【映画days #9】私はあなたのニグロではない


作家で黒人公民権運動家だった、ジェイムズ・ボールドウィンの未完成原稿を基にした、アメリカの「黒人公民権運動」を描いたドキュメンタリー映画である。

ボールドウィンから見た近代アメリカ黒人史と、メドガー・エバース、マルコム・X、マーチン・ルーサー・キングの軌跡、といった構成の、極めて重いテーマを持つ。

当事者でもない、知識もない上に根が深すぎる問題でもある。そのような者が、コメントをする事すらおこがましいと思う。いったいどうしたらよいのか。殺し合えばよいのか。胸の奥に、太いものが突き刺さったような気がしている。

この問題に比べれば、われわれなど物の数ではない。われわれの先祖が、父母が、いやわれわれ自身が決定的な差別下に置かれたことがあったか。同国人である警察官に、殴られたことがあったか。隣人から侮蔑の言葉を浴びせられ、唾を吐きかけられたことがあったか。

このような歴史に比べれば、われわれなどごく瑣末な存在にすぎない。われわれのプライドなど、塵芥よりちっぽけなものに過ぎない。歴史上、無念の果てに散っていった者たちへのリスペクトを忘れずに、精一杯生きていきたいと、強く感じた作品であった。

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