安曇野市「cafe安曇野文庫」大きな森の深き蒼


cafe安曇野文庫
場所 長野県安曇野市穂高有明7403-10 [地図はこちら]
電話 0263-83-6993
ジャンル カフェ
バリアフリー ◯
URL http://www11.plala.or.jp/okuma-dk/

松本からの帰り道

こちらにいらっしゃるお客様のところへご挨拶に行こうと思いついた。中信地区にも4組ほど、どなたも10年以上前にてがけたものだが、いまだに関係の切れていない方がいらっしゃるのだ。

行ったところで

なにがあるわけではないが、ただ気のよい方、仲のよい方と過ごす時を持てるのが楽しくてたまらないのだ。

ご不在

…と、勢い込んで赴いたものの初めの三軒はものの見事に不在。電話したらみなちょうど出たばかりとの事。
「携帯もってるんだから連絡くらいしてこいよ」
と叱られてしまった。すみません、相変わらず無計画なんです。四軒目は穂高、じつは昔からの友人宅である。今度は事前に連絡したらやはり留守。とはいえ奥さんはいるので手土産だけおいて早々に引き上げる。

19号線に

抜けて帰るか、大町廻りで帰るか決めかねたまま安曇野をふらふらする。このあたりの田園風景が好きなのだ。緑の田地の間に点在する集落は『字』という呼び方がしっくりくる。このあたりの生垣はシラカシやレッドロビンではなく櫟井の木であったりするのも変わってみえる一因だと思う。

大熊美術館

ふらふらした先で、森の中に仲良く並んだヨーロッパ風の建物がふたつ。調べてみると大熊美術館という施設で、デンマークのロイヤルコペンハーゲンという陶磁器メーカーのコレクションを展示したものであるという。ふたつというのは片や美術館、片や併設のカフェであるとのよし。これもまた出会いだ、見学していこう。

詳細は省く

…というか語る事が出来るほど知らないのだが、100年以上続くこの会社の製品は日本の古伊万里焼に影響されたという深い蒼がベースとなっている。

そう『青』ではない

何物をも包み込んでしまいそうな、深い海の底にある『蒼』という呼び方が正しい。深い蒼で絵付された食器類、とくにクリスマスプレートは、たんに『美しい』とは違う。むしろこれは『凄み』といってもよいかもしれない。

圧倒されふやけた脳を冷却せねば。カフェでひと休みしよう。

「cafe安曇野文庫」

この建物の様式はなんといったか。建築屋であるにも関わらず覚えていないというのは甚だ片手も両手も落ちているとしか言いようがない。

白と褐色で彩られた

空間は、そこにいるだけで静謐な心持ちとなる。『文庫』というだけあって多くの書物に囲まれているのもよし。

「ケーキセット」1000円

レアチーズケーキとドリップコーヒーのセットとなる。ロイヤルコペンハーゲンのクリスマスプレート、…あの深い深い蒼の上にチーズケーキの薄いベージュを見ると、1800年代北欧がリアルに目の前にあるようだ。

華美さのない

素朴な風はベルイマンの古い映画そのものだ。いや、デンマークだからドライヤーか。濃厚なチーズと柑橘の香りが素晴らしい。まさしく王道的といえる存在感だ。食器は見るものではない、使ってこそ本来の魅力を放つものだと確信した。

毎度思うことだが、美術館通いもよいが予備知識なしで当たってもきちんと感動できない。もったいない。せめてWikipediaを読んでから再訪しよう。

長野市「チーズ洋菓子店」チーズとの関わりと美味いチーズケーキ


チーズ洋菓子店
場所 長野県長野市高田253 [地図はこちら
電話 不明
ジャンル 洋菓子店
バリアフリー ?
URL https://cheesecake-nagano.com

好き嫌いがない

その概念ごとないと言い切ってよいと思う。この年齢になって、ぼくはなんでも食べられます!などと言いふらすのはあまり自慢にはならないが、ここは恥を忍んでカミングアウトすることにしよう。

もちろん食べたことのないものはたくさんある。東南アジア諸国のドリアンとか、スウェーデンのシュールストレミング、いや国外でなくとも鮒寿司なんてものも口にした経験はないから、いざそのものどもと相対した時にどのような反応を示すかわからない。たぶん慄きながらも食べてしまうだろうが。

「愚者は経験から学び賢者は歴史から学ぶ」

というから、必ずしも経験せねばならぬという事でもなかろう。とはいえ経験しなければ可不可を語る事すら出来ない場合もある。そういった方針で50数年生きてきた。まぁ食い意地および好奇心が強いという事なのだが。

そういう『バカ舌アホ腹経験主義』の私だが、かつて嫌いとまではいかないが、「なんとなく口にしたくない」レベルの食べ物が一点だけあった、それはチーズ。わが生家にはそもそも牛乳文化がなかった。たまにパンにバターつけて食べる事はあっても生乳を飲む事はない。チーズなんて考えた事もない。だいたいプロセスチーズなんてものは石鹸ではないのか?ブルーチーズなんて化学薬品だよね。ピッツァやチーズケーキのチーズとは別物に違いない。

そのような偏見こそあったが食べられない事絶対にない。そんな状態は20歳代までは確実にあった。結婚して30過ぎたらまったく平気になってしまったが。精神的に図々しくなったのであろう。

そうだ、チーズケーキだ。

昔々子どもの頃はレアチーズケーキしかなかったのだ。そもそもチーズとはご縁なく育ってきたから当たり前なのだし、そもそもあのフニャララした食感がいやであまり口にしたことがない。高校のとき、東京 調布の某ケーキ店でベイクドチーズケーキと出会うまでは。あのハードさは洋菓子の範疇を超えた「男の料理」だった。

「チーズ洋菓子店」

長野市 高田というよりも昭和通りを乙妻より少し市役所寄り、もしくは新しくできたTOTOショールームの斜向かいといった方が通りがよいのではないか。通りがかりに『チーズケーキ専門店』なる幟を見つけ、これは行くしかないだろうと突撃した次第である。道端にポンと置かれたような小屋のような、というかこれはヨドコウか何かの物置を店舗に改装したのであろう。三尺ばかりの売り場の他は調理場なのであろうか。店先に人影はなく、呼び鈴をチンとならすと男性ひとりモッサリ登場(失礼な紹介だな)。今年2月にオープンしたばかりだというこちらのメニューは、なんとチーズケーキ2種のみであるという男らしさ。これには萌えてしまった。オーダーはもちろん

「オリジナルチーズケーキ」400円

詳細なレシピはわからないが、見た目はどこにでもあるベイクドチーズケーキでしかない。しかしとてつもなくトロトロ。店先に「当店のチーズケーキはとてもやわらかいです」と掲示されていたがまさしくそのまんま。ある程度冷えていなければ、持ち上げることすら難しいだろう。濃厚なチーズと品のよい甘味が凝縮された『飲むチーズケーキ』と表現してよいかもしれない。今までありそうでなかったタイプ?いや私が知らなかっただけか。それにしても美味だ。

「1人で始めたばかりなので手が回りません」

という店主はバカ正直にもほどがある、そんな風情の方だがだからこそよいのだ。今のところ15:00〜19:00の営業だが、なくなり次第閉店という潔さもよし。早々に抹茶のチーズケーキも食べに行ってみよう。