てっさてっちり


【てっさ】

ふぐの刺身のこと。ふぐの異称を「鉄砲」という。これは「ともに当たると死んでしまう」ことからきている。「鉄砲の刺身」を省略して「てっさ」と呼称されるようになった。

【てっちり】

ふぐちりのことを指す。

「てっ」は上記のように「鉄砲」からきたものである。

本質的に、高級料理なるものは自前で食してはならないものと考える。接待されるまたは接待する側ともに、会社の経費でいただくのが正しい姿であろう。

もう20年も前となってしまったが、上場企業であった某社部長から

「美味しいもの食べに行こう!」

と、青山のふぐ料理店に連れて行ってもらった事がある。

接待

といっても下っ端組のそのまた末席の身である。遠慮しいしいてっさを一枚ずつ食べていたら某社部長さんが

「てっさはこうやって喰うんだよ」

と、箸で10枚ほど摘んで食べていた。てっさをあのように食べたのは、後にも先にもあの時だけである。

まったく豪快な方であった。

私とその部長とは妙にウマがあい、可愛がってもらったものだ。

その後、彼から何度も接待をうけたが

ただの一度も発注しなかった

のは単なる巡り合わせである。いろいろ努力したが、結果として不義理をしてしまったに過ぎない。

ほどなくして某社は倒産してしまったが、もちろんそれも私の責任ではない。

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