長野市「赤兎馬」マジカルジャンルラーメン


【お店のデータ】
赤兎馬
場所 長野県長野市若里6-1-6
電話 026-228-7623
営業時間 10:30〜20:30
定休日 日曜日
駐車場 あり

ラーメンなる食べ物は、気にして食べるものではない。

と以前は考えていたものだ。そばうどんなどと同じで、カツ丼天丼親子丼のセットもの。ボリュームアップのためにあるようなものである。二十代のころはそのようにも考えていた。

長野市はラーメン激戦区である。

といわれるようになったのは10年ほど前からであろうか。所詮はマスコミが騒ぎ立てているだけ。激戦区といっても新宿や池袋ほどではないのだろう。と鼻で笑っていたものだ。

ところが知人から様々なラーメン店に連れだされるにつれ、これはこれでなかなかなものだ、と考えるようになった。

生キャベツとの相性抜群の豚骨醤油ラーメン「よし家」。和風節系ラーメンとも言うべき存在「蕪村」。鶏白湯スープが白眉の「とり丸」など意欲的な店だらけ。じつに楽しかった。現在でも状況は変わらない。いくつかの店は代替わりしたが、意欲十分挑戦的なラーメン店はたくさんあるのだ。

長野日本赤十字病院前にある小さな小さなラーメン店。こちらは「赤兎馬」といい、カーマニアであるご主人がホンダNSXをイメージして作られたというお店である。知人に連れていかれ

『とにかくスゴいから。騙されたと思って食ってみろ!』
と勧められたのが最初の出会いだ。

名物、というかお勧めメニューは店名そのままの「赤兎馬」というラーメンである。

直径30㎝はあろうかという巨大などんぶりに赤いスープがなみなみと注がれている。具は刻みキャベツ、刻みニンジン、刻みサヤエンドウ、豚こま肉その他が投入されている。あんかけ状にどろりと粘度の高いスープは極細麺によく絡むことであろう。

このように紹介するからには、大変美味しい!……といいたいものだが、むしろ反対なのが世間の面白いところである。

『二度と喰うモンか!』

というのが率直な感想なのである。
ではどのようなものなのか。

二度と食べたくないラーメンとはいったい何なのか。いい表すのは簡単なのである。すなわち

熱くて辛くて酸っぱい

のである。

熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。

熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。

熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。

熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。

ウマいマズい以前。味もへったくれもなく、単にガマンして麺たぐっているだけである。

なんとか食べ切れたのは両親から受けた
『食卓に出されたものは食べ切りなさい!』
というキツ〜いシツけに培われた〈義務感〉のみによるものであったと確信する。

お父さんお母さん本当にありがとう。あなた方の三男坊は立派に育ったはよいが40にしてメタボ入り50にして糖尿入口まで来てしまった。惑うより前に主治医と専属看護師(家内だが)より大変な叱責を受ける、辛い日々を送っているのだ。情けない。

無駄話はやめよう。
そういった次第でこちらとのご縁は切って捨てられた。……筈であった。
以来、数日間はあちらこちらで
『二度と喰うモンか!あんなマズいもの!』
と言い触らし歩いたものだが、言えばいうほど
『でもそんなにマズかったかな?』
『あの日は体調も良くなかったし。お腹もそんなに空いていなかったからなァ』

などと何ら根拠性もない期待感が生まれてくる。このようなところが「赤兎馬」のスゴいところ。いや「赤兎馬」が「赤兎馬」である由縁というか。

…では、もう一度確認しに行ってみようや。
などと足を向けたが最後だ、もう後へは引けない。

熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。
熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。
熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。
熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。熱くて辛くて酸っぱくて。

コレを体感したくて、
春夏秋冬問わず汗ダクになりたくて。
狭苦しい駐車スペースもなんのその。
気づけば「赤兎馬」かきこんで悦に入る。病みつきになってしまっている。
…なんて生易しいレベルではない。まさしく地の果て至上の時。

ノンジャンル、いや、マジカルジャンルラーメン「赤兎馬」。
『とにかくスゴいから。
騙されたと思って食ってみろ!』

ここまで書いたらとてつもなく食べたくなってきた。明日の昼ご飯はここで汗ダクになるとするか。

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