長岡市「寺泊中央水産 まるなか」久しぶりの新潟編③ 海鮮もとめて幾千里


寺泊中央水産 まるなか
場所 新潟県長岡市寺泊下荒町9772-23 [地図はこちら]
電話 0258-75-3266
ジャンル 水産市場、食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり

偉大かつ素晴らしい

事業が成し遂げられたとき、われわれ凡人は『偉業達成おめでとう!』と簡単に言ってしまうが、ことそこに至るまでにどれほどの犠牲が払われてきたことだろうか。われとわが身を投げ打ち、資産や立場を顧みず家族を泣かせ周囲からは疎まれるほど自らを信じきることが出来なければ、よそ様から称賛を受けられない。

とはいえ

ジェンナーのように息子を、華岡青洲のように妻や実母を実験台にまでして、というのは人間としていかがなものであろうか。2人もと成功したからよさそうなものだが、反対であったらシャレにならない。もっとも華岡の実母は失明してしまったが。

1904年に

ノーベル医学・生理学賞を受賞したイワン・パブロフは条件反射の研究のためにたくさんの犬を実験台にしたという。いわゆる『パブロフの犬』だが、唾液の分泌を調べるために頬の肉を切り取られたワンちゃんたちの気持ちはいかばかりであったろうか。考えるだけでほっぺたに激痛が走るような気がする。ああこれも条件反射かも。

条件反射

といえば、海と遭遇した私の海鮮をもとめ狂う様もパブロフのワンちゃん以上といえるであろう。ましてや晴天の日本海を垣間見たとあらば、そのまま素通りなどできるわけもない。新潟からの帰途ではあるが少し、いやかなり大廻りとなるが海鮮のみを喰らいに寺泊まで参る。

「寺泊中央水産 直営まるなか」





寺泊魚の市場通りは休日ともなればアメ横よろしく大変な人出となるが、さすがにコロナには弱いとみえいつもの2割くらいじゃないかな?と市場の大将がボヤいていた。常であれば駐車するのにも苦労するはずなのが、なんの造作もなくするりと止められるのだから。正直なところその方がわれわれとしてはありがたいのではあるが。そして、パブロフは犬のように海鮮を探し求め市場通りを彷徨い歩くのだ。

「天然 岩カキ」800円



大分産という岩カキは、そのままではただの石塊にしか見えない。とはいえプロのやる事、ほんの僅かな貝殻の隙間に薄い刃を差し込み、ひょいひょいっと中身を取り出してみせる。



艶やか、なまめかしいという、ある種猥褻ともいえる表現は牡蠣のためにあるのではないか。牡蠣の大きな身は私のビッグマウスでも持て余すほどのサイズだ。さすが海のミルクというだけあって、磯の香りと旨味がたっぷりで調味料は不要だ。

「活ほたて貝」400円



名の通り大きな帆柱を立てたような、威容とさえいえるほたて貝。それをその場でカリカリとさばき、はいよ!とばかりに差し出してくれる。あまりの甘さに呆然とする。





牡蠣と違って調味料が欲しくなるのはその身が淡白だからであろうか。塩がベストであると確信するが、その場になかったのでポン酢を軽くかけまわす。絶品。



 

特定の信仰

は持たないが神様は信じている方だ。ここまで精緻に、ここまで美味いものが誰かの意思や能力なしに作り上げられるとは到底思えない。とても人間ごときに出来る「偉業」ではない。さぞかしご苦労のあった事であろう。この自然を味わいを大切にしていかねば、とつくづく考える。



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