辰野町「まつくぼ」あるいは神の創りたまいし『ソースカツ丼」


【お店のデータ】
まつくぼ
場所 長野県上伊那郡辰野町羽場7831-7
電話 0266-41-1729
営業時間 [土・日]11:30~14:00 17:30~20:00
[平日] 11:30~14:00 ※平日夜はテイクアウトのみ 日曜営業
駐車場 あり

南信州への道行きである。
仕事ではあるが、すでに何度目かの訪問だ。自らの段取りの悪さが腹立たしい。とはいえ真っ青な空の下、気持ちよく参ろうではないか。ナニ仕事などすぐに終わるのだ。はてナニ食べて帰ろう。ローメン?ソースカツ丼?これしか知らないのが哀しいところだ。

そもそも
「ローメンとソースカツ丼しか知らない」
ことそのものがあってはならぬ、研究が足らぬ、人として生きる上での覚悟が足らぬ。
しかしながら、いくら嘆いたところで本日この場に間に合うわけもない。研究は今後の課題としてソースカツ丼とする。
しかしながら、『ソースカツ丼』を極めたわけではないのだ。
「明治亭」には行った。「ガロ」も堪能した。「ソースカツ丼界のニューウェーブ」ともいえる「蒼い塔」にも行った。しかし、山々はまだまだ連なる。ソースカツ丼の森はまだまだ深く続いているのだ。

ジャンルは決まった。
では『どこ』で食すのか。自ら持てる情報と、立ち回り先との道のりを検討。様々な思考の果てにこちらに決定。いや、今はここしかないだろう。

「まつくぼ」

行列のできる店と聞いたが、特に並ぶことも待つこともなくテーブルへに誘われる。昼少し回った時間であったのだが。日によって違うのであろうか。
メニューを覗くとソースカツ丼、チキン丼、カツカレー、とろろカツ丼とドンブリ専門店のようだ。いろいろと悩んだが『Theまつくぼな1品!』と冠された

「特製ソースカツ丼」1609円(税込)

に決定。優柔不断ゆえに「とろろ定食」にも惹かれたがここまで来てソースカツ丼食べないなどということはあり得ない。あってはならない。
店内の貼り紙に
「厚切り・揚げたてにこだわっているので20分ほどお待ち下さい」
とあるが、さほど待った感はなかった。せいぜい10分~15分といったところか。

黄金に輝くドンブリにデンと鎮座ましますトンカツは長径25cm、短径15cmほどの巨大な楕円形である。
ほぼドンブリに覆いかぶさるようなフォルムは、わざわざこのようにカットしたのであろうか、と思わされるほどきれいに、整然と配備されている。分厚なレモンと垣間見える千切りキャベツが、愛おしく感じられるのは、葉物と荒々しき肉塊とが美しく調和されているからである。


主役を制する前に脇役どもの紹介しよう。レタス、ワカメ、玉ねぎニンジンの千切りのシンプルサラダ。黄色いコーンが嬉しい存在だ。
漬物は白菜と瓜。瓜とは久しく出会っていないので妙に嬉しく感じられ、サクサクとした歯ごたえでうまい。みそ汁はネギ、豆腐、大根、ワカメなど具沢山、おかわり自由というだけで、とても豊穣な気にさせられる。


あらためてメインであるソースカツ丼を見つめる、いや睨め回すのだ。この美しく艶めかしいフォルムに刮目せよ。サクリと黄金色に揚げたてられたトンカツは、どこまでも大きく、特製ソースによって彩られし姿は、まさしく『神』が創りたもうた芸術とでも表現するべきか。


刮目せよ。
いざひれ伏すのだ。『神々しき』とさえいえる厚みに。2.5cmから3cm、いや八分から一寸ほどの、と言い換えよう。ほんのりと桃の肌と白き脂のバランスはやはりARTである。美しく、素晴らしい。


しかし、いくら神の創りたもうしARTでもこのままでは相対することができない。カツの半分を椀のフタに退避させると、あらためてこの威容に圧倒される。あゝ神に敵うものはない。カツに圧縮された千切りキャベツとソースをかけまわしたご飯の愛おしいことよ。


ソースは甘すぎず辛すぎず。なにより肉がうまい脂身が甘い。つい一口でいってしまいそうになるが、わが口に入りきらないほどのサイズに圧倒されるばかりである。










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