店名 中村屋
場所 長野県上田市天神1-6-6 [地図はこちら]
電話 0268-22-2014
ジャンル うどん、そば
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり
食べたもの 「セット」1000円
旅好きな人が心から羨ましいと思う
ひとりでフラリと出かけては、あちらこちらの風景を愛で、人と出会い、美味いものを食べサラリと帰ってくる。そういう人は大概慣れているから大した荷物も持たないし、お金も時間もさほどかけずに行ってくる。くーっ、カッコいい。
そんな出不精(デブ性ではない)
かつ旅下手な私でも、幾度かは旅したことがあるしその土地土地の食べ物、美味いものを楽しんだことがないわけではない。ただね、いわゆるローカルフードってものは大して美味いと感じたこともない。
海の幸、山の幸
といった高鮮度な素材が手に入る、という事であれば別な話だが、その土地の方たちが好む料理、ローカルフードを幾度か食べたことがあるが、そのたびに????となってしまう事の方が多い。たとえば札幌の味噌ラーメン、あるいは伊那のローメン、そして長野市「いむらや」の焼きそば。
味噌ラーメンは
サッポロ一番で慣れてしまっているから、ローメンは卓上の調味料を用いて自分流の味つけしなければならない、いむらやは子どものころから食べつけてないから。要はその土地のコミュニティ内での約束ごとのようなものを会得してこそ楽しむことが出来るのではないか。所詮、よそ者の私には理解できない。そんな気がしてならない。
そしてこの度
久しぶりにローカルフードをいただくべく上田までやってきた。馬肉食文化はわりとどこにでも見かけるが、長野のそれはどこか違ってみえるのはなぜだろうか。
「中村屋」
JR上田駅のすぐ線路沿いを長野方面に抜ける道は、かつて飲食店や映画館のある上田一番の繁華街であったという。『映画館通り』という名を聞いたような気もするが、どんなものであろうか。その道の半ばくらいにある白い外壁の2階建ての店舗がこちらだ。明治中期ごろ、上田駅が創業した時とほぼ同じくらいに商売を始められたという。ここの肉うどんほどこの地域に愛された存在はないという。その昔、近在にたくさんあった養蚕農家のものたちが、出来たマユを上田に納めた帰りに、ここのうどんを食べて帰るのが楽しみで仕方がなかったのだとか。
「セット 馬肉うどん+ミニ天丼」1000円
そのお楽しみメニューこそ、この馬肉うどんとなる。
出汁をとるために長時間煮込み、残った馬肉をうどんに乗せて供される。じつにぶっきらぼうなツラ構えだがこう見えてもとても繊細な、優しいうどんなのだ。少々筋っぽくてちょっとクセのある馬肉はどこまでも柔らかい。やや平打ち気味のうどんも田舎っぽくてよろしい。
天丼は
海老天とイカ天の揃い踏み。ミニとはついているが、器がやや小さいくらいでかなりしっかり一人前であった。
このローカルフードは
けっこう美味かった。馬肉というからどんなものかと思ってはいたがなんの問題もなくスルスルといけた。次回は馬刺しをいただいてみようかと思っている。
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