上越市「といちや」海辺にて


といちや
場所 新潟県上越市黒井1897-3 [地図はこちら]
電話 025-543-2488
ジャンル 寿司、定食
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

海を見ると

心湧き立つ気がしてくるのは、山国住民の性質なのであろうか。凪いだ海面、波の音、潮の香りを体感すると子どものように嬉しい気分が横溢してくるようだ。

しかし

新潟に住む息子が、
「新潟で使う車や自転車は新潟で買え」
と言っていたのを聞き調子のよいことは言えないとつくづく感じさせられた。なんでもかの地出身の友人によると、海岸沿いは塩気が強いので金属ものは耐塩加工を施したものでなければ、あっという間に錆びてしまうとの事だ。海沿いに住んだこともなく海の良い面しか見た経験しかないものが簡単に言ってよいことではないのかもしれない。

直江津にいる。

海産物補給のため、しばらくぶりの訪問だ。県外への移動は好ましくないのかもしれないが、東京や名古屋など大都会へ行くわけでなし、感染者の少ない田舎から田舎への移動であれば迷惑をかける事もなかろう。要はどこへ行くか、ではなくどのように行動するか、なのだから。

この街は

存外に広くてなかなか海に行き当たらない。山の方から赴くわけだから当たり前なのだが、もう少しもうちょっとと車を進め、佐渡汽船ターミナル辺りに到達してようやく潮くさく海っぽい雰囲気となってくる。

やはり海はよい。そしてここからなお10分ほど行ったところに目的の店はある。

「といちや」

海沿いの街道を北上し、黒井という住宅地のほぼど真ん中に位置する地にある寿司屋さんだ。狭い間口から昔ながらの町屋がそのまま保存されている事がわかる。寒気対策であろう二重の引戸を抜け内部へ。5席ほどのカウンターと小上がりがある。開店直後であったため小上がりへ通してもらえる。

ランチメニューはあなご天丼、天丼、ねぎトロ丼や定食ものが用意されているが、私はもちろんデフォルトメニューとする。

「海鮮丼」980円

メニューにまぐろ、大トロ、サーモン他との記載があるだけでどのようなものが登場するかわからなかったが、想像以上に煌びやかな品であった。黒く平らな盃のような丼に酢飯そして数々の刺身類。ハマチ、カツオのたたき、サーモン、甘海老、タコ、ねぎトロ、湯引きハモ、とびこ、明太子、イカおくらなどが所狭しと並べられている。

鮮度が高いのは当たり前だろうが、そのほどのよさがよい。酢飯の酢の効きかたよし。味噌汁もよし。これで980円は長野では絶対に出会えない。

平日

という事もあろうが、それでも夏休み入りしているはずの直江津海岸にひと影はまばらであった。

歩くには具合がよいが、もう少し人出がないと、暑いだけの海岸は寂しすぎる。

長野市「角上魚類 長野店」久しぶりのTAKE OUT-LUNCH


角上魚類 長野店
場所 長野県長野市東和田932-3 [地図はこちら]
電話 026-213-0511
ジャンル 魚屋、肉屋
バリアフリー ◯
注文方法 店舗にて
駐車場 あり

一時

大人しくなっていたかにみえたCOPID-19だったが、ここにきて再拡大期に突入したかにみえる。感染者が増えた増えたと騒いだところで、PCR検査数が増えたから、分母が大きくなれば比例するのだから安心せよ。とか、医療現場は逼迫している、いやいない。などと様々な議論が飛び交い、なにをどう信じていけばよいのかと迷いっぱなしの日々を送っている。

データ

というのは、数字の羅列、所詮単なる記号に過ぎず読み方、見え方によって姿かたちの変わるものだ。率直なところ、マスコミのあり方には疑問を抱かざるを得ない。脅かしているのか、注意喚起しているのか。スタンスを明確にしない発言は迷惑でしかない。

どのみち

このままで終わるとは誰もが思っていなかったのだ。第二波が来たと思って確かな行動をする、という事が肝心ではないか。人の話に耳を傾け、誰もが理解できるように説明をして、みながみな感染しないよう、感染させないよう努力をする、誰が悪いのではない。感染してしまったらよそごとではなく、みなで治すのだ。そういう事ではないのか。どうも根本のところでズレてしまっているように感じられてならない。

「角上魚類 長野店」

4月、5月のお弁当月間以来懇意にさせていただいている店だ。久しぶりに当時(というほど前でもないが)を思い出してやってきた。演習というわけではないが、7月あたまに改装工事を行い、感染対策および精肉店まで併設した店舗に生まれ変わり使い勝手も商品も充実したからじつによい。そして、なにが嬉しいといって惣菜・弁当コーナーが充実したことだ。これは嬉しい。天丼、フライ丼、うな丼などが並ぶ中、焼き魚弁当が2種用意されている。

これの数がもっとも多いところを見ると、メイン商品である事がわかる。ひとつは焼き鮭、もうひとつがこちらである。

「銀だら西京焼き弁当」735円

焼き魚にご飯、漬け物、副菜類は海老のチリソース、ひじき煮、ベビーホタテのかき揚げの3点だ。

海老チリは川海老っぽいしひじき煮はほどよい甘さでよい。そして、かき揚げはメインをはれるほどスケールだ。なにより嬉しいのは主役である銀だら西京焼き。

市販の弁当でこれほど大きくて美味い焼き魚と出会ったことがない。脂たっぷりの上甘さ控えめ。品のよさが溢れ出てくるのがみえるようだ。

きな臭くなってきたから

というわけではないが、このままであればまた再宣言などということもありえない話ではない。安倍首相は頑なに否定されているが、地方自治体のあり方とここまでギャップが出来てしまうと、どのように転ぶが知れたものではない。先のことは誰にもわからないが、準備、心構えはしておこうではないか。

飯綱町「味処 ふじよし」やたら祭り!


味処 ふじよし
場所 長野県上水内郡飯綱町牟礼2726-3 [地図はこちら]
電話 026-253-2275
ジャンル 定食・食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり

8月になり

ようやく梅雨が明けた。
通年よりおよそ10日ほど遅く、ここまで長引くのは13年ぶりだという。7月は3日しか晴れなかったと、外仕事の多い知人が嘆いていたが、明けたら明けたで30℃を超す陽気ときたものだ。いったいどうなっているのだ、責任者でてこい!と言ってやる先もないから諦めるしかない。だいたい季節の到来はいきなりやってくるものだ。

このところ

パンダの顔を観る機会が多い。
パンダとは小池百合子東京都知事さまであらされるわけだが決して悪口ではない、可愛らしいと言っているのだ。昔の東映アニメ「白蛇伝」に登場する、まだほとんどの日本人が肉眼で観たことのない、ほぼ想像だけでデザインされたパンダのように可愛いではないか。え?わからない?

パンダおばさん

…ではなく小池都知事は
「今年はいつもと違う夏をお過ごし下さい」
と、おっしゃられた。もちろん都民に向けての発言だが、誰にとっても重く受け止めるべき事であろう。あちらこちらへと出かけて歩いてうつすのもうつされるのも嫌だ。イベントは軒並み中止だし、わが町内会の盆踊りですら同様だ。子どもが巣立ってしまったわが家にはあまり関係のない事だが、なければないで張り合いが出てこない。

あいも変わらず

わがままばかり言っているが、唯一中止されずに開催される祭りがある。それは

「信州・いいづなやたら祭り」

やたらとは北信地区の伝統的な家庭料理だ。なす、きゅうり、ミョウガ、ぼたんこしょうなどの夏野菜と味噌漬けなどを細かく刻んで混ぜ合わせたものだ。何を加えどう刻みいかに混ぜるかはその家々により微妙に違うのは、まさしく家庭料理ど真ん中という存在だ。『やたら』切り刻むから、『やたら』飯がいくからと語源は様々らしいが、とにかく『やたら』美味いのだ。家庭料理、ソウルフードとは大して美味くないものと思っているが、やたらだけは別枠・別格だ。

このイベントは、飯綱地区にある料理店を回って、各店自慢の『やたら料理』の食べ比べよう!という趣旨のものである。やたらは家庭料理だけあってフレキシブルに応用のきくものなのだ。あるものはピザに、パンに加えたり、揚げ物の中に取り入れたりと各々の自信作を食べさせてくれるとの事だ。これで何度目の開催かは知らないが、昨年は気づくの遅かったので、満を持しての参加となる。

「味処 ふじよし」

牟礼駅あるいは飯綱町役場にほど近い場所にある食堂だ。窓が少ない外観からは、小さな店舗というイメージがあるのだが、中央部に座敷、そのほかにテーブル席、カウンター席が設けられておりなかなか規模の大きな店にみえる。2階にも座敷があるようで、近在の方々の宴会にも使われているようだ。

こちらで用意されているやたら料理は2点。今回は以下とした。

「やたら丼と手作りハンバーグセット」1050円

ケチャップとソースで調製した茶色のソースに彩られたハンバーグはとてつもなくフワフワ。箸でほろりと崩れてしまう。このソースは万能で、添え野菜に絡めてもとても美味しく食べられる。

そしてやたら丼

熱いご飯にどっかりと積載されたやたら。なす、きゅうり、ミョウガ、ぼたんこしょう、味噌漬けなどが細かく細かく刻み込まれている。ご飯は大盛り無料である。であればこそ他に選択肢があろうはずもない。超大盛りでお願いいたします。

どこにも出かけるな

といわれた私にはやたらがある。盆踊りも中止になったが、私にはやたら祭りがある。いくら暑い夏が到来しようとも、私とやたらは離れることはない。離れられないのだ。ああああ、

やたら美味いよー!

群馬県渋川市「永井食堂」群馬ひと走り①磯崎新 もつ煮への旅


永井食堂
場所 群馬県渋川市上白井4477-1 [地図はこちら]
電話 0279-53-2338
ジャンル もつ煮、定食
バリアフリー ◯
駐車場 あり

こう見えても

建築が好きなのだ。
ここではっきり言わせてもらうが、仕事が好きなのではない、建築が好きなのだ。とくに50〜60年代に建築された古いものがよい。現代に比べまだ資材も少ない、工法も未発達の時代に精いっぱい背伸びをしてデザインされたものにたまらなく惹かれてしまう。

磯崎新

磯崎新

という建築家がいる。
詳細は省くが、私は宮脇檀の明快なデザインと文章、そして磯崎新の名前(なにしろ同名だし)と理論優先のデザインに惹かれて建築を目指したのだ。道も立っている場所も方向性もまったく違ってしまったが、精神は忘れていないつもりだ。
その磯崎作品がお隣の群馬県に3点もあることに気づいた。その中の「群馬県立近代美術館」はお邪魔した事がある。ではあとのふたつを観に行こうか。どうせ4連休でヒマなのだ。

「ハラミュージアム アーク」

場所 群馬県渋川市金井 2855-1
電話 0279-24-6585
URL https://www.haramuseum.or.jp/jp/arc/visiting/

こちらは

東京 原美術館の姉妹館としてオープンされた施設だ。雑誌で観る限り芝生の上にポンと置かれた黒の箱、という印象があり小さな施設と思い込んでいたのだが、いやいや立派はものであった。

磯崎は

師匠 丹下健三の「大地に屹立する」方向とは正反対を指向してきただけあって、わざとこのように作っている、あるいは重く作れないという事もあろうが。

地と図の反転

であったり、極小から極大へ、といった建築としてはごく当たり前の手法を積み重ねただが、その展開のさせ方がにくい。美術館というのは美術が主なのだが、磯崎の「アートとしての建築」というチャレンジが小気味よかった。

美術館好きな

割には、アーティストも作品も知らない。森村泰昌も今回初めて知った方だ。『セルフポートレイト』とは自らが古典絵画など扮し作品化する。変な手法だが、大作「レンブラントシリーズ」を見つめていると、こちら側とあちら側の境界が曖昧になってきて、激しい目眩に見舞われてくるようだ。

その他

クリストのドローイング、ウォーホールによる巨大なキャンベルのスープ缶、草間弥生ちゃんのカボチャ、横尾忠則と磯崎新のコラボレーション、狩野派の日本画とイサムノグチの競演など刺激的なひと時であった。

そして

お楽しみランチタイムである。いろいろ調べてみたのだが、某食堂の黒いカツカレーなど大変うまそうだったのだが、ある方から『日本一うまいもつ煮』があるとの情報が入り行ってみることとした。

「永井食堂」

国道17号線沿いに、ポンとある平屋の建物。正面に大きく『うまい安い早い』『もつ煮は日本一』と大書されている。自己申告ほど信用ならないものはないのだが、駐車台数、列の出来ようと店のおばちゃんの客さばきを観てこれは絶対的な美味さを確信した。

「もつ煮 大」770円

大というのは

もつ煮の量の差だとか。ご飯の量は普通、少なめと調整してくれるようだ。ヤマといえばすげーのが出てくるようだがやめておいた。食は細い方なのだ。

カウンター

のみの店内はひとり分が狭いのでお盆を立てて食べろと指定される。こういうローカルな感じがキッチュでよい。

褐色というより、こげ茶の汁に浮かぶ大量の豚もつ。濃い味、を大きく凌駕するほどのきついみそ味はご飯にあいまくる。ああ、これならヤマ盛りにしてもらえばよかった。まぁこれは次回の楽しみという事で。

さぁ腹いっぱいだ。次なる磯崎新作品に参るぞ

長野市「旬菜 茶々や」Go To 長野!


旬菜 茶々や
場所 長野県長野市青木島町大塚976-4 [地図はこちら]
電話 026-214-6717
ジャンル 居酒屋、定食屋
バリアフリー ◯
駐車場 あり

4連休である。

世間様から1週間おいてではあるが、4日続けての休みとなった。まことに喜ばしい、とはならないのは単に歳を取ったためであろう。とはいえ、だらだらばかりしているのはよくない。と、家人を連れて出かける事とした。といっても日帰り、いやごく近所にちょっと出る程度の「お出かけ」ではあるが、Go To 長野!としゃれ込んでみることとした。

長野県立歴史館

場所 長野県千曲市大字屋代260-6(科野の里歴史公園内)
URL https://www.npmh.net/
電話 026-274-2000

こちらの企画展はいつも刺激的なもので面白いのだ。いつぞやの「長野誕生」は長野県発祥をテーマに北信対南信いわゆる『南北問題』にまで踏み込むものであったし、「田中芳男-『虫捕御用』の明治維新」は維新の元勲たちとほぼ同年である飯田出身の生物学者 田中芳男の地味で目立ちはしないが、確実に近代日本を作り上げた男の生涯を取り上げたものだった。そして今回は

「地酒王国 信州」

米を主食とし、米を祀り、米をもって日常を形づくってきた日本人にとって米で作る酒は、単に嗜好を満たすだけのものではなく、ごく神聖なものであった。国内第2位という80もの酒蔵をもつ長野県の酒づくりとその歴史、数多の試練と現在をテーマとした企画展示だ。

信州は

酒づくりが盛んで、室町時代から酒蔵があり、明治10年代には1000を超すほどの規模であったが、時代の波、いやたび重なる「試練」に立ち向かい現代に至る。

といった酒をテーマとした信州のもうひとつの歴史がコンパクトにまとめられていた。酒を好まぬものにも、十分インパクトを与えてくれる企画だった。

これだけ

酒瓶を見れば一杯やりたくなる。というのはごく一部の方でしかない。運転もあるから飲めるわけもないのだが、せめて飲んだ気になろう、という事でお邪魔したのがこちら

「旬菜 茶々や」

青木島の居酒屋さん。魚が美味い店、ブリかはまちを毎日1本仕入れる。といっていたが最近はどうだろうか。一時期あまりに繁盛しすぎて店が回らなくなり、休業せざるを得なかったという奇跡の地でもある。昨年11月にお邪魔して以来だから8ヶ月ぶりか。昼を少しすぎているためか、客はわれわれだけであった。

「あら煮定食」1070円

以前は定番ランチ的なものがあったような気がするのだが、ラインナップを変えて少し値上げしたのか?といってもほんの少しだからあまり気にならないが。

はまちのあらを醤油、酒、みりん、砂糖で甘く甘く。目のまわり、ほほまわり、くちびるまわりのプルプル部が泣きたくなるほど美味い。

次回企画展

は「稲作とクニの誕生」との事だ。内容はあえて確認していないが、絶対に刺激的であろう。秋が楽しみでならない。

長野市「ダイナマイト関西」アニキとのひと時


ダイナマイト関西
場所 長野県長野市鶴賀権堂町2283-3 権堂鈴丹ビル 1F [地図はこちら]
ジャンル 080-3120-8893
バリアフリー ◯
ジャンル カフェ、居酒屋、弁当
駐車場 なし

長野と松本は仲が悪いらしい

いわゆる『南北問題』は長野県にきて初めて知った事だ。松本に来たばかりのころうっかり「カミさんは長野なんです」などと言おうものならキッとした顔で「長野?」とすごまれる。などという体験を幾度もしたものだ。もっともそこにいる何人かが悪かっただけで他はごく普通の魅力的な方々ばかりであったが。I藤聖Kお前の事だからな。

面白いことに

長野のものが松本の悪口を言っている場面を見たことがない。ふざけた陰口ならいくらもあるが。もっともこれもメンバーがよかっただけでひどい中傷をするものなどいくらもいるだろうが。

調べてみると

2000年前の遺構からも南北問題はあったとされているし、江戸時代の信州は谷筋に十数の藩に分けられ、その間に天領が配されるといった複雑な状態であったとか。そりゃ仲も悪くなるはなぁ。長野も松本もよいところなのだがなぁ。

松本からアニキが来た。

ど変態ヲタクの大先輩だ。レベルからすれば私の方がほんの少し上だが、膨大な知識と含蓄のある言葉にいつも魅了されてしまう、アニキと呼ぶにふさわしい方である。そのアニキが、長野に数あるレジェンドに行きたい。というので同行させていただいたのがこちらだ。

「ダイナマイト関西」

権堂アーケードに新たな文化を作り上げたとまで言われた伝説の店。お弁当は何度か買わせてもらったが、実際にお邪魔するのは5年ぶりくらいか。店舗は幾度か変わりメニューを整備されたが、マスター小鉄っちゃんの人柄も過剰なタイガース・パルセイロ愛も変わらない。

「とちおの油揚げ(納豆・キムチ)」400円

関西フードの店で新潟食を選択する、これが都会的なあり方といえる。でかい油揚げを半分に割り、納豆・キムチを挟んでトーストする。これはうんまい。関西人は納豆嫌いではないのか?というのは偏見というが、実際はどのようなものだろうか。

「明石焼」500円

これぞ関西フードの雄、東京生まれのものはなんとなくたこ焼きの原型と思い込んでいるが、実際には違うらしい。『にらせんべいとチヂミは似ているが違うもの』と関西生まれの友人が説明してくれたがいいえて妙というものだ。

ふわふわトロトロのを出汁につけて食べる。じつに雅なあり方だが、たしかにたこ焼きというより玉子焼きに近いかもしれない。

「サバ缶ダイナマイト風」300円

サバ水煮缶とも長野に来てからのおつきあいだ。肉好き魚嫌い缶詰嫌いの母親に育てられている関係で、永久に関与することはないと確信していたが、タケノコとの相性や調理法を知ってからはその魅力から離れられなくなってしまった。醤油少しにネギ、マヨネーズかけてひと缶まるごと焼き上げただけのものがなぜ美味いのか。涙が出てきそうだ。

「魚肉ソーセージステーキ」300円

これまたシンプルこの上ない。切って焼いて熱々を食べる。これほど美味くて幸せなものはなかろう。ああ、ケチャップ最高!

「だし巻玉子」400円

失礼を承知で書くのだが、マスター小鉄っちゃんはああ見えて料理が上手い。このほどよいだし巻玉子の美味いこと。ほどよくふわふわ、ほどよく熱々、ほどよい汁気が絶妙である。

松本のアニキ

はやはり面白い。大いに食べ、飲み楽しいひと時はすぎていく。深いなぁ。

業務連絡ひとつ

アニキ、あの発言は後藤健生の文章を引用かつアレンジしたもので単なるシャレでございます。決して暴言などではありませんので悪しからず。松本最高!山雅ばんざい!

長野市「手打そば処横綱」YOKODUNA-SIZE-SOBA


手打そば処横綱
場所 長野県長野市小島田町1384 [地図はこちら]
電話 026-283-4527
ジャンル 蕎麦屋
バリアフリー ◯
駐車場 あり

昔面白かったものが

今はまったく。という事がしょっちゅうある。すんげー面白かったのに、あれほど感動したのに全然響かない。反対もまったく同様だ。もちろん単に忘れているという事はあるのだが、これは当たり前でもある。人間だれでも歳をとるのだ。その時と現在が数年ほどの差であればさほどの違いはないが、数十年ともなれば無視できないほどの差が出なければおかしいのだ。その分体験や知識が蓄積される、物事の捉え方や考え方が熟成される。興味深い人物となるか、面白い存在となれるかはわからないが、人が変わるのは体型だけではない。すべてが微妙かつ確実に変わっていくのだ。

だから

おれは、もともとどこにいたのだ。
という思考も必要であると思う。かつてはどのようなものに親しんでいたのか、なにに面白がり、興味を持っていたのか。

幾度も

書いていることだが、筒井康隆という作家は私の中で絶対的な『基準』といえる存在なのだ。したがって間違っても悪口は言わない。「面白くなくなった」とは言うが、これはご本人が認められている事だからよいのだ。

基準

だから、たまに読み返しては現在の自分との距離を計るなんて事もしている。これはこれでなかなか面白い。先だって「走る取的」を読み返したのだがこれがすごかった。昔も今もけたけた笑ったのは変わらないが、今回は凄みをまともにうけて面白いというより、強い衝撃を受けた。友人が軽くからかった力士にひたすら追いかけられ、追いつめられるだけの話だが、次第に強まる恐怖が笑いに変わり最後は、というプロセスがすごい。のっている作家はなにをやってもうまくいく、という典型だ。

「手打ちそば 横綱」

川中島古戦場公園内にある蕎麦屋さん。そばでお腹を満たしたい時に行くのが草笛かこちらである。本音をいえば、大きな開口部から入りこむ明るい日差しが心地よいこちらを好むのだが、立ち回り先が違うのでなかなか来る事が出来ないのが残念で仕方がない。

「横綱そば」880円

この白いそばは更科というのか。あまりにも知識がなさすぎるので、語りたくはないのだが、その品のよさに惹かれてならない。そしてすごいのがボリュームだ。

そばの山といってよいフォルムはまさしく横綱とさえいえる威容が発揮される。そばはやはり冷たくキリッと締められていないとならない。

「ミニ天丼」330円

『横綱はけっこうな量ですよ』

と制止が入ったに関わらず注文してしまったサイドメニューだ。いつもはかき揚げにするのだが、ついお願いしてしまった。

ミニ

とは冠されているが海老天をはじめとしてカボチャ天、長芋天、ししとう天、エノキ天の5種の天ぷらが搭載されている。小ぶりとはいえ堂々たる陣容は、横綱そばにまったく負けてはいない。

という事でまた横綱なみに食べてしまった。取的より怖い、某女に追いかけられないよう引き締めていかねばならぬ。

長野市「吉野家 長野中御所店」吉野家のうまいうなぎ


吉野家 長野中御所店
場所 長野県長野市中御所4-8-15 [地図はこちら]
電話 026-267-6605
ジャンル 牛丼チェーン店
バリアフリー ◯
駐車場 あり

このところ

牛丼チェーン店のうなぎにハマりこんでいる。あの安いうなぎが美味くてならない。いや専門店じゃないとだめだ。浜名屋で食べたど迫力の重ねが忘れられないとか、住吉の大串丼が大衆的でよいとか、花ぶきで景色を愛でながら食べる『しらかば重』が最高だ。いやいやいや明科の坂本屋の品のよいうなぎしか認めない。という主張には大きく首肯はする。

坂本屋

花ぶき

住吉

浜名屋

たしかに

専門店のうなぎは美味い、絶対に否定するものではない。だからといって滅多やたらと食べられるものではないのも間違いないのだ。かの場所は1年か2年に一度、大切なひととしっぽりいただくのが正しいあり方だ。江戸時代から明治にかけての鰻屋は、提供までの時間がかかるゆえに半ば連れ込み宿状の機能を果たしていたとか。あるいは人のカネで食べに行くのが本来なのだ。

だから

日常的に食べるうなぎは牛丼チェーンに限る。
いや話の都合でこのように言っているだけで、コンビニでもスーパーのお弁当でもよいのだが今回はこのまま通させていただく。そして松屋、すき家とくれば、いよいよこちら牛丼屋の嚆矢とも言うべき存在に赴くのみだ。

「吉野家 長野中御所店」

こちらではふた月ほど前に肉だく牛丼をいただいた。やはり牛丼の完成度という観点からは、吉野家が一歩上をいっていると思う。もうあと数軒、長野市にあると幸せなのだが。

「鰻重 二枚盛 みそ汁セット豚汁変更」1555円

そもそもちゃんと重箱に入っているのがよい。これぞ吉野家の拘泥、矜持といったところであろう。形状こそ普通の蒲焼だが、短冊状に刻まれているのは輸送の関係からだとか、あまり気にはならないが。今年の吉野家はずいぶんと研究したようで、冷凍もの感がほとんどない。その場で焼いたような味わいと食感だ。これは美味い美味い。

松屋、すき家、吉野家ともそれぞれがそれぞれなりの個性を発揮していてよい。こういう食べ比べが面白いのだ。

それにしても、

『所詮コンビニ』とか『スーパーのうなぎ』という言い方をしてる方々の、どれほどが目隠しをして食べた時に正しく判断できるのであろうか。
専門店には専門店の味があり、庶民に手の届くファストフードやスーパーのものだとて、心を込めて作ったものに値段以上の価値も見出せるものなのだ。どの一口も美味くあれ!

追伸

スタッフのアルバイトと思しき男の子がじつに対応がよかった。あれとこれとナニとそれ、とオヤジ特有のオプションメニューをタタタっと理解して、『それはこうした方がいいですよ』『それだったらこの方が』といろいろアドバイスしてくれてとても嬉しかった。キミは気がきくね、よかったら娘の婿さんにならないか。

…ただね
おじさん注文したのは一枚盛なのだよ。登場したのは二枚盛。うーむ、彼の間違いだからよほど交換してもらおうかと迷ったが、褒めた手前文句を言うのも嫌なのでそのまま食べてしまった。まぁいーや、でもひとり吉野家で1500円も使ったの初めてだぞ。

【私の初書籍ですよかったらご一読を】

長野市「メタフォール」うまいメシ、よきスタッフ


メタフォール
場所 長野県長野市鶴賀高畑752-8 ホテル メルパルク長野 1F [地図はこちら]
電話 026-225-7806
ジャンル レストラン(ホテル内)
バリアフリー ◯
駐車場 あり

相変わらず

面白くない状況が続いているが、ひとつ良い事が出来た。
マスクが無駄な高騰を気にせずに買えるようになった事が安心といえば安心だ。私は1月末に『こりゃ何かあるな』と野生のカンが働いたので安いうちに手に入れられたが、よそ様はいっ時50枚入りで5000円近い価格で購入された方がいるというからまことに腹だたしい。高い在庫を抱えた店舗がいまだにあるようだ。ざまをみろ、とは言わないが少しは溜飲が下がる気もしている。とはいえ、輸入状況にも関連するのでいつまで続くかわからないので、密かに安いマスクを見つけては買い込むという事をしている。

マスク

マスクと書いたがそもそもどこまで感染対策に有効なのか、という事も実証されて久しい。別にマスクしていたところで、感染率が下がることはない。ただ飛沫拡散を防止する効果は確実にあるとの事だから、みながみなしていなければ無意味なある種のマナーと化してしまっている。したがって鬱陶しく暑くるしいのに我慢してつけている。

ただ

車にうっかり忘れるなんて事はあるではないか、人間だものそういう事もある。ちょっとだしすぐに出てくるからいいやとコンビニに入ったりすると、にらみつけてくる者がいる。お前の目の前で咳やクシャミをしたわけではないし、絶対にしないからやめろよその怖い顔。と言ってやりたくなる時がある。同調圧力もいいところだ、いい加減にしてもらいたい。

「メタフォール」

ホテルメルパルクに併設されたレストランだ。ホテル中央部のアトリウムと同じく、高い吹き抜けとそこから入る明るい陽射しが心地よい。こちらの高グレードかつ安価なランチバイキングは長野在住の大喰らいどもにとっての聖地ともいえる。しかし、不幸なコロナ禍のためランチバイキングは数ヶ月の間中止に嗚呼
そしてこの度、装いも新たにバイキング風なランチが始まったという。これは喜ばしい、行くしかなかんべ。という事でお邪魔した次第だ。

「メタフォールランチ」1480円

6種のメイン料理

から一点選択し、オードブルバー(6種)、サラダバー、ドリンクバー、デザートが搭載される。以前にも似たようなパターンがあった。これだとメインが軽いのでその他がたくさん食べられてよいのだ。
6種のメイン料理とは以下を指す。

・豚肉のココットチーズ焼き 野菜添えカレー風味
・海老と旬のお野菜たちのフリット
・パスタアマトリチャーナ バジル風
・牛スジ肉のステーキ 温野菜添え
・お子様プレート

そして様々な逡巡と優柔不断の果てに選んだのは

「豚肉の夏野菜スパイスの効いた黒酢酢豚風」

夏野菜というフレーズにピピピっときた。というのが選択の理由だ。緑、紅、黄のパプリカと夏野菜の王者なすたちをバシっと搭載した酢豚は最高に美味い!

カリッとして、粘度高くほどよい酸味と甘味のタレが絡まる豚肉のは最高の仕上がりといえる。そして

6種のオードブルバー

とは以下となる。

「県産野菜のレモン煮」

大根、きゅうり、セロリなどの野菜にレモンを加えさっと煮つけたもの。ちょっとしたクセのあるさっぱり味でよかった。

「ラタトゥイユ」

トマト、玉ねぎ、パプリカなどをオリーブオイルで煮込んで煮込んで。これまたシンプルな料理だが美味い。冷たいので余計と美味い

「ブロッコリーとかぼちゃのガーリック風味」

名の通りブロッコリーとかぼちゃのガーリック炒めだ。これはまぁ普通であるかと

「アボカドのサラダ」

アボカド入生野菜サラダ。これも普通。

「豚肉のしゃぶしゃぶ」

豚肉バラ肉の薄切りにシメジ類をさっとしゃぶしゃぶして水菜とともにポン酢をかけて。こういうのを出されると脱帽してこうべを垂れるしかないではないか。

「丸茄子の田楽」

いわゆる油味噌である。世の中にこれほど美味い料理はないと確信するが、さすがホテルレストランはやる事が違う。濃厚な味噌味の上に砕いたナッツをふりかけ、香ばしさと歯ごたえそしてナッツの脂が加わることによって、より複雑な味わいとなる。素晴らしい

「デザート」

「いちごのアイスクリーム」

食後といえば甘いものだろう。食事が終わったころを見計らってスタッフさんがこれを運んできてくれる。ほどよい甘さと酸味がよろしい。

「クリームたっぷり!シュークリーム」

デザートパフォーマンスという事でその場でシュークリームを作ってくれる。カスタードクリームをシュー皮の中パンパンに詰めてくれる。これが絶妙に美味いのだ。おかわりするかな、とも思ったがやめておく。

基本的に席以外ではマスク着用となる。
幾度かおかわりのためふらふらしたのだが、何度目かのときゴムが取れてしまった。安物はダメだなぁ、といってマスクってもともと安物だしな。片手でマスク押さえながら歩いていたら、スタッフさんが「よかったらこちらをお使いください」とマスクを1枚くれた。さすがホテルマン。このようなよい対応をされると言いふらしたくなるではないか。みんな!メタフォールに走れ!

須坂市「お食事処どりこ」4連休初日の昼ごはん


お食事処どりこ
場所 長野県須坂市小河原3143 [地図はこちら]
電話 026-248-6202
ジャンル 定食屋
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

4連休

近年は休ませよう休ませようと、カレンダーをずいぶんいじくり回してくれたおかげで、国民の休日の有り様が変わってしまった。休みを多くしてもらうのはよいが、賃金が追いつかないから困ったものだ。

それにしても

なにゆえ4連休?なにゆえこのタイミング?と不思議でならないから調べてみたら何ということはない。本来なら7月23日がオリンピックの開会式だったのだ。

そこを長い休みにして国民みなで寿ぎ熱く戦うアスリートたちを応援しよう!という算段であったが、予定はあくまで未定であり夏の夜の夢は1年先送りとなったことは言わずもがなの事だ。

また来年

とうまくいくかどうかは定かではない。イギリスでワクチン開発が順調だとか、WHOが来春くらいからワクチンが完成するとか、日本政府がどこぞの薬品メーカーと話をつけて数万人規模のPCR検査とワクチンで来年のオリンピックに備えるだとか。そもそもワクチンなんて開発できるんかい?いやいやいやそんな運用が可能なのか?いくつもの???マークがアタマに浮かぶが私が担当するわけでもないので黙って見ていることしか出来ないが。

という事で

オリンピック4DAYSからただの4連休と格下げされはしたものの、お休みである事は誠に喜ばしい。日ごろ一所懸命業務に邁進されている方々には、たっぷり養生していただきたい。…という私は仕事なのだが。日常的にあまり働いていないから休めない、という事ではなく単に休日業務であるだけのことだ。

休日業務

の身でもっとも困るのが、どこで昼食を頂くかなのだ。いつもの定食屋は休みだしファミレスは嫌だし、いったいオレはどこでメシ喰ったらいーんだよぉぉぉぉぉぉッ!!!と、街を泣きながら彷徨する。

連休初日

だがコロナもある、GO TOも曖昧それに雨も降っているから観光地でも大した事なかろう、もしかしたら空いているかも。そんな判断で小布施に向かった私がバカだった。ピーク時のように満員御礼という状態ではなかったが、あちらのカップルこちらに家族連れとほどのよい人出だ。これは素晴らしい。

素晴らしいのはよいが

目当ての店は数人待ち状態。少し並べばよいかな?というレベルではあったが雨の中待つのも気伏せりなので取りやめ。他をいくつか当たったが似たような状況なので須坂まで戻ることにした。そのまま駅まで行き「かねき」でオムライスとも思ったが、通り沿いのあの店を思い出しお邪魔することにした。

「お食事処 どりこ」

街道沿いに古くからある定食屋だ。こちらの特徴はすべての定食が950円均一であることだ。会計の煩わしさのない心地よいお店だ。最初に入ったときは750円だったか。価格高騰アリ消費増税アリで値上げは仕方のない事だ。ここも5年ぶりくらいか。メニューに人気定食ランキング!なんてものが掲出されており楽しい。

「メンチカツ定食」950円

どさりと

無造作に盛られた千切りキャベツとキュウリにはごまドレッシング。そして小ぶりのメンチカツ3点と謎の揚げ物2本。小鉢はきゃらぶきと冷奴、漬物に玉子の入った味噌汁、ご飯というゴールデンな構成。

 

メンチカツは

肉汁たっぷり。ひと齧りすると中から熱いのが飛び出してくるから気をつけて食べないと。

謎の揚げ物

はハンペンを餃子の皮で包み揚げたもの。腸詰みたいに皮がプッツリとしていて美味い。

1年延期

したため来年も4連休。というようにはなっていないそうだ。オリンピックその他、様々なことが依然として不透明なまま。とはいえ、街を行く人びとは屈託なく喜んで頂けているようで、これも喜ばしい。このまま何もなければよい、コロナなど吹っ飛ばせ!と切に念じる次第である。

長野市「すき家 19号長野中御所店」土用の丑の日


すき家 19号長野中御所店
場所 長野県長野市中御所4-3-4 [地図はこちら]
電話 不明
ジャンル 牛丼チェーン
バリアフリー ◯
駐車場 あり

興味本位

このところかなり減退したとはいえ、基本的には記憶力は悪くはない方だ。…悪くはないのだが、それは自分の興味があるものに限定される。あの映画の監督はだれだったか、とかあの作家の別の作品はこれこれでなどということはいくらでも覚えているが、その他のまるっきりだ。

苦手なもの

とくに記念日などは苦手でならない。
結婚記念日、家内や子どもたちの誕生日は何度か間違えてしまいデカく怒られたのでなんとか覚えたが、他の日はすっからかん。だいたい初めて会った、とかつきあい始めた日なんて記憶しているヤツがいるのか、いたらここに連れてこい。尊敬してやるぜ。

◯◯の日

記念日だけではない。
◯◯の日などというのがさっぱりわからない。近年は国民の休日が増えた上に、ハッピーマンデーだの週休3日だのでカレンダーが妙に整理されてしまったので、平日休みの身の上としては訳がわからなくなってしまった。海の日ってなに?山の日だからって山に親しみなんてもたないぞ。というか天皇誕生日って4月29日だよね。そんな程度のロクデナシなのである。

土用の丑の日

だけはなんとなくわかる。当たり前だ、近くになれば街角に『うなぎ』『丑の日』と大書された幟が立ち並ぶではないか。だからといってその日付を具体的に知っているわけではない。ただ、それをみると、ああうなぎ食べたいなあと日本人のDNAが騒ぎ出すだけだ。そして今回も安いうなぎを求めて街を行く。

すき家 19号長野中御所店

近年は吉野家、松屋、すき家といった牛丼チェーンがうなぎ業界を支えているという、変な時代に突入したが、われわれ貧民としてはじつに具合のよい事態である。そしてネット社会でもある、予約は簡単まつ必要もなくちゃっちゃと、しかも好きな店舗で買い物ついでに買ってこられるのもよい。

「うな牛 並」979円

合い盛り

毎度おなじみ牛丼とうな丼の合い盛りだ。牛丼は醤油ベースのためか、他のものとの相性がよい。

高グレード

カレー牛丼なんてかなりのグレードである。したがって同じ醤油ベースのうな丼が合わないわけがない。私はすき家にこのメニューがかかると2度は食べてしまう。うなぎには山椒粉、牛煮には紅生姜をしっかりふりかけて喰らう。うまいうまい。

という事で

7月の丑の日関連だけで3回うなぎを食した。どれもこれも安物だが、心がこもっていてとても嬉しくて美味しくて。絶対にまた食べてしまうであろう。うな牛最高!

松本市「丸山食堂」なつかしの松本、はじめての食堂


丸山食堂
場所 長野県松本市野溝西1-11-32 [地図はこちら]
電話 0263-25-9945
ジャンル 定食、食堂
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

松本にいる

もちろん仕事で来たのだが予定よりも早く到着してしまった。遅いよりは早い方がいいだろう、幸いなことに早起きは得意なのだ。…というのはいつもの事だが、いくらなんでも1時間半は早すぎる。といってなにもやる事はなし、9:00前ではコンビニくらいしか開いてないからどこかで時間をつぶすなんて事も出来ない。さぁどうしようかと思案したら、そういえばここはかつての居住地のすぐ近くだったのを思い出し、見物に行ってみることとした。

1998年

だからもう22年になるのか。
いろいろあった東京を飛び出して、長野県ならどこでもいいやとやってきた松本の地。長野市と松本市がどれほど離れているかまったく知らなかった、などというのは本当のことだ。現在のようにネットのある時代ではない。ロクに調べもせず、決めたらパッパと荷物まとめて引っ越しまでにひと月半くらいだったと思う。

カルチャーショックなし

かように慌ただしく出てきたにも関わらず、カルチャーショックなんてものはほとんどなかった。初めて住む地方都市ではあったが、言葉が違うわけでも食べ物が違うわけでもない。人もよい、それに松本は県内でも最も東京っぽい街だから、あまり気にはならなかった。

ロクデナシ

ただ入った会社には大変な想いをさせられた。
嫌いなどということはない。現在の私を育んでくれたのはあの会社だから、恩義を感ずる以外の何者でもない存在だが、やはり入社当初はその文化の違いには戸惑ったものだ。要はクセがものすごく強い会社だったのだ。詳細は省くが、あの時代ほど喧嘩をしていたことはない、責任逃れする上司をテーブル蹴倒し首根っこつかまえて社長に報告しに行った、なんて事を本当にやったのだからロクでもないなぁオレって。

決して会社ばかりが悪いわけではない。

いろいろあったとはいえ、私自身が荒んでいたのだ。
ごめんなさい
私が子どもでした。みなさんが目の前にいたら土下座して謝ります。たまに、当時を知る者と出会うとハンで押したように
「丸くなったねぇ」
と言われる。もちろん気質ばかりではないのを申し添えておく。

「丸山食堂」

22年前住んでいた場所のすぐ近くにある食堂だ。当時から知ってはいたが、入る機会がなかった。というか、周囲を見渡す余裕もなかったといった方がしっくりくる。なぜあの頃はなにも見えなかったのだろうか。決して新しくもない、美しいとはまったくいえないが、これほど魅力的で美味しそうな食堂があったというのに。

「レバー焼き定食」700円

豚レバーを塩胡椒のみで焼き上げた、ごくシンプルなひと品だ。角がピンと立っているのをみているだけで心地よい。少し火の通りが強いかな、といってパサついているわけでもない。これでビールだったら最強であろう。

「なす揚げ皿」400円

本当はレバーだけで済ませるはずが、メニューにこれを見つけたら、注文しないわけにいかない。
ナス!ナス!ナスをくれ!

これまたシンプルに、切り分けたなすを油で素揚げしたものだ。熱々の上にトロトロでジュワーっと水分が滲みでてくる。美味いうますぎる。おかわり!と言いたいところだが、次行程が近づいてきたので諦めざるを得ない。

見物といっても住んでいた県営住宅の周囲をくるりと回っただけのことだが、それでも忘れていた街角、自衛隊の有り様などいろいろ思い出して感慨深かった。1年と少ししかいなかったが、もっと長く住んでいたらどうなったいたろうか。赤ん坊であった娘が遊びたくてたまらなかった保育園の園庭をみて、なんとなく思った。

長野市「松屋 長野鶴賀七瀬店」早くて安くてうまいうな丼


松屋 長野鶴賀七瀬店
場所 長野県長野市鶴賀七瀬578-1 [地図はこちら]
ジャンル 牛丼、定食
URL https://www.matsuyafoods.co.jp
駐車場 あり
バリアフリー ◯

20歳

20歳を過ぎると時間の経過が早くなる。
と言われ言われてきた10歳代は、まぁそんなものかと思っていたが、実際にその場その時になれば「早くなる」なんてものではない。倍速?いや10倍速くらいで吹っ飛ぶブッとぶ泣こよかひっとべ。これで結婚して子どもなど生まれようものならリニアモーターカーより速いのでは、と思うくらいのスピードであっという間に50歳を通り過ぎてしまう。

そして本年

54歳となる年はオリンピックあり、その他いろいろここではお話できない秘密の楽しみありと盛り沢山なものとなる筈だったが、いざ蓋を開けてみればコロナ、コロナ、コロナの大騒ぎで明け暮れて、気がついたら7月も半ばを過ぎてしまった。そうでなくとも怠惰な日々を過ごしがちなのだ、あ〜ぁ、オレなぁんにもしてねーや。と過ぎ去りし時を嘆いているばかりだ。ナマケモノの私が思うくらいだから一般の方々はもっと大変な想いをしているだろうし、上級国民の方々はとてつもない苦しみの中におられるであろう。オリンピックを華々しく終えて憲法改正バンザーイ!なんて夢のまた夢になっちゃいましたね。ほっほっほ

嫌味はさておき

時間の経過が早いのなら、季節のめぐりも早くやってくる。そうだ、夏が来た夏が来た。暑くていやだいやだいやだと、なんのかんのいいながら夏の到来が嬉しくてたまらない。食べ物が美味くなる、とくに多くの野菜が旬を迎えるのがたまらなくよい。ピーマン、ししとう、キュウリはもとより夕顔なんてものも登場する。ゆでて冷やして辛子醤油なんて贅沢すぎる。そしてナスだ、ナスをすべてもってこい!

そして

季節は巡りアレが近づいてきた。なにが?夏の土用の丑に決まっている。2020年は7月21日と8月2日の2日間となるそうだ。となればうなぎであろう。平賀源内に義理はないが、こういうところくらいつきあってやってもバチはあたるまい。理由は様々あとでつけることが出来る。要するにいろいろと託けて、安いうなぎを食べるまわるのが趣味だったりするだけだ。

「松屋 長野鶴賀七瀬店」

上千田店が閉店してしまい誠に残念な松屋さん。そのかわり柳原にできたからよいではないか、という事なのだろうが、立ち回りからすればあそこにあったほうが具合がよかったのだ。そんな事は私のわがままでしかないから気にしてはならぬ。さぁ東口の松屋だ、さぁうなぎ喰らうぞ。

「うな丼 豚汁変更」1040円

じつは昨年食べそこねて今回初の松屋うなぎである。もちろん冷凍であろうが安いうなぎファンとしては文句があろうはずもない。甘さ抑えめというか少なめのタレが新機軸であるかと。通常はつゆだく一歩手前くらいかかっていると思うが、松屋うなぎはあっさり味で、これはこれでアリな存在感を放つ。

豚汁

うなぎに豚汁が合うかどうかという議論はしない。なぜならば私は豚汁が好きなのだ。とくに牛丼屋のしょっぱい豚汁がよい。だからうなぎであろうとなんであろうと注文してしまう。なにか文句あるか。

いやでも時間は経ってしまう、季節が巡ってくれば歳をとってしまうのは仕方がないこと。であれば美味いもの、身の丈にあったよいものを食べていこうではないか。アベにもコロナにも負けるな!

長野市「かつや 長野七瀬店」全力”大人様”飯


かつや 長野七瀬店
場所 長野県長野市鶴賀七瀬南部385-1 [地図はこちら
電話 026-268-1525
駐車場 あり
バリアフリー ◯
ジャンル とんかつ、揚げ物、定食
URL http://www.arclandservice.co.jp/katsuya/

『お子さまランチ』

なるメニューは現在でもあるのだろうか。そもそも自分が食べた記憶がない、いやなくもないのだが「これじゃ足りない!」といって母から伯母の注文した品を食べてしまったというはなはだ情けない記憶しかない。かといって自分の子どもたちも、おもちゃやカラフルなデザートで釣らなければ食事が出来ないなんて事はなかったので、わが人生はほとんど『お子さまランチ』との関係はなかったと思う。これから孫ひ孫の世代になればわからないが。

というわけでちょっと調べてみたらお子さまランチは昭和5年日本橋三越食堂がその起源だという。以来おまけをつけるようになったり、戦後60年代に入ってからはテレビキャラクターの玩具や器を用いるようになってから爆発的な人気を誇るようになったのだとか。現在でもなくなったわけではなく、かといって昔のようにキャラクターに彩られたものもない、『キッズプレート』なる空々しい名称に変わってしまったが、連綿と歴史は続いている。

先にも話したが、お子さまランチとはあまりご縁がなかった、あるいはほとんど覚えていないほど遠い関係でしかなかった。だから、…というのは安易に過ぎるかもしれないが、だからこそ今食べたい。惣菜がいくつもいくつもきらびやかに盛りつけられたあのお子さまランチを強く強く欲するのだ。おまけのおもちゃまでは必要ないが、出来れば日章旗あるいは鎌と槌が描かれたド派手な紅旗を巻きつけた爪楊枝、フラッグピックというらしいが、あれを立てたひとつ盛りの料理を心の底から欲するのだ。

「かつや長野七瀬店」

7月1日よりかつやに魅力的なメニューが登場するという。カレーあるいはカツ丼の2種にいろいろな惣菜がトッピングされた、お子さまランチさながらのメニューであるという。名称からしてすごい“全力大人飯”。まずは『大人』というのがよいではないか。男ばかりがガッツリ好きとは限らない。そうだ、これでよいのだ。男も女も大人は全力で喰らうべし。

「全力大人飯 チキンカツ丼」825円

玉子とじによるチキンカツ丼をメインに据え、鶏の唐揚げ、ソース焼きそば、千切りキャベツを添えた超豪華な大人飯、いやここはあえて『現代の大人様ランチ』と呼称したい。
惣菜ひとつひとつがキラキラと輝いているようだ。世間ではこれを『しずる感』といっているようだが私はあえてその名を用いない。これは『蠱惑の光』が妥当といえる。この妖しげな光は、まるで誘蛾灯のようにひとびとを捉えて離さない。ふんわりとした玉子にまといつかれたチキンカツ。パリっとハードな唐揚げ、そしてピシッとすべてを引き締めるソースの焼きそば。時に優しく己に厳しく、時として緊張をもたらし全体を牽引していく大人の姿を象徴しているかのようだ。

カレーバージョンとするか、はたまたチキンカツ丼バージョンとするか迷いに迷った。正直なところカレーに強く惹かれたのだが、この日の夕食はカレーなのだ。しかもチキンカレーである。ここはあえて我慢して次回に期すこととする。これも大人の気遣いということに、…なるのか?

飯山市「イナリ食堂」伝説のかつ丼


イナリ食堂
場所 長野県飯山市飯山新町205-2 [地図はこちら
電話 0269-62-2372
駐車場 あり
バリアフリー △
ジャンル 定食屋

伝説とは

伝説とは説を伝うること、長い間人から人へと語り継がれるような出来事、もしくはそのような出来事を指す。いずれにせよ、よほどの事でなければ伝説となれはしない。じつは、私の周りにはよっぽど”よほどの事”がない(変な表現だなぁ)ようで「伝説の◯◯」に出くわした事がないので、なんとなく「伝説の◯◯」に惹かれてならない。
ひと回り上の世代の方たちの多くからは、「あいつは伝説だった」というのをよく聞くのだが、世代なのか生まれ育った地域によるものなのか。隣町のアイツは30人対ひとりのケンカに勝ったとか、いとこの友だちのアニキの元カノの嫁行った先の義理の兄が300人ナンパしたとかいう極めてローカルなものだし、そもそも大した伝説でもないか。大げさに表現して、面白おかしく言って回っているだけかもしれない。あぁどこかで伝説と出会うことは出来ないか。

飯山へ

またしても飯山行きとなった。10日ほど前にお邪魔した先でやり残した仕事があったのだ。私に出来ない仕事などいくらでもあるのだが、これは特に手の出ないタイプの作業であり、ここはひとつプロフェッショナルである先輩にお出ましいただいた次第である。長野で昼少し前に待ち合わせ、そのまま飯山へと向かう。
お客様宅はちょうどランチタイムであったが、気にせずやってよしとの事だったので作業開始。…したはよいが、さすがプロのやる事だ。あっという間に終わってしまう。
「ちょっとしたことだから、簡単だよ」
とはいうものの、お客様はもちろん、私にもとても出来ることではない。さすがだ。
意外と、というより想定以上の速さで終わった。次の予定まで少し間があるのでこちらもランチタイムとしよう。飯山の街にも有名な店はいくつもあるが、なかまち食堂は先だって行ったばかり。うなぎの本多は簡単に行けるわけもない。したがってお邪魔するのはこちらである。

「イナリ食堂」

古ぶるしい、すすけた白の外壁にレタリングされた”イナリ食堂”の筆文字風の文字からは、ある種の荘厳さが垣間見えてくるようだ。内部の床壁天井テーブルは厨房から美味そうな香りとともに流れてくる、油、油、そして脂のためいたるところがペタペタとした感触にまといつかれている。決して、いや清潔感があるとは断じて言えないが、これがたまらない。これぞ定食屋!という風情はみただけて食欲が増していくようだ。じつはこちらに、すごいものがあると聞きやってきたのだ。

「かつ丼」1100円

刮目してみよ!この迫力を!威圧感を!これはかつ丼ではない。”かつ山脈”という表現が妥当といえよう。かつ1枚のサイズは間違いなく私の掌以上の面積がある。そしてこの厚み、3センチはあるだろう。その大とんかつをまるまる2枚使用したかつ丼である。

これはすごい。見た目のインパクトだけではない、しっかりと美味いのだ。煮干しの香りがするタレは、良い意味での田舎っぽさを醸成してくれる。同様に甘い甘い味わいもよい。このタレがしみしみになったご飯が最高だ、たまらないほどの美味だ。かきこみながら、品悪くノドを鳴らしてしまう。そしてあらためてかつの登場。箸で持ち上げると、ズシっとした重量感がすごい。いつまでも持ち上げていられなほどだ。そんな物体がいつまで経ってもなくならない。トッピングが少なくて困ったことはいくらもあるが、多すぎてというのは初めての体験だ。

30分ほどかかって終了、というのは厳密には間違い。かつはなんとか食べ切ったが、ご飯は1/4ほど残してしまった。あああああ、これはすごい。単に「すげーの」では表現が足らない。これぞまさしく「伝説」といって然るべきであろう。だめだ腹いっぱい。恐らく夕食も食べられないだろう。先輩も決して少食な方ではないのだが、えらい目にあったと目を白黒させていた。

長野市「弁当の松田」TAKE OUT-LUNCH 古の懐かしき…


弁当の松田
場所 長野県長野県長野市下駒沢720-12 [地図はこちら
電話 026-296-5704
駐車場 あり
ジャンル 弁当屋さん

休日の過ごし方

平日が定休なので家族と予定が合わず1人で過ごすことが多い。なんだ、ずいぶん寂しい人生だなと言われそうだが、…いや自分でもさように考えなくもないのだが、逆をかえせばどこに行っても空いている。市役所だろうが、病院だろうが、図書館だろうがゆったりゆっくりと過ごすことが出来る。一番よいのが映画を観るときだ。少々な話題作でも大概はガラガラだし、そもそも同行する者がいないから、あれが観たいこれが嫌だという面倒な文句を言われずに済むのがよい。

引きこもりの日々

ところが時節柄、外に出るな人と会うな、友人メシにもいくな、ライブハウスはだめ、映画館もダメときた。だいたい映画館ほど衛生的な場はないではないか。法規制で換気はしっかりとなされているし、そもそも長野市の映画館はすべて消毒はしっかりしているからこれ以上の清潔空間はない。それにどこ小屋も古いから隙間だらけではないか。失礼なことを言っているようだが、少し古くて不便なくらいが映画館らしくてよいのだ。それなのになぜ休館しなければならないのか。それ以上にパチンコ屋などもっとひどい環境なのに話題にも登らないのはなぜた。と腹の底で憤っていたら県の休業要請に入ったようだ。少しばかり溜飲が下がったが面白くない事態に変わりはない。

そんなわけで引きこもり休日を過ごしている。ほとんどテレビの前で映画やYouTubeを観ていたり、本を読んだりしているのだが、数時間で飽きてしまう。いくら好きだからといってロクに動きもせず座りっぱなしは閉口だ。映画にせよ読書にせよ、探す楽しみ、買う楽しみそして行く楽しみがないと味気ないもの、行動が伴わなければ楽しさも半減してしまう。

という事で暇つぶしに思いついたのが長野市あるいは近郊の弁当屋さん探しだ。ほっともっとやらコンビニやらは別として、個人で経営されている小さな店舗を探すのだ。これで普段のランチもバッチリだぜ。と機嫌が少し治ってきたところで、ごく近所に一件、昔ながらのお弁当屋さんを見つけた。これは行ってみるしかなかろう。

「弁当の松田」

下駒沢にある長野県立総合リハビリテーションセンターの通り挟んで目の前にある小さなお弁当屋さんだ。店舗そのものは以前から知っていたが、弁当屋だとは思っていなかった。こちらは安くてボリュームがあってよいと評判でもある。ご家族で切り回されているのだろうか、年配のご主人と奥様らしい女性、そして息子さんらしい若い男性が厨房にいらした。今回はメニュートップの三品を注文した。

「鶏照り焼き丼」442円

Processed with Focos

ウレタンの小さな器はすき家でいうところのミニサイズなのであろうが、ご飯はかなりぎゅうぎゅう詰めになっている。けっこうなサイズのゴロリと転がっている肉塊は恐らく胸肉であろう。褐色テカテカの表面は口にせずとも美味さを保証しているかのようだ。べったりとしたタレは正しく昔ながらの味わい。しっかりと甘くずっしり美味い。これぞ照り焼き丼!というイメージ通りの品だった。

「チキン南蛮弁当」472円

これまた懐かしの風情だ。プラスチックの黒い容器はご飯、惣菜、漬物類、サラダといったジャンル別に仕切られている弁当こそオーソドックススタイルのど真ん中といえる。
まず、目につくのがご飯の量だ。これは普通の大盛りサイズだろう。定食屋の飯は2割増しにせよ、といわれるがセオリー通りの気持ちよさである。そしてチキン南蛮。竜田揚げに甘だれ、そしてピクルスたっぷりタルタルソース。これだけのタルタルソースを見るだけで背徳感に迫られるような気がするのは私だけか。とはいえマヨネーズ味の強いタルタルソースと甘だれ、ジューシーな鶏のハーモニーは至福の存在といえる。

「から揚げ弁当」430円

こちらの名物とされるメニューである。惣菜専用の容器いっぱいのから揚げは数えきれないほどの個数が入っている。蓋のしまらない弁当というのは、いつ見ても心地よいものだ。そしてご飯。おかずとご飯のみという潔い姿かたちが格好よすぎるのだ。醤油とニンニクの香りが食欲をそそりまくる、帰りの車内では飢餓でおかしくなりそうだった。

じつに気持ちのよいお弁当屋さんだ。牛丼、天丼、かき揚げ丼といったスタンダードメニューやデラックス弁当なる魅力的なもの、あ!マーボ茄子弁当なんてメニューもある。

配達します!との記載もあるが、詳細はお問い合わせいただきたい。敷地内に高低差があり、店前に高い階段があるのと、駐車場が少ないのでお越しの際には注意が必要かもしれない。なお、3点の弁当は私1人で食べたわけではないので、お間違いのないようお願い申し上げる次第だ。

長野市「三幸軒」街角のiUnaGi


三幸軒
場所 長野県長野市大字安茂里大門1768-6 [地図はこちら
電話 026-228-6435
駐車場 あり
バリアフリー ◯

下魚

下魚とは、漁獲量が多すぎて市場に出しても価格のつかない、価値の低い魚を指す。かつてはアジ、イワシ、サンマなどは長い間そのように呼ばれていたし、秋田ではハタハタが代表格だったそうだ。いつぞや秋田の親戚が
「ハタハタなんて買ってくるものじゃない。海に行ってバケツですくってくるのだ」
と言っていた。バケツは大げさだろうが、それだけよく獲れたという事でもある。東北の貧乏人(私およびその一族が裕福であるわけがない)が厳しい冬をやり過ごすための、唯一の食料であった。そんな下魚ハタハタが少なくなり、一時禁漁となり現在では高級魚へと発展したとは皮肉以外の何者でもない。

ウナギ

かつての下魚、現代では高級魚というのでは、やはりウナギが最高峰といえよう。ウナギといえばかつて(といっても江戸・明治のことだが)はドジョウとほぼ同じ扱いだったのだとか。そこいらの川や田んぼにいくらでもいたのだが、脂がキツすぎてあまり喜ばれず、食卓に上がることは少なかったそうだ。ただ、吉原の門前で屋台で食べさせるようになってから大流行。安い蒲焼で精をつけ吉原(なか)へ繰り出す、というのが江戸っ子の気質にうまくハマったのであろう。
そのウナギが、そうでなくとも高級魚であったウナギが、超、いや超超超超超超高級な存在となって久しい。シラスウナギが激減した、原因がわからない、養殖できない。と様々議論されているがよくわからないというのが歯痒くてならない。そもそも貧乏人最高峰の私には、あまり関係のない事柄だが、ないとなれば寂しいではないか。
どれほど少なくなったとはいえ絶滅したわけではない。お金を積みさえすればウナギなどいくらでも食べられるのだ。ただランチタイムで3000〜4000円かかるとなればまったく面白くない。だから街で安いウナギを見つけて食べる、というのを密かな楽しみとしている。吉野家の短冊状に処理されたウナギ、すき家の牛とウナギの相盛りであるうな牛などけっこうイケるのだ。長野市内の某喫茶店(教えないよ)の1200円ウナギは感動的だった。

「三幸軒」

こちらは長野市に2店舗、中野に1店舗あるのだが、支店なのか暖簾わけの関係なのかよくわからない。ただ、どちらも安くてボリューミィで美味しくて、常にたくさんのお客様で賑わっている。この日はカツカレーもしくはかき揚げ丼、と決めて来たのだが、壁に掲げられた別の短冊メニューに心奪われ、注文してしまった。

「うな丼定食 タンメン付 並」1000円

牛丼でもない、カツ丼でも天丼でもない。うな丼に野菜たっぷりのタンメンがついてこの価格である。安いウナギマニアとしては、注文せずにいられない。

「タンメン」

丼もの+ラーメンといえば、そのボリュームを指摘する人が多いのだが、そもそも麺料理はスープ類に相当するものなのだ。

野菜たっぷり、塩スープ、細麺とくればこれ以上の存在はない。このタンメンは立派にその機能を果たしている。何はさておき塩スープに酢をじゃばじゃばと入れて食べるのを好む。美味い美味い。

「うな丼」

紅いプラスチックの丼に白い飯、瑞々しい緑の大葉と紅生姜、そしてぬれぬれとしたこげ茶の蒲焼。堂々たるフォルムといえよう。濃度の高いタレは味わい深く、丼全体を引き締める。ウナギはやや脂が不足気味。やや皮が固く、身はふんわり、ではなくホロリとほぐれていく。三角の形状といい、今まで食べてきたウナギとは少し違う種類なのかもしれない。

詳細が不明なのでとりあえずiUnaGiとしておこう。もちろん私の腹の中だけの事だが、これはこれで十分美味いものだ。次回は上1250円を試してみよう。

iUnaGiの” i “に意味はない。
何にでも” i “さえ加えれば意味などなくとも、シャレオツと化す。iPhoneしかりiPadしかり。両者とも意味などまったくないのだ。だから、気にしてはならぬ何事も。

長野市「秋山食堂」親子丼


秋山食堂
場所 長野県長野市小柴見375 [地図はこちら
電話 026-228-8431
駐車場 あり

名物に美味いものはない。

というのは言い得て妙なことと言える。あれって前評判ほど美味くなかったよね。そんなささやきは、随時聞こえてくるし自ら発することもある。常套句といっても支障はないだろう。

理由はいくつかある。まずは郷土食であった場合。田舎の貧乏食であったから、材料が特殊だから、昆虫食だからまずいという事ではない。郷土食はそのコミュニティにいたから、ある種の共通理解があるから美味い、という事も言えるわけであって必ずしも誰もが心地よく感じられるとはいえないこともある。

次にブランディングされたものである場合。
これらは最初からそれなりに完成度を高められたものが多いはずなので、極端にまずく感じるわけもないはずだが、その分こちらのイメージが増幅されている事がある。これは絶対に美味いものだ、という刷り込みがなされていればいるほど、激しくギャップに見舞われる、ということになる。

どれもこれも、たくさんの方が一所懸命つくってくれたものなのだから、あまり文句を言ってはならないのだが。人間とはかくもわがままな生物なのだ。

「秋山食堂」

親子丼が食べたくなったはよいのだが、いざ探すとなるとなかなか行き会わない。街場の蕎麦屋を廻ればそのうち出会すのだろうが、立ち回り先に蕎麦屋がなく、あっても丼ものを扱うような大衆店ではなかったり。そもそも蕎麦屋は草笛くらいとしかつきあいがないのだ。
であればリアル深夜食堂であるこちらにお願いするしかなかろう。昼どきにメニュー外注文は失礼かもしれないが、カツ丼・玉子丼があるのだからさほどでもないだろう。大将も快く引き受けてくれた。

「親子丼」

近年は半熟とろとろが持て囃されているようだ。無論のこと嫌いではないのだが、トロトロすぎは今ひとつ好まない、あれは丼ではなく雑炊だ。ほどほどに固めの玉子にまとわれた具材は玉ねぎとひとつがひと口半サイズくらいの鶏肉がゴロゴロ、そして少しの三つ葉のみ。鶏の火通りがじつによい。当然生ではなくかといって通しすぎのぱさつきもない、シャキっとぷりっぷりの歯ごたえだ。

準つゆだくという程度に高い水分量だが、雑炊とまではいかない。ほどほどにサラサラがすばらしい。適度に甘すぎの味つけがよい。変な表現だが、玉子焼き・親子丼・かつ丼は甘すぎるくらいがデフォルトであると確信する。

上田の名物は親子丼

であると、長い間思い込んでいた。昔、祖母が旅行先の上田市で食べた親子丼が美味かった美味かった美味かった。と言い回っていたのを覚えていたのだ。さぞやすごいものなのだろう、池波正太郎も食べたかな。なんぞと思っていたらさにあらず。乗っていたバスが渋滞で遅れに遅れ、上田の旅館に到着したのが真夜中。当然、夕食など残っておらず、やむを得ず近隣の蕎麦屋で親子丼を食べた、という話を聞いたのは祖母が亡くなってからずいぶん経過してからだった。
「お腹がすききったところの親子丼だったから、余計と感動したんじゃない?」
とは母親の談。名物だから美味なのではない、心動かされるからこその美味と感ずる、という事なのであろう。

長野市「ししとう」大きいことはいいことだ


ししとう
場所 長野県長野市高田426-2 [地図はこちら
電話 026-228-4410
駐車場 あり

経済おんち

毎度のことながら、またしても恥をさらしてしまおう。私ほど金銭を知らぬものはいない。無頓着、というほど持ってもいないし稼いでもいないから、単に「知らない」とだけ申告しておく。ローンの金利が1%だとしたら、総額に0.001をかけてからそれを足して12ヶ月で割ってから。などという有様では本業に支障が出るレベルなのだが、今さらどうにもしようがない。当然、長期プライムレートだの、マクロ経済だのと専門用語を並べられてもアップクチキリキアッパッパァ(©️江戸川乱歩)だ。まぁ経済そのものがわからないという事だ。

消費が少ない

だからよくないのだという。市井の人びとがものを買わない、あるいは買い控えているからお金が回らない、いつまで経っても景気がよくならない。というほどの意味だと解釈しているのだが、バカを言っちゃァいけねぇよ。今どき物が売れないのはカネがない、あるいは欲しいものがないからだろう。稼ぎが少ないから高いものが売れない。欲しいものがないわけがない、物欲は消えない、私は愛人が欲し…いのはともかく、そういった煩悩は別として、日常生活に必要なもの。テレビはある、電子レンジもある、DVDもBlu-rayプレイヤーもある、食べ物も同様に家の中にないものはない。そんな状況下でものが売れると思うか?それだけで景気の動向を計っているわけではないだろうが、適当な理由をつけているだけのようにしかみえない。そんな事では、みながみか萎縮するだけでますます悪い方へと転がっていくとしか思えない。

大きいことはいいことだ

とはいえ、50すぎたロートルはまだよいだろう。良くも悪くもひと通りの事は終わってしまったし、あとは下り坂転げ落ちていくだけだ。ただ、若者たちのために萎縮しっぱなしはよくないだろう。バブル時代のように、とは言わないが、もう少し元気な社会に戻してあげるのがわれわれ大人の仕事だろう。かつての山本直純のように「大きいことはいいことだ」といえるように。

 

「ししとう」

長野市有数の定食屋さん。がっつりデカ盛りといえばここだろう。麺類といい、定食ものといいお腹いっぱい間違いなしの店だ。そして今回はフラッグシップともいえるメニューを注文した。

「チキンカツカレー 」

レギュラーサイズも大盛りも同一価格となれば、後者を選択するのは当然であろう。大盛りとは、チキンカツもデカい、カレーの量もすごい。

チキンカツは両手のひらを広げたほどのサイズだ。厚みこそないが、鶏肉らしくジューシー。カレーは辛さはあまり感じさせないが、けっこうスパイシー。千切りキャベツとカレーを攪拌して食すと、また別の世界が現出する。あぁ素晴らしき世界、大きいことはいいことだ。

景気とは所詮のこと”気”の問題であるという。気分など、下を向けば向くほど下降するものなのだ。空でもよし、元気出していこうではないか。

東御市「ぷくぷく食堂」出会い、そしてまたマンガ盛りとの…


ぷくぷく食堂
場所 長野県東御市加沢1448-18 [地図はこちら
電話 0268-64-0625
駐車場 あり

前段

人間はひとりでは生きていけない。
家族・親戚・友人・知人・仕事など様々な関係のものたち相互に支え合い、もたれあった上でないとそこに立っている事すらできない。長い年月を孤島で過ごしたロビンソン・クルーソーですら、唯一残された聖書と接する事で信仰に目覚め、神と対峙し、間接的に人間との関係を保てていた事で38年もの間ひとり過ごすことができたのだ。ちなみに、途中で登場するフライデーは神を知らぬ未開のもの、すなわち人あつかいされていないのだ。

出会い

したがって、人間にとって最も重要なことは”出会い”であると断言して差し支えなかろう。念のため申し添えておくが、”出会い系”ではない。人との出会い、場との出会いそのものが人を育み大きくするのだ。そして今日も出会いを求め、書を捨て街へ繰り出すのだ。

東御市

東御市という地は、地味な街と受け取られる事が多いと思う。かくいう私自身がそのようなイメージを持っていた。ところが、接してみるとこれが見どころのある地なのだ。雄大な湯の丸高原あり、雅な海野宿あり。旧北御牧村の「梅野記念絵画館・ふれあい館」は小さいながら見応えのある施設だ。こちら在住であった梅野満雄氏のコレクションが主な収蔵品となっていて、青木繁の作品が展示されている。名作「海の幸」の実物大レプリカなど、とてつもない迫力に満ちている。

雷電爲右エ門

そして東御市といえば雷電爲右エ門であろう。江戸中期、明和から文政という爛熟の時代を駆け抜けた名力士の生涯は、異国船の来訪やシーボルト事件など、そのまま幕府崩壊への道行へと直結する。その辺りを描いた雷電の評伝はないか。喜んで読んでしまうのだが。先だって、その雷電為右衛門の生家とされている地から2キロほど行った先にある食堂にお邪魔したのだが、とても気持ちよく、美味しい出会いとなった。

「ぷくぷく食堂」

一般の住宅を改装したとおぼしきこちらは、昨年(2019年)10月にオープンしたばかりという。若きご主人のニコニコ顔だけで美味しさが保証されたように感ずる。色紙に手書きのメニューが幾枚も壁に張られている。うどん、カレー、定食もの、スパゲティと様々なメニューが用意されており目移りして敵わない。優柔不断、試行錯誤、そして逡巡の果てにこちらとする。

「肉だんご鍋定食 ご飯大盛り」

日替りメニューとされるコーナーより選択した。冬場(あまり寒くはないが)の鍋というだけで食欲がいや増すようだ。

土鍋に美しく設えられた木綿豆腐、白菜、長ネギ、シメジ、うどんそして大きな肉だんご3点。醤油仕立てのスープはあっさりかつキリッとした味わいだ。生姜の効いた肉だんごが美味い。

マンガ盛り

+100円でご飯を大盛りとしめもらったが、これはまさにマンガ盛りといえる。思わぬ再会に心躍らされたが、いつまで経ってもなくならない。最後はスープをかけてさらさらと流しこんだが、これがまた美味い。

そのほか、隣の方が食べていた「豚生姜焼定食」、同行のものが注文した「麦とろ定食」が美味そうだった。また「ウルトラマン定食」、「大盛山盛りナポリタン」など魅力的なメニューが目白押しだ。これはよい店と出会う事ができた。望外の幸せと言えよう。