【読書days #3】伊藤 羊一「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」


あまり信じてはもらえないのだが、人前で話すのが苦手なのである。1人2人や、せいぜい10人の前では、どうという事もないが、数十人単位の席となると、足がすくんでしまったり、アタマが真っ白になってしまったり。カンニングペーパーを用意していても、読み間違えたり、声が出なかったりと、散々なこととなるので、あまり人前に出るのを避けるようにしている。

とはいえ、どうしたところで、いくら意図的に避けようとしていても、数年に一度くらいはお鉢が回ってくる、やらねばならない事態は必ずくる。これは社会人として、社会に参加している者としては、致し方のないことでもある。

だからせめて、少しでも改善したい。せめて、その場だけでも、なんとか取り付ける事ができる程度にしたい。と、手にとったのがこの本である。正直なところ、タイトルと表紙、表紙に記されたわずかな情報だけの、いわば直感のみで選択したのだが、私の想像を遥かに凌駕した内容であった。

「1分で話せない話は、どんなに長くても伝わらない 」
のだ、と著者は言う。長い話は、考えそのものがまとまっていない証拠であり、相手に「伝わらない」最大の原因なのだ。
伝わる伝え方の「型」、「結論の決め方」、「言い切れない」というメンタルの部分の話、そして1分で記憶に残す方法など、誰でもできる方法を、懇切丁寧に記される。

もともとは
「人に何かを伝えることが本当に苦手だった」
と言い切る著者が、いかに克服し、孫正義にすら一目置かれるような伝説のプレゼンターとなったか。その軌跡を追うだけでも、十分面白い「読みもの」でもある。
「動かしてなんぼ 、『きれいに話す』ことが目的ではない」
「意味がつながっていれば『ロジカル』と言えるのだ」
「『基本的に』は不要である。いらない言葉をいかに削るか、が肝心なことである」
「頑張ったことは話すな」
など、語られることは実践そのものでしかない。先に記した、「想像を遥かに凌駕した」というのはこの点である。

著者はヤフー株式会社、Yahoo!アカデミア学長、株式会社ウェイウェイ代表取締役など様々な役職につく、いわばスーパー社会人とも言える方である。それだけに、説得力の凄まじさは半端でない威力である。さて、次回のプレゼンはいつであろうか。実践してみたくてたまらない気持ちだ。


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