駐車場 あり

次なる施設は

車で20分ほどいった高山村というところにある。土地勘どころか、地名すら知らない場所なのでナビにしたがって延々と走る。けっこうな山道に半分ビビリながら道を行く。天文台だから山中にあるのは当たり前だが。

県立ぐんま天文台

場所 群馬県吾妻郡高山村中山6860-86
電話 0279-70-5300

1993年に

群馬県民が200万人に達したこと、そして日本人女性初宇宙飛行士である向井千秋さんが群馬県出身であることを顕彰して1999年にオープンした施設だ。複雑な敷地と高低差を利用したユニークな形態が楽しみ、…なのではあるが、駐車場から施設まで600mほど歩けという。正直ひるんだのだが
『緩やかな階段状の散策路となっています』
とあったので、せっかくここまで来たのだ、行ってみよう。

群馬県産の

カラマツで舗装された通路は見た目もよく具合がよいのだが、なにしろ霧の中、いやほとんど雨の中。そして往路はひたすら続く登り坂だ。勾配こそ大したことはないが、
『熊が出るかもよ』
などという掲示があれば、ゆっくり行くのがなんとなく恐ろしくてつい早足となってしまう。

10分ほどの

道のりだが、施設に到着した頃には大汗かくは息が上がるはで見学どころではなかった。

まぁ霧の中だから外観はほとんど見えないし、ハラミュージアムアークほど仕掛けはなかったから、まぁいいか

困ったのは

復路である。よせばいいのにこちらはサンダル履き。木製の通路はただでさえ雨水で濡れ切っている上に落ち葉だらけでツルツル滑って危ないことこの上ない。幾度転びそうになったことか。

いやはやもう少し天気がよければ絶景なのだろうが、次は…ないかな?あの山道は勘弁してもらいたい。いい運動にはなるが。

問題は帰り道だ。

ナビをみながら山道の運転ほど疲れるものはない。脚や腰が痛いは眼はしょぼしょぼしてくるは、これだから歳はとりたくない。街道なんだからこの道走ってればなんとかなるだろう。そんな迂闊な判断がわが身を誤らせた。

はい、道に迷いました。

というよりも、『迷った』と認識するまでに時間がかかったというか。2時間近くふらふらして道路標識にも集落にも行きあたらなければそりゃ焦りもする。

そもそも

群馬県なる地域はまったくご縁のない場所なのだ。したがって土地勘もない、地名もわからない。そのような場所でカンだけでフラフラ行く事ほど危ないものはない。いい加減あっちゃこっちゃ進んでそろそろナビをセットするかな。と思ったくらいでこちらに行き当たりひと休み。

「お休み処 くに」

道の駅 六方内のカフェである。ちなみに六方と書いて『くに』と読むのだという。地名人名は聞かなきゃわからない。火照った身体を冷やしたいのと、糖分を補給してアタマを休めたいのとでこちらを注文。

「花豆のジェラート」350円

ジェラートは5〜6種ほど用意されていたが、道沿いに掲示された中之条町の名産物の中に花豆があったのを思い出したのでこちらとした。豆だけあって味わいはさほど感じないが、独特の粉っぽさとコクは花豆そのものだ。コーンかもう少し量があったらよかったのだが。

食後、

今度はしっかりナビ設定をして出発。といって道を知っているわけではない、私のナビゲーションシステムは古い割にそこそこ優秀なのだが、いかんせん経路がわかりづらいのだ。いったいどこへ連れていかれるのか。しばらく進むと草津市街地へ。ここから嬬恋あたりに抜けるのか?と思いきやそのまま山中へ、ずーっと進んでいく。

火山活動

による硫化水素ガスが検出されたから駐停車禁止!なる地域を通り抜ける。ああ、そうかこの道は志賀高原に抜ける道路か、というのは『白根山頂』という看板を観た時点だからよほど間が抜けている。そういえば2年ばかり前に噴火したばかりだよなぁ。コンクリートで作られた緊急避難所を脇目に少しビビる。

日本国道最高地点

なるモニュメントのあたりで高所恐怖症かむくむくともたげてくる。50すぎて判明したものだが怖いものは怖い。股間の底の方がきゅーっと痛くなってくる。

こ、こ、こここ怖いよー!

ゆっくりゆっくり下を見ないようにしながら道を進み湯田中の地名を確認したあたりでようやくひと安心。帰宅は19:00少し前だったか。ああ疲れた、でも楽しかった。次回はもう少しリサーチしてから行ってみよう。

群馬県渋川市「永井食堂」群馬ひと走り①磯崎新 もつ煮への旅


永井食堂
場所 群馬県渋川市上白井4477-1 [地図はこちら]
電話 0279-53-2338
ジャンル もつ煮、定食
バリアフリー ◯
駐車場 あり

こう見えても

建築が好きなのだ。
ここではっきり言わせてもらうが、仕事が好きなのではない、建築が好きなのだ。とくに50〜60年代に建築された古いものがよい。現代に比べまだ資材も少ない、工法も未発達の時代に精いっぱい背伸びをしてデザインされたものにたまらなく惹かれてしまう。

磯崎新

磯崎新

という建築家がいる。
詳細は省くが、私は宮脇檀の明快なデザインと文章、そして磯崎新の名前(なにしろ同名だし)と理論優先のデザインに惹かれて建築を目指したのだ。道も立っている場所も方向性もまったく違ってしまったが、精神は忘れていないつもりだ。
その磯崎作品がお隣の群馬県に3点もあることに気づいた。その中の「群馬県立近代美術館」はお邪魔した事がある。ではあとのふたつを観に行こうか。どうせ4連休でヒマなのだ。

「ハラミュージアム アーク」

場所 群馬県渋川市金井 2855-1
電話 0279-24-6585
URL https://www.haramuseum.or.jp/jp/arc/visiting/

こちらは

東京 原美術館の姉妹館としてオープンされた施設だ。雑誌で観る限り芝生の上にポンと置かれた黒の箱、という印象があり小さな施設と思い込んでいたのだが、いやいや立派はものであった。

磯崎は

師匠 丹下健三の「大地に屹立する」方向とは正反対を指向してきただけあって、わざとこのように作っている、あるいは重く作れないという事もあろうが。

地と図の反転

であったり、極小から極大へ、といった建築としてはごく当たり前の手法を積み重ねただが、その展開のさせ方がにくい。美術館というのは美術が主なのだが、磯崎の「アートとしての建築」というチャレンジが小気味よかった。

美術館好きな

割には、アーティストも作品も知らない。森村泰昌も今回初めて知った方だ。『セルフポートレイト』とは自らが古典絵画など扮し作品化する。変な手法だが、大作「レンブラントシリーズ」を見つめていると、こちら側とあちら側の境界が曖昧になってきて、激しい目眩に見舞われてくるようだ。

その他

クリストのドローイング、ウォーホールによる巨大なキャンベルのスープ缶、草間弥生ちゃんのカボチャ、横尾忠則と磯崎新のコラボレーション、狩野派の日本画とイサムノグチの競演など刺激的なひと時であった。

そして

お楽しみランチタイムである。いろいろ調べてみたのだが、某食堂の黒いカツカレーなど大変うまそうだったのだが、ある方から『日本一うまいもつ煮』があるとの情報が入り行ってみることとした。

「永井食堂」

国道17号線沿いに、ポンとある平屋の建物。正面に大きく『うまい安い早い』『もつ煮は日本一』と大書されている。自己申告ほど信用ならないものはないのだが、駐車台数、列の出来ようと店のおばちゃんの客さばきを観てこれは絶対的な美味さを確信した。

「もつ煮 大」770円

大というのは

もつ煮の量の差だとか。ご飯の量は普通、少なめと調整してくれるようだ。ヤマといえばすげーのが出てくるようだがやめておいた。食は細い方なのだ。

カウンター

のみの店内はひとり分が狭いのでお盆を立てて食べろと指定される。こういうローカルな感じがキッチュでよい。

褐色というより、こげ茶の汁に浮かぶ大量の豚もつ。濃い味、を大きく凌駕するほどのきついみそ味はご飯にあいまくる。ああ、これならヤマ盛りにしてもらえばよかった。まぁこれは次回の楽しみという事で。

さぁ腹いっぱいだ。次なる磯崎新作品に参るぞ

長野市「旬菜 茶々や」Go To 長野!


旬菜 茶々や
場所 長野県長野市青木島町大塚976-4 [地図はこちら]
電話 026-214-6717
ジャンル 居酒屋、定食屋
バリアフリー ◯
駐車場 あり

4連休である。

世間様から1週間おいてではあるが、4日続けての休みとなった。まことに喜ばしい、とはならないのは単に歳を取ったためであろう。とはいえ、だらだらばかりしているのはよくない。と、家人を連れて出かける事とした。といっても日帰り、いやごく近所にちょっと出る程度の「お出かけ」ではあるが、Go To 長野!としゃれ込んでみることとした。

長野県立歴史館

場所 長野県千曲市大字屋代260-6(科野の里歴史公園内)
URL https://www.npmh.net/
電話 026-274-2000

こちらの企画展はいつも刺激的なもので面白いのだ。いつぞやの「長野誕生」は長野県発祥をテーマに北信対南信いわゆる『南北問題』にまで踏み込むものであったし、「田中芳男-『虫捕御用』の明治維新」は維新の元勲たちとほぼ同年である飯田出身の生物学者 田中芳男の地味で目立ちはしないが、確実に近代日本を作り上げた男の生涯を取り上げたものだった。そして今回は

「地酒王国 信州」

米を主食とし、米を祀り、米をもって日常を形づくってきた日本人にとって米で作る酒は、単に嗜好を満たすだけのものではなく、ごく神聖なものであった。国内第2位という80もの酒蔵をもつ長野県の酒づくりとその歴史、数多の試練と現在をテーマとした企画展示だ。

信州は

酒づくりが盛んで、室町時代から酒蔵があり、明治10年代には1000を超すほどの規模であったが、時代の波、いやたび重なる「試練」に立ち向かい現代に至る。

といった酒をテーマとした信州のもうひとつの歴史がコンパクトにまとめられていた。酒を好まぬものにも、十分インパクトを与えてくれる企画だった。

これだけ

酒瓶を見れば一杯やりたくなる。というのはごく一部の方でしかない。運転もあるから飲めるわけもないのだが、せめて飲んだ気になろう、という事でお邪魔したのがこちら

「旬菜 茶々や」

青木島の居酒屋さん。魚が美味い店、ブリかはまちを毎日1本仕入れる。といっていたが最近はどうだろうか。一時期あまりに繁盛しすぎて店が回らなくなり、休業せざるを得なかったという奇跡の地でもある。昨年11月にお邪魔して以来だから8ヶ月ぶりか。昼を少しすぎているためか、客はわれわれだけであった。

「あら煮定食」1070円

以前は定番ランチ的なものがあったような気がするのだが、ラインナップを変えて少し値上げしたのか?といってもほんの少しだからあまり気にならないが。

はまちのあらを醤油、酒、みりん、砂糖で甘く甘く。目のまわり、ほほまわり、くちびるまわりのプルプル部が泣きたくなるほど美味い。

次回企画展

は「稲作とクニの誕生」との事だ。内容はあえて確認していないが、絶対に刺激的であろう。秋が楽しみでならない。

須坂市「ニュースコー」昭和のパルム、昭和の喫茶店


ニュースコー
場所 長野県須坂市須坂東横町344 須坂ショッピングセンターパルム2F [地図はこちら]
電話 026-245-5314
ジャンル 喫茶店
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

須坂は豊穣なり

といったのは私だからあまりありがたい言葉ではなかろうが事実だ。さして広い範囲でもないのに様々なものが詰まっている、臥龍公園ありストレートタイガーあり、そしてパルムあり。

「パルム」

須坂駅から少しだけ歩いた場所にある、この古典的ともいえる『集合商店街』が好きなのだ。昭和44年日本が1番元気だったころオープンされたというこの施設は、高度経済成長期どこにでも人がたくさんいた時代に、今より明日をよくしていこう。未来はきっとよいものとなる。そんなピュアな気の横溢した「元気な空間」だ。磯崎新風にみえなくもない正面玄関のファサードなどピンピン飛び跳ねているようだ。

ここに

昔ながらの、いや昭和テイスト満載の喫茶店があるという事はずいぶん前から知っていたのだが、ここに来るとつい「ホームラン亭」か「かねき」へと足を向けてしまう。それでは片手も両手も落ちてしまっているだろう。いずれにせよ、このままの状態でいられるわけもない。よし、この際だからお邪魔してみよう。

「ニュースコー」

どうも『スコー』の意味が分からない。ちょっと調べてみたら『須高』と書き、須坂、上高井郡小布施町、上高井郡高山村の3地域をこう呼ぶ。とのことだ。なぁんだ、とも思ったが『純喫茶』なみによい響きでもある。入口のすぐ脇にあるショーケースの食品サンプルはまことに正しく蝋細工だ。

狭いせまい階段を上がった先にようやく現れる喫茶店は、カウンターに数席、あとは合成皮革のイスにデコラ張りのテーブルがいくつか置かれている。隣の気配が分からないように背の高い衝立で囲まれたスペースはもう少し薄暗い方が妖しげでよいのだが、そうなると一般的とはいえなくなってしまう。このままで充分に正しく昭和のかほりが漂ってくる。常連らしきおばちゃんたちが楽しくおしゃべりしているのも懐かしい風景だ。

「ナポリタンスパゲティ」450円

茹で置きと思しき太い太いスパゲティは、恐らくアルデンテなる洒落のめした立場であった事など記憶の片隅にもないであろう。現在の私は単にぶよぶよの、『ほぼほぼうどん』とさえいえる存在で、間違ってもパスタとは呼ばないでください。と語りかけてきているかのようだ。

玉ねぎ、ピーマンそしてソーセージをケチャップで真紅に彩ったThe昭和第一弾!ともいうべきメニューだ。もちろん、タバスコをイヤというほどふりかけ、むせ返りながら頂くのが正しい食し方といえる。

可能であればナポリタンを大盛りか別メニュー、他のスパゲティかピラフを注文しようと考えていたのだが、ショーケースにこれを見つけてしまっては変更せざるを得ない。

「いちごパフェ」350円

『当店のおすすめ品』という黄色いステッカーに素直に惹かれてしまうのは、昭和中期生まれの性、もしくはDNAレベルにまで刷り込まれた「パフェへの憧憬」によるものとしか思えない。内容はといえば、少しのアイスクリームに大量の生クリームだけのものだが、何もかもが揃っていればよいというものではない。

『いちご』と冠されながらただの一滴も果汁が使われていないであろう『いちごソース』がふんだんにかけ回され、白いクリームを紅く彩っている。紅白というだけでどこか嬉しくなってしまう。このピュアな大らかさが大切なのだ。生クリームは少々苦手ではあるがこれは許す、許さざるをえない。

ただ、

大好きなパルムではあるが一部を除いて大半の店舗がシャッターを閉じたままだ。かつての賑わいが伺いしれるだけこの風景が一層寂しく感じる。
「役目を終えた」
というのは身も蓋もない言い方だが、物事には終わりは必ずくる。耐用年数があるのは構造体だけではないのは、建物も人間も同じだ。

しかし

このまま潰えさせてしまうのももったいないではないか。この大らかさこそ豊穣といえる。便利で嘘偽りの少ない(ないとは言わない)社会にはなった。昔はよかった戻りたいとは絶対に言わない、現代がもっとも幸せだとも思ってはいるが、もう少し寛容で大らかなものが必要ではないか。『かつて』を知らない、須坂市民でもない無責任な立場でしかない私が言ってよい言葉ではないが。

須坂市「龍音 新店」つけ麺はうまいのだ


龍音 新店
場所 長野県須坂市大字幸高120-1 [地図はこちら]
電話 不明
ジャンル ラーメン店
バリアフリー ◯

世の中

なにがつまらないといって無為な論争ほどつまらない事はない。
たとえば政治論争。右か左か、自民党か共産党かなんて交わりようのない議論のどこに意味があるのか。政策論争は必要だ、という意見には賛同するが、最後は大概感情的な言い合いになるだけだからつまらない。「三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜」で描かれたような交わらずともスリリングなものであれば問題はないのだが。

そうだ、

なにによらず、とくに論争なんてものはエンターテインメント性を帯びていなければならないし、そうでなければ単に無責任な言いっぱなしでしかない。立花隆のロッキード裁判論争なんて涙が出るほど面白かったではないか。渡部昇一が立花隆から一方的にぶったぎられる様は最高に楽しかった。

邪馬台国論争

もそれはぶっ飛んでいて楽しかった。九州説、畿内説はもとより四国、東京、北海道、台湾、ハワイ。ハワイは豊田有恒のフィクションだけではなかったのか。なにしろほぼ原点である『魏志倭人伝』、正確には『三国志 魏志 東夷伝倭人条』は漢文にして2000字程度、読み下しにしても原稿用紙10枚前後だから、だれでも気楽に参加できて、誰をも傷つける事がない。これぞ論争の極みと言える。ああ楽しい楽しい。

「龍音 新店」

こちらは西尾張部にあった時代はずいぶんと通わせていただいたものだ。台数の少ない駐車場と狭い狭い店舗で供されるラーメンが素晴らしかったのだが、須坂駅下に移転されてしまってからなかなかお邪魔できず、あれ?なくなっちゃった。と思ったら現在の場所に移転されていたという。現在の店舗は初めてではないが、これで2年ぶりくらいか。すっかり忘れてしまったので少々楽しみではある。

「醤油つけ麺」800円

極太麺の上に無造作におかれたトロトロのチャーシュー1枚、極太のメンマそして板海苔。ごく一般的なつけ麺のフォルムである。

豚骨ベースの濃厚スープからは節の香りが。通常はそこにチャーシューやらメンマやらが沈んでいそうだが、それがない潔さも心地よい。

「しらす丼」500円

久しぶりだからサイドメニューも注文してしまえ。他のラーメン屋であればチャーシュー丼なるものが多いのだが、…こちらにもあるが、しらす丼というのは聞いた事がない。熱いご飯をびっしりと覆い尽くす釜揚げしらす。サッと醤油もかけまわされているので少し塩辛くもあるが、これはこれで老舗っぽく感じられてよい。

このところ

ある論争に巻き込まれている。
さして広くもない、ごくローカルな範囲での論争だ。…というか、私と友人の間だけの事だからローカルもへったくれもないが、その内容は

「つけ麺はうまいのか」

スープと麺をべつにしただけのラーメンではないか。スープに浸して食べなければならないのが面倒だ。スープが濃い味になってしまうのが気に入らない。なんだあのスープ割りとは、男ならそのまま飲め。という友人に私が受けてたつという、絶対に世の中のためにはならない、時間の無駄づかいが楽しくてならない。

長野市「ダイナマイト関西」アニキとのひと時


ダイナマイト関西
場所 長野県長野市鶴賀権堂町2283-3 権堂鈴丹ビル 1F [地図はこちら]
ジャンル 080-3120-8893
バリアフリー ◯
ジャンル カフェ、居酒屋、弁当
駐車場 なし

長野と松本は仲が悪いらしい

いわゆる『南北問題』は長野県にきて初めて知った事だ。松本に来たばかりのころうっかり「カミさんは長野なんです」などと言おうものならキッとした顔で「長野?」とすごまれる。などという体験を幾度もしたものだ。もっともそこにいる何人かが悪かっただけで他はごく普通の魅力的な方々ばかりであったが。I藤聖Kお前の事だからな。

面白いことに

長野のものが松本の悪口を言っている場面を見たことがない。ふざけた陰口ならいくらもあるが。もっともこれもメンバーがよかっただけでひどい中傷をするものなどいくらもいるだろうが。

調べてみると

2000年前の遺構からも南北問題はあったとされているし、江戸時代の信州は谷筋に十数の藩に分けられ、その間に天領が配されるといった複雑な状態であったとか。そりゃ仲も悪くなるはなぁ。長野も松本もよいところなのだがなぁ。

松本からアニキが来た。

ど変態ヲタクの大先輩だ。レベルからすれば私の方がほんの少し上だが、膨大な知識と含蓄のある言葉にいつも魅了されてしまう、アニキと呼ぶにふさわしい方である。そのアニキが、長野に数あるレジェンドに行きたい。というので同行させていただいたのがこちらだ。

「ダイナマイト関西」

権堂アーケードに新たな文化を作り上げたとまで言われた伝説の店。お弁当は何度か買わせてもらったが、実際にお邪魔するのは5年ぶりくらいか。店舗は幾度か変わりメニューを整備されたが、マスター小鉄っちゃんの人柄も過剰なタイガース・パルセイロ愛も変わらない。

「とちおの油揚げ(納豆・キムチ)」400円

関西フードの店で新潟食を選択する、これが都会的なあり方といえる。でかい油揚げを半分に割り、納豆・キムチを挟んでトーストする。これはうんまい。関西人は納豆嫌いではないのか?というのは偏見というが、実際はどのようなものだろうか。

「明石焼」500円

これぞ関西フードの雄、東京生まれのものはなんとなくたこ焼きの原型と思い込んでいるが、実際には違うらしい。『にらせんべいとチヂミは似ているが違うもの』と関西生まれの友人が説明してくれたがいいえて妙というものだ。

ふわふわトロトロのを出汁につけて食べる。じつに雅なあり方だが、たしかにたこ焼きというより玉子焼きに近いかもしれない。

「サバ缶ダイナマイト風」300円

サバ水煮缶とも長野に来てからのおつきあいだ。肉好き魚嫌い缶詰嫌いの母親に育てられている関係で、永久に関与することはないと確信していたが、タケノコとの相性や調理法を知ってからはその魅力から離れられなくなってしまった。醤油少しにネギ、マヨネーズかけてひと缶まるごと焼き上げただけのものがなぜ美味いのか。涙が出てきそうだ。

「魚肉ソーセージステーキ」300円

これまたシンプルこの上ない。切って焼いて熱々を食べる。これほど美味くて幸せなものはなかろう。ああ、ケチャップ最高!

「だし巻玉子」400円

失礼を承知で書くのだが、マスター小鉄っちゃんはああ見えて料理が上手い。このほどよいだし巻玉子の美味いこと。ほどよくふわふわ、ほどよく熱々、ほどよい汁気が絶妙である。

松本のアニキ

はやはり面白い。大いに食べ、飲み楽しいひと時はすぎていく。深いなぁ。

業務連絡ひとつ

アニキ、あの発言は後藤健生の文章を引用かつアレンジしたもので単なるシャレでございます。決して暴言などではありませんので悪しからず。松本最高!山雅ばんざい!

長野市「手打そば処横綱」YOKODUNA-SIZE-SOBA


手打そば処横綱
場所 長野県長野市小島田町1384 [地図はこちら]
電話 026-283-4527
ジャンル 蕎麦屋
バリアフリー ◯
駐車場 あり

昔面白かったものが

今はまったく。という事がしょっちゅうある。すんげー面白かったのに、あれほど感動したのに全然響かない。反対もまったく同様だ。もちろん単に忘れているという事はあるのだが、これは当たり前でもある。人間だれでも歳をとるのだ。その時と現在が数年ほどの差であればさほどの違いはないが、数十年ともなれば無視できないほどの差が出なければおかしいのだ。その分体験や知識が蓄積される、物事の捉え方や考え方が熟成される。興味深い人物となるか、面白い存在となれるかはわからないが、人が変わるのは体型だけではない。すべてが微妙かつ確実に変わっていくのだ。

だから

おれは、もともとどこにいたのだ。
という思考も必要であると思う。かつてはどのようなものに親しんでいたのか、なにに面白がり、興味を持っていたのか。

幾度も

書いていることだが、筒井康隆という作家は私の中で絶対的な『基準』といえる存在なのだ。したがって間違っても悪口は言わない。「面白くなくなった」とは言うが、これはご本人が認められている事だからよいのだ。

基準

だから、たまに読み返しては現在の自分との距離を計るなんて事もしている。これはこれでなかなか面白い。先だって「走る取的」を読み返したのだがこれがすごかった。昔も今もけたけた笑ったのは変わらないが、今回は凄みをまともにうけて面白いというより、強い衝撃を受けた。友人が軽くからかった力士にひたすら追いかけられ、追いつめられるだけの話だが、次第に強まる恐怖が笑いに変わり最後は、というプロセスがすごい。のっている作家はなにをやってもうまくいく、という典型だ。

「手打ちそば 横綱」

川中島古戦場公園内にある蕎麦屋さん。そばでお腹を満たしたい時に行くのが草笛かこちらである。本音をいえば、大きな開口部から入りこむ明るい日差しが心地よいこちらを好むのだが、立ち回り先が違うのでなかなか来る事が出来ないのが残念で仕方がない。

「横綱そば」880円

この白いそばは更科というのか。あまりにも知識がなさすぎるので、語りたくはないのだが、その品のよさに惹かれてならない。そしてすごいのがボリュームだ。

そばの山といってよいフォルムはまさしく横綱とさえいえる威容が発揮される。そばはやはり冷たくキリッと締められていないとならない。

「ミニ天丼」330円

『横綱はけっこうな量ですよ』

と制止が入ったに関わらず注文してしまったサイドメニューだ。いつもはかき揚げにするのだが、ついお願いしてしまった。

ミニ

とは冠されているが海老天をはじめとしてカボチャ天、長芋天、ししとう天、エノキ天の5種の天ぷらが搭載されている。小ぶりとはいえ堂々たる陣容は、横綱そばにまったく負けてはいない。

という事でまた横綱なみに食べてしまった。取的より怖い、某女に追いかけられないよう引き締めていかねばならぬ。

長野市「麺屋蕪村 権堂店」秘密の夜


麺屋蕪村 権堂店
場所 長野県長野市鶴賀権堂町2284 ロードスビル権堂 1F [地図はこちら]
電話 050-5597-7900
ジャンル ラーメン店
バリアフリー ◯

誰にでも秘密はある。

あの失敗がバレたらオレは破滅だァァァァァァァ!とか、この金をせしめた事は永久にお前の腹にしまっておけよとかいう秘密は持っていてあまり気持ちのよいものではない。『新宿鮫』の鮫島のように、警視庁を揺るがすほどの大秘密を持っている。なんて秘密は間違っても持ちたくない。あんなものはフィクションで接しているからよいのだ。

あそこで

遊んでいた事はお互いの家族には内緒だからな!わはは!といった、秘密というより仲間同士、あるいは『あの晩の事は2人だけの秘密だよ。さぁキミのひとみに乾杯!』といった仲間同士、恋人同士の情報や体験の共有はまた別のこと。むしろあればあるほど人生が深まるのだ。

そして

密談の時が巡ってきた。
密談というからには、場所、時、そしてその内容などすべてが秘密だ。もちろん、よいことか悪いことかすらも話してはならない、誰にもしられてはならない。謀議、という表現が妥当であると確信する。本当はこんな事すら語ってはならないのだが、そこはおしゃべりゆえ気にしないでいただきたい。

秘密の密談(原文ママ)

謀議がある程度固まったところでお開きとする。これでひとまず持ち帰り、各々ことを済ませまた集まり。という事が幾度が繰り返されまとまっていく。これぞ秘密の醍醐味だ。

秘密の

醍醐味を味わうのはよいが、その緊張感たるや凄まじいものがある。緊張は、時に運動以上の体力消耗を強いられる。となれば栄養補給を施すべき時であろう、さぁメシだメシだ。

「麺屋蕪村 権堂店」

長野の地に『節系ラーメン』をもたらしたといってもよい存在であろう。石堂町の裏手で小さく小さくオープンした店なのに、いまや各所に支店を持つ大物ラーメン店となってしまった。

「つけそば」891円

蕪村スーパーデフォルトメニューと認識する。太い太い太いうどんのような極太麺、大量の白髪ネギそして板海苔一枚。熱いスープの中には角切りチャーシューがゴロゴロ。

あまりにゴロゴロなので麺がなかなかスープに浸からないほどである。魚介の香りが凄まじい。この過剰さを好まぬものがいるが仕方のないことかもしれない。これが美味いのだが。

「餃子」450円

つけ麺あるいはラーメンに餃子はつきものではないか。ましてや次行程がない、打ち合わせもお客様と会う予定もないとなれば、餃子まで食べてしまうしかないではないか。薄い皮に包まれた小さな餃子はひと噛みすると中から肉汁がドバドバと溢れ出てくる。にんにくの効きは軽いが、肉々しく狂おしい、という表現が妥当であろう。

密談が

成就するまであと数ヶ月の期間がかかる。それまで人知れず、深く静かに潜航しながら進めていくのだ。楽しい楽しい

長野市「吉野家 長野中御所店」吉野家のうまいうなぎ


吉野家 長野中御所店
場所 長野県長野市中御所4-8-15 [地図はこちら]
電話 026-267-6605
ジャンル 牛丼チェーン店
バリアフリー ◯
駐車場 あり

このところ

牛丼チェーン店のうなぎにハマりこんでいる。あの安いうなぎが美味くてならない。いや専門店じゃないとだめだ。浜名屋で食べたど迫力の重ねが忘れられないとか、住吉の大串丼が大衆的でよいとか、花ぶきで景色を愛でながら食べる『しらかば重』が最高だ。いやいやいや明科の坂本屋の品のよいうなぎしか認めない。という主張には大きく首肯はする。

坂本屋

花ぶき

住吉

浜名屋

たしかに

専門店のうなぎは美味い、絶対に否定するものではない。だからといって滅多やたらと食べられるものではないのも間違いないのだ。かの場所は1年か2年に一度、大切なひととしっぽりいただくのが正しいあり方だ。江戸時代から明治にかけての鰻屋は、提供までの時間がかかるゆえに半ば連れ込み宿状の機能を果たしていたとか。あるいは人のカネで食べに行くのが本来なのだ。

だから

日常的に食べるうなぎは牛丼チェーンに限る。
いや話の都合でこのように言っているだけで、コンビニでもスーパーのお弁当でもよいのだが今回はこのまま通させていただく。そして松屋、すき家とくれば、いよいよこちら牛丼屋の嚆矢とも言うべき存在に赴くのみだ。

「吉野家 長野中御所店」

こちらではふた月ほど前に肉だく牛丼をいただいた。やはり牛丼の完成度という観点からは、吉野家が一歩上をいっていると思う。もうあと数軒、長野市にあると幸せなのだが。

「鰻重 二枚盛 みそ汁セット豚汁変更」1555円

そもそもちゃんと重箱に入っているのがよい。これぞ吉野家の拘泥、矜持といったところであろう。形状こそ普通の蒲焼だが、短冊状に刻まれているのは輸送の関係からだとか、あまり気にはならないが。今年の吉野家はずいぶんと研究したようで、冷凍もの感がほとんどない。その場で焼いたような味わいと食感だ。これは美味い美味い。

松屋、すき家、吉野家ともそれぞれがそれぞれなりの個性を発揮していてよい。こういう食べ比べが面白いのだ。

それにしても、

『所詮コンビニ』とか『スーパーのうなぎ』という言い方をしてる方々の、どれほどが目隠しをして食べた時に正しく判断できるのであろうか。
専門店には専門店の味があり、庶民に手の届くファストフードやスーパーのものだとて、心を込めて作ったものに値段以上の価値も見出せるものなのだ。どの一口も美味くあれ!

追伸

スタッフのアルバイトと思しき男の子がじつに対応がよかった。あれとこれとナニとそれ、とオヤジ特有のオプションメニューをタタタっと理解して、『それはこうした方がいいですよ』『それだったらこの方が』といろいろアドバイスしてくれてとても嬉しかった。キミは気がきくね、よかったら娘の婿さんにならないか。

…ただね
おじさん注文したのは一枚盛なのだよ。登場したのは二枚盛。うーむ、彼の間違いだからよほど交換してもらおうかと迷ったが、褒めた手前文句を言うのも嫌なのでそのまま食べてしまった。まぁいーや、でもひとり吉野家で1500円も使ったの初めてだぞ。

【私の初書籍ですよかったらご一読を】

長野市「メタフォール」うまいメシ、よきスタッフ


メタフォール
場所 長野県長野市鶴賀高畑752-8 ホテル メルパルク長野 1F [地図はこちら]
電話 026-225-7806
ジャンル レストラン(ホテル内)
バリアフリー ◯
駐車場 あり

相変わらず

面白くない状況が続いているが、ひとつ良い事が出来た。
マスクが無駄な高騰を気にせずに買えるようになった事が安心といえば安心だ。私は1月末に『こりゃ何かあるな』と野生のカンが働いたので安いうちに手に入れられたが、よそ様はいっ時50枚入りで5000円近い価格で購入された方がいるというからまことに腹だたしい。高い在庫を抱えた店舗がいまだにあるようだ。ざまをみろ、とは言わないが少しは溜飲が下がる気もしている。とはいえ、輸入状況にも関連するのでいつまで続くかわからないので、密かに安いマスクを見つけては買い込むという事をしている。

マスク

マスクと書いたがそもそもどこまで感染対策に有効なのか、という事も実証されて久しい。別にマスクしていたところで、感染率が下がることはない。ただ飛沫拡散を防止する効果は確実にあるとの事だから、みながみなしていなければ無意味なある種のマナーと化してしまっている。したがって鬱陶しく暑くるしいのに我慢してつけている。

ただ

車にうっかり忘れるなんて事はあるではないか、人間だものそういう事もある。ちょっとだしすぐに出てくるからいいやとコンビニに入ったりすると、にらみつけてくる者がいる。お前の目の前で咳やクシャミをしたわけではないし、絶対にしないからやめろよその怖い顔。と言ってやりたくなる時がある。同調圧力もいいところだ、いい加減にしてもらいたい。

「メタフォール」

ホテルメルパルクに併設されたレストランだ。ホテル中央部のアトリウムと同じく、高い吹き抜けとそこから入る明るい陽射しが心地よい。こちらの高グレードかつ安価なランチバイキングは長野在住の大喰らいどもにとっての聖地ともいえる。しかし、不幸なコロナ禍のためランチバイキングは数ヶ月の間中止に嗚呼
そしてこの度、装いも新たにバイキング風なランチが始まったという。これは喜ばしい、行くしかなかんべ。という事でお邪魔した次第だ。

「メタフォールランチ」1480円

6種のメイン料理

から一点選択し、オードブルバー(6種)、サラダバー、ドリンクバー、デザートが搭載される。以前にも似たようなパターンがあった。これだとメインが軽いのでその他がたくさん食べられてよいのだ。
6種のメイン料理とは以下を指す。

・豚肉のココットチーズ焼き 野菜添えカレー風味
・海老と旬のお野菜たちのフリット
・パスタアマトリチャーナ バジル風
・牛スジ肉のステーキ 温野菜添え
・お子様プレート

そして様々な逡巡と優柔不断の果てに選んだのは

「豚肉の夏野菜スパイスの効いた黒酢酢豚風」

夏野菜というフレーズにピピピっときた。というのが選択の理由だ。緑、紅、黄のパプリカと夏野菜の王者なすたちをバシっと搭載した酢豚は最高に美味い!

カリッとして、粘度高くほどよい酸味と甘味のタレが絡まる豚肉のは最高の仕上がりといえる。そして

6種のオードブルバー

とは以下となる。

「県産野菜のレモン煮」

大根、きゅうり、セロリなどの野菜にレモンを加えさっと煮つけたもの。ちょっとしたクセのあるさっぱり味でよかった。

「ラタトゥイユ」

トマト、玉ねぎ、パプリカなどをオリーブオイルで煮込んで煮込んで。これまたシンプルな料理だが美味い。冷たいので余計と美味い

「ブロッコリーとかぼちゃのガーリック風味」

名の通りブロッコリーとかぼちゃのガーリック炒めだ。これはまぁ普通であるかと

「アボカドのサラダ」

アボカド入生野菜サラダ。これも普通。

「豚肉のしゃぶしゃぶ」

豚肉バラ肉の薄切りにシメジ類をさっとしゃぶしゃぶして水菜とともにポン酢をかけて。こういうのを出されると脱帽してこうべを垂れるしかないではないか。

「丸茄子の田楽」

いわゆる油味噌である。世の中にこれほど美味い料理はないと確信するが、さすがホテルレストランはやる事が違う。濃厚な味噌味の上に砕いたナッツをふりかけ、香ばしさと歯ごたえそしてナッツの脂が加わることによって、より複雑な味わいとなる。素晴らしい

「デザート」

「いちごのアイスクリーム」

食後といえば甘いものだろう。食事が終わったころを見計らってスタッフさんがこれを運んできてくれる。ほどよい甘さと酸味がよろしい。

「クリームたっぷり!シュークリーム」

デザートパフォーマンスという事でその場でシュークリームを作ってくれる。カスタードクリームをシュー皮の中パンパンに詰めてくれる。これが絶妙に美味いのだ。おかわりするかな、とも思ったがやめておく。

基本的に席以外ではマスク着用となる。
幾度かおかわりのためふらふらしたのだが、何度目かのときゴムが取れてしまった。安物はダメだなぁ、といってマスクってもともと安物だしな。片手でマスク押さえながら歩いていたら、スタッフさんが「よかったらこちらをお使いください」とマスクを1枚くれた。さすがホテルマン。このようなよい対応をされると言いふらしたくなるではないか。みんな!メタフォールに走れ!

信濃町「+コハクテラス」飯綱、野尻湖ふらふら


+コハクテラス
場所 長野県上水内郡信濃町野尻261-2 宮川旅館 [地図はこちら]
電話 026-258-2501
ジャンル カフェ、ピザ
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

お出かけ好き

という言葉はないかもしれない。旅行好きとまではいかないが、自宅にこもっているのを可とせず、なにかと外へ出たがるものをなんとなく『お出かけ好き』といっているだけなのだが、じつは若いころの両親がまさにこれで、日曜日ごと弁当を作り自分の子どもはもとより、兄弟家族や近所の子どもまで引き連れては、日帰りであちらこちらへと出かけたものだ。

週休2日

などだれもが知りもしなかった時代のこと、よくやったなぁ若かったなぁうちの両親。そして子どもたち、とくに私はどこに行ったか、何をやったか断片的にしか覚えていない。まことに親不孝な息子だ。

そういう両親

の反対に私はものの見事な出不精なのだ。…だから太っているのか、という声が聞こえてきそうだが、肥満は生まれつきだから関連性があるはずもない。
そもそも出かけるのは嫌いではないのだ。長距離は好まないが、先方へ出かけてあちらこちらを運転して回るのも苦にはならない。ではなにが嫌かといえば計画するのが面倒でならない。お出かけ好きの両親だって、行き当たりばったりのことしか出来ないのだ。私が出来るわけがない。

いいづなアップルミュージアム

そして夏のある日、娘を伴いお出かけだ。
雨のあと、雲はたちこめむし暑い中であった。であれば涼を得たいと思うのは人の道として当然であろう。目指すは飯綱町へ。まずはいいづなアップルミュージアムへと向かう。飯綱町特産のりんごを扱った博物館だ。

りんごに

関する博物館だから、栽培法や品種などか扱われているのは当然だが、りんごと名のついたもののコレクション類が凄まじい。りんご3個分のキティちゃんもビートルズも許そう。りんごをきっかけに展開する「愛していると言ってくれ」もVHSテープだから黙認する。

しかし、

マカロニウエスタン「リンゴ・キッド」とりんごのどこが関係あるというのだ。汚いグレーの箱をよくみたらマッキントッシュの初期モデル。Appleに違いはないがそりゃないだろう。美女を傍に『リンゴすったー』とニコニコしているリチャード・スターキーからはバブルの香りしかしない。

ぶっ飛んでいるのはよいのだが、そのぶっ飛び方がすさまじく、私のおたく気質を色濃く受け継いだ娘にも大受けであった。

野尻湖へ

アップルミュージアムを観終え、施設を出たところでほどほどのランチタイムである。どこで食べようか。飯綱高原へ上がろうとも思ったが、しばらくぶりに野尻湖へ向かう。ナウマン象発掘でも知られる野尻湖は平日ともありとても静かだ。

「+コハクテラス」

野尻湖畔にある宮川旅館という施設の一部を改装して作られたカフェだ。2019年4月オープンというから1年と少し経過した事となる。店内は既設の古い柱や梁をうまく利用したシックなインテリアとなっている。地場作家のものであろうか、陶器やガラス食器の販売もされている。片隅のジュークボックスからは70〜80年代のポップス、いや歌謡曲が流れている。両親の子供時代の音楽を聴いておたく娘が妙に喜んでいた。

「ピザランチ」1540円

サラダ、スープ、ドリンクにピザの食べ放題がついてくるという静かな湖畔に似合わない豪快なランチだ。ピザは8種用意されている。店の方にお願いしてその都度焼いてもらうシステムだ。1枚ずつ用意してもらう事も可能だが、1枚に幾種類かを同時に作ってももらえるという事なので、最初は4種盛りとしてもらう。

1st ピザ

+コハクピザ

こちらの定番ともいえる存在。ソーセージ、ピーマン、コーン、玉ねぎをトマトソースで焼き上げたもの。もっとも『らしい』ひと品だ。

和風きのこネギマヨピザ

エリンギ、マイタケ、ネギそしてマヨネーズを用いたピザ。マヨネーズなのにバッチリ和風というのが小気味よい。

マルゲリータ

トマトソースとモッツァレラチーズという王道ピザ。トマトソースあっさりでよい

季節限定 ズッキーニとヤングコーン

旬真っ盛りのズッキーニに青くささの残る生のヤングコーン、野菜の旨みがしっかり。美味い美味い美味い。

そして2枚目へ。

おかわりは残りの4種を焼いていただいた。

2nd ピザ

レンコンのきんぴら海老マヨピザ

そのままご家庭で登場する甘いレンコンのきんぴらをのせたもの。海老もマヨもあまり感じないが好感のもてる存在。

キーマカレー

カレーのグレードが高くとても美味い。ただ、これはご飯で食べたかった。

お好み焼き

キャベツ、コーンにお好みソース、鰹節というそのまんまピザ。とはいえけっこう品よく納まっている。

くるみメープルピザ

くるみとチーズが素晴らしくマッチングしている。そこに淡くメープルシロップ。このほどよさはスイーツではなく一般のピザといっても充分通ると思う。

生地は

薄めのアメリカンタイプでとてもさくさく、チーズもあっさりめで軽く食べられる。ハーフ&ハーフや大きさの調整も対応してくれる。じつにご機嫌な店だ。

という事でプチお出かけは完了。次はどこへ行こうか。

須坂市「お食事処どりこ」4連休初日の昼ごはん


お食事処どりこ
場所 長野県須坂市小河原3143 [地図はこちら]
電話 026-248-6202
ジャンル 定食屋
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

4連休

近年は休ませよう休ませようと、カレンダーをずいぶんいじくり回してくれたおかげで、国民の休日の有り様が変わってしまった。休みを多くしてもらうのはよいが、賃金が追いつかないから困ったものだ。

それにしても

なにゆえ4連休?なにゆえこのタイミング?と不思議でならないから調べてみたら何ということはない。本来なら7月23日がオリンピックの開会式だったのだ。

そこを長い休みにして国民みなで寿ぎ熱く戦うアスリートたちを応援しよう!という算段であったが、予定はあくまで未定であり夏の夜の夢は1年先送りとなったことは言わずもがなの事だ。

また来年

とうまくいくかどうかは定かではない。イギリスでワクチン開発が順調だとか、WHOが来春くらいからワクチンが完成するとか、日本政府がどこぞの薬品メーカーと話をつけて数万人規模のPCR検査とワクチンで来年のオリンピックに備えるだとか。そもそもワクチンなんて開発できるんかい?いやいやいやそんな運用が可能なのか?いくつもの???マークがアタマに浮かぶが私が担当するわけでもないので黙って見ていることしか出来ないが。

という事で

オリンピック4DAYSからただの4連休と格下げされはしたものの、お休みである事は誠に喜ばしい。日ごろ一所懸命業務に邁進されている方々には、たっぷり養生していただきたい。…という私は仕事なのだが。日常的にあまり働いていないから休めない、という事ではなく単に休日業務であるだけのことだ。

休日業務

の身でもっとも困るのが、どこで昼食を頂くかなのだ。いつもの定食屋は休みだしファミレスは嫌だし、いったいオレはどこでメシ喰ったらいーんだよぉぉぉぉぉぉッ!!!と、街を泣きながら彷徨する。

連休初日

だがコロナもある、GO TOも曖昧それに雨も降っているから観光地でも大した事なかろう、もしかしたら空いているかも。そんな判断で小布施に向かった私がバカだった。ピーク時のように満員御礼という状態ではなかったが、あちらのカップルこちらに家族連れとほどのよい人出だ。これは素晴らしい。

素晴らしいのはよいが

目当ての店は数人待ち状態。少し並べばよいかな?というレベルではあったが雨の中待つのも気伏せりなので取りやめ。他をいくつか当たったが似たような状況なので須坂まで戻ることにした。そのまま駅まで行き「かねき」でオムライスとも思ったが、通り沿いのあの店を思い出しお邪魔することにした。

「お食事処 どりこ」

街道沿いに古くからある定食屋だ。こちらの特徴はすべての定食が950円均一であることだ。会計の煩わしさのない心地よいお店だ。最初に入ったときは750円だったか。価格高騰アリ消費増税アリで値上げは仕方のない事だ。ここも5年ぶりくらいか。メニューに人気定食ランキング!なんてものが掲出されており楽しい。

「メンチカツ定食」950円

どさりと

無造作に盛られた千切りキャベツとキュウリにはごまドレッシング。そして小ぶりのメンチカツ3点と謎の揚げ物2本。小鉢はきゃらぶきと冷奴、漬物に玉子の入った味噌汁、ご飯というゴールデンな構成。

 

メンチカツは

肉汁たっぷり。ひと齧りすると中から熱いのが飛び出してくるから気をつけて食べないと。

謎の揚げ物

はハンペンを餃子の皮で包み揚げたもの。腸詰みたいに皮がプッツリとしていて美味い。

1年延期

したため来年も4連休。というようにはなっていないそうだ。オリンピックその他、様々なことが依然として不透明なまま。とはいえ、街を行く人びとは屈託なく喜んで頂けているようで、これも喜ばしい。このまま何もなければよい、コロナなど吹っ飛ばせ!と切に念じる次第である。

安曇野市「cafe安曇野文庫」大きな森の深き蒼


cafe安曇野文庫
場所 長野県安曇野市穂高有明7403-10 [地図はこちら]
電話 0263-83-6993
ジャンル カフェ
バリアフリー ◯
URL http://www11.plala.or.jp/okuma-dk/

松本からの帰り道

こちらにいらっしゃるお客様のところへご挨拶に行こうと思いついた。中信地区にも4組ほど、どなたも10年以上前にてがけたものだが、いまだに関係の切れていない方がいらっしゃるのだ。

行ったところで

なにがあるわけではないが、ただ気のよい方、仲のよい方と過ごす時を持てるのが楽しくてたまらないのだ。

ご不在

…と、勢い込んで赴いたものの初めの三軒はものの見事に不在。電話したらみなちょうど出たばかりとの事。
「携帯もってるんだから連絡くらいしてこいよ」
と叱られてしまった。すみません、相変わらず無計画なんです。四軒目は穂高、じつは昔からの友人宅である。今度は事前に連絡したらやはり留守。とはいえ奥さんはいるので手土産だけおいて早々に引き上げる。

19号線に

抜けて帰るか、大町廻りで帰るか決めかねたまま安曇野をふらふらする。このあたりの田園風景が好きなのだ。緑の田地の間に点在する集落は『字』という呼び方がしっくりくる。このあたりの生垣はシラカシやレッドロビンではなく櫟井の木であったりするのも変わってみえる一因だと思う。

大熊美術館

ふらふらした先で、森の中に仲良く並んだヨーロッパ風の建物がふたつ。調べてみると大熊美術館という施設で、デンマークのロイヤルコペンハーゲンという陶磁器メーカーのコレクションを展示したものであるという。ふたつというのは片や美術館、片や併設のカフェであるとのよし。これもまた出会いだ、見学していこう。

詳細は省く

…というか語る事が出来るほど知らないのだが、100年以上続くこの会社の製品は日本の古伊万里焼に影響されたという深い蒼がベースとなっている。

そう『青』ではない

何物をも包み込んでしまいそうな、深い海の底にある『蒼』という呼び方が正しい。深い蒼で絵付された食器類、とくにクリスマスプレートは、たんに『美しい』とは違う。むしろこれは『凄み』といってもよいかもしれない。

圧倒されふやけた脳を冷却せねば。カフェでひと休みしよう。

「cafe安曇野文庫」

この建物の様式はなんといったか。建築屋であるにも関わらず覚えていないというのは甚だ片手も両手も落ちているとしか言いようがない。

白と褐色で彩られた

空間は、そこにいるだけで静謐な心持ちとなる。『文庫』というだけあって多くの書物に囲まれているのもよし。

「ケーキセット」1000円

レアチーズケーキとドリップコーヒーのセットとなる。ロイヤルコペンハーゲンのクリスマスプレート、…あの深い深い蒼の上にチーズケーキの薄いベージュを見ると、1800年代北欧がリアルに目の前にあるようだ。

華美さのない

素朴な風はベルイマンの古い映画そのものだ。いや、デンマークだからドライヤーか。濃厚なチーズと柑橘の香りが素晴らしい。まさしく王道的といえる存在感だ。食器は見るものではない、使ってこそ本来の魅力を放つものだと確信した。

毎度思うことだが、美術館通いもよいが予備知識なしで当たってもきちんと感動できない。もったいない。せめてWikipediaを読んでから再訪しよう。

長野市「すき家 19号長野中御所店」土用の丑の日


すき家 19号長野中御所店
場所 長野県長野市中御所4-3-4 [地図はこちら]
電話 不明
ジャンル 牛丼チェーン
バリアフリー ◯
駐車場 あり

興味本位

このところかなり減退したとはいえ、基本的には記憶力は悪くはない方だ。…悪くはないのだが、それは自分の興味があるものに限定される。あの映画の監督はだれだったか、とかあの作家の別の作品はこれこれでなどということはいくらでも覚えているが、その他のまるっきりだ。

苦手なもの

とくに記念日などは苦手でならない。
結婚記念日、家内や子どもたちの誕生日は何度か間違えてしまいデカく怒られたのでなんとか覚えたが、他の日はすっからかん。だいたい初めて会った、とかつきあい始めた日なんて記憶しているヤツがいるのか、いたらここに連れてこい。尊敬してやるぜ。

◯◯の日

記念日だけではない。
◯◯の日などというのがさっぱりわからない。近年は国民の休日が増えた上に、ハッピーマンデーだの週休3日だのでカレンダーが妙に整理されてしまったので、平日休みの身の上としては訳がわからなくなってしまった。海の日ってなに?山の日だからって山に親しみなんてもたないぞ。というか天皇誕生日って4月29日だよね。そんな程度のロクデナシなのである。

土用の丑の日

だけはなんとなくわかる。当たり前だ、近くになれば街角に『うなぎ』『丑の日』と大書された幟が立ち並ぶではないか。だからといってその日付を具体的に知っているわけではない。ただ、それをみると、ああうなぎ食べたいなあと日本人のDNAが騒ぎ出すだけだ。そして今回も安いうなぎを求めて街を行く。

すき家 19号長野中御所店

近年は吉野家、松屋、すき家といった牛丼チェーンがうなぎ業界を支えているという、変な時代に突入したが、われわれ貧民としてはじつに具合のよい事態である。そしてネット社会でもある、予約は簡単まつ必要もなくちゃっちゃと、しかも好きな店舗で買い物ついでに買ってこられるのもよい。

「うな牛 並」979円

合い盛り

毎度おなじみ牛丼とうな丼の合い盛りだ。牛丼は醤油ベースのためか、他のものとの相性がよい。

高グレード

カレー牛丼なんてかなりのグレードである。したがって同じ醤油ベースのうな丼が合わないわけがない。私はすき家にこのメニューがかかると2度は食べてしまう。うなぎには山椒粉、牛煮には紅生姜をしっかりふりかけて喰らう。うまいうまい。

という事で

7月の丑の日関連だけで3回うなぎを食した。どれもこれも安物だが、心がこもっていてとても嬉しくて美味しくて。絶対にまた食べてしまうであろう。うな牛最高!

長野市「松屋 長野鶴賀七瀬店」早くて安くてうまいうな丼


松屋 長野鶴賀七瀬店
場所 長野県長野市鶴賀七瀬578-1 [地図はこちら]
ジャンル 牛丼、定食
URL https://www.matsuyafoods.co.jp
駐車場 あり
バリアフリー ◯

20歳

20歳を過ぎると時間の経過が早くなる。
と言われ言われてきた10歳代は、まぁそんなものかと思っていたが、実際にその場その時になれば「早くなる」なんてものではない。倍速?いや10倍速くらいで吹っ飛ぶブッとぶ泣こよかひっとべ。これで結婚して子どもなど生まれようものならリニアモーターカーより速いのでは、と思うくらいのスピードであっという間に50歳を通り過ぎてしまう。

そして本年

54歳となる年はオリンピックあり、その他いろいろここではお話できない秘密の楽しみありと盛り沢山なものとなる筈だったが、いざ蓋を開けてみればコロナ、コロナ、コロナの大騒ぎで明け暮れて、気がついたら7月も半ばを過ぎてしまった。そうでなくとも怠惰な日々を過ごしがちなのだ、あ〜ぁ、オレなぁんにもしてねーや。と過ぎ去りし時を嘆いているばかりだ。ナマケモノの私が思うくらいだから一般の方々はもっと大変な想いをしているだろうし、上級国民の方々はとてつもない苦しみの中におられるであろう。オリンピックを華々しく終えて憲法改正バンザーイ!なんて夢のまた夢になっちゃいましたね。ほっほっほ

嫌味はさておき

時間の経過が早いのなら、季節のめぐりも早くやってくる。そうだ、夏が来た夏が来た。暑くていやだいやだいやだと、なんのかんのいいながら夏の到来が嬉しくてたまらない。食べ物が美味くなる、とくに多くの野菜が旬を迎えるのがたまらなくよい。ピーマン、ししとう、キュウリはもとより夕顔なんてものも登場する。ゆでて冷やして辛子醤油なんて贅沢すぎる。そしてナスだ、ナスをすべてもってこい!

そして

季節は巡りアレが近づいてきた。なにが?夏の土用の丑に決まっている。2020年は7月21日と8月2日の2日間となるそうだ。となればうなぎであろう。平賀源内に義理はないが、こういうところくらいつきあってやってもバチはあたるまい。理由は様々あとでつけることが出来る。要するにいろいろと託けて、安いうなぎを食べるまわるのが趣味だったりするだけだ。

「松屋 長野鶴賀七瀬店」

上千田店が閉店してしまい誠に残念な松屋さん。そのかわり柳原にできたからよいではないか、という事なのだろうが、立ち回りからすればあそこにあったほうが具合がよかったのだ。そんな事は私のわがままでしかないから気にしてはならぬ。さぁ東口の松屋だ、さぁうなぎ喰らうぞ。

「うな丼 豚汁変更」1040円

じつは昨年食べそこねて今回初の松屋うなぎである。もちろん冷凍であろうが安いうなぎファンとしては文句があろうはずもない。甘さ抑えめというか少なめのタレが新機軸であるかと。通常はつゆだく一歩手前くらいかかっていると思うが、松屋うなぎはあっさり味で、これはこれでアリな存在感を放つ。

豚汁

うなぎに豚汁が合うかどうかという議論はしない。なぜならば私は豚汁が好きなのだ。とくに牛丼屋のしょっぱい豚汁がよい。だからうなぎであろうとなんであろうと注文してしまう。なにか文句あるか。

いやでも時間は経ってしまう、季節が巡ってくれば歳をとってしまうのは仕方がないこと。であれば美味いもの、身の丈にあったよいものを食べていこうではないか。アベにもコロナにも負けるな!

長野市「秋山食堂」14回目はうな丼とラーメン


秋山食堂
場所 長野県長野市小柴見375 [地図はこちら]
駐車場 あり
バリアフリー ◯
ジャンル 定食屋

予定変更

先からあった予定が変更された。そのまま自宅でゴロゴロしていてもよかったのだが、夜の外出機会そのものが少ないので出かけることとした。もちろんひとりで酒を飲みに行くなどという事はあり得ないし、他にすることなどあろうわけもない。私の行く場所といえば映画館くらいなものだ。ちょうど観逃していた作品がかかっていたのでロキシーへ向かう。

篠突く雨

土砂降りとまではいかないが、間段なく高密度に降り続ける雨足はまるで竹林の中にいる様だ。まさしく篠突く雨という状況だ。権堂の有料駐車場から濡れながらロキシーに到着。そもそも傘を持たずに出る者が悪い。悪いといえば、目指す作品の上映時間を間違える者はもっと悪い。おっとっと。仕方がないので20分ほど時間をつぶし別の作品とする。

「私の知らないわたしの素顔」

という作品を観たのだが、これが予想以上によかったのだ。『ほんの出来心で足を踏み入れたSNSの世界は、二転三転のジェットコースターだった』なるポスターの知識から、サスペンスものと想像していたのだが、これがなんと純愛もので、純正フランス映画という風のしっとりした作品であった。常ならば絶対に選択しない類のものだから、じつに嬉しかった。

夕食

映画が終わればメシだメシだ。
権堂でなにかを、と思ったのだが夜は飲み屋だらけとなってしまう、当たり前のことだが。井之頭五郎のように居酒屋メシもよいのだが、気遅れしてならないので、ここはやめて夜のレジェンドへ行こう。

「秋山食堂」

夜のこちらにお邪魔するのは久しぶり、3年ぶりくらいか。基本昼と変わらないが、夜は常連さんの居酒屋と化すので別の楽しみがある。おじちゃんどもの酒飲み話を聞きながらの食事も悪いものではない。

黒板メニュー

そして何より黒板メニューが多くなる。

今回も『ゆでイカ 生姜醤油付』『オクラヤッコ』『まぐろヌルヌル定食』『焼鳥塩ダレ定食』なる魅力的なメニューで溢れていたが、今回はこれ一択であろう。

「うな丼とラーメン定食」990円

今年はシラスウナギが豊漁とのことで、夏くらいから価格が下がる、というウワサは聞いていたがこれもその影響だろうか。レンジの音が聞こえたから冷凍ものには違いないだろうが。いつもの醤油ラーメンは安定的な存在。メンマ、チャーシューとナルト1枚ずつ、ネギ少しに細麺というシンプルすぎる構成は『輝ける安心感』と呼ぶにふさわしい。

いつもの丼に無造作に盛り込まれた飯の上に、これまたトロリとおかれた蒲焼き、というより冷凍だから『蒲煮』に近いがこれもまたよし。

市内某鰻屋のように関西風蒸しなしでパリッとした、タレのかかりの少ない端の方が塩焼きっぽい仕上がりの蒲焼きも美味いが、関東ふわふわで育った身としては、この方が相性がよいかもしれない。値段も合っているし。添えられた2枚の大葉も食堂らしさを醸し出していてじつによい。

14回目

秋山食堂は調べてみたら食レポだけで14回目だという。レポートしていないものまで含めれば数えきれないほどだろう。それだけここにはsomethingがあるという事だ。もっと近くにあれば毎日通ってしまうのだが。