店名 蕎麦屋 やまさん
場所 長野県小県郡青木村奈良本761-8
電話 0268-71-5357
ジャンル 蕎麦屋
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「蕎麦定食」1500円、「くるみおはぎ」400円
例によって
休日ではあるがいろいろあってバタバタと立ち回る予定。とはいえ通常よりもゆったり出発できるのがよい。まずは某所へ立ち寄り仕事というか遊びというか。ちょっとした用事を済ませ今度は上田方面へ。坂城あたりに差し掛かると11:00を少し回ったくらいの時刻だ。このまま行っても昼休みだしここいらでランチタイムとするか。まちだ食堂などという名前も浮かぶが、そういえば先日ある方から教わった店を思い出し青木村へ。
青木村は15年ぶりくらい
上田にいた時分はこちら方面にもずいぶん来たものだが。「義民の里」「大実業家 五島慶太の出身地」などと大書されているのは変わらない。ちなみにこの地では江戸時代から明治初年にかけて五度も一揆が発生したのだとか。それだけ貧乏な場所だから、五島慶太のようなガッツのあるものが生まれたのであろう。ちなみに五島の名前をいただいたのがわが長兄なのだが、あの人にガッツはある、…のか?
村内をしばらく走り
けっこうな山中へと至る。ここまで来るのは初めてだなぁ。といっても坂城からも上田市内からも30分くらいだろうか。この地の利が気に入って移住者が多いのだとか。
「蕎麦屋 やまさん」
元は
なにかの倉庫らしき建物をリノベーションして店舗化したようだ。とはいえまさかこんなところに蕎麦屋があるなんてだれも想像すらしないだろう。
内部は白と黒のシックなインテリア。軽量鉄骨の小屋組がそのままみえている。好きなところへ座ってよいというので、窓際の明るい席へつく。
「蕎麦定食」1500円
そばも食べたい、天ぷらもという方にはこれがお得ですよ。と言われたのでこちらを。3品の前菜にサラダ、天ぷら、蕎麦がセットになったメニューとなる。以下は登場順で紹介する。
漬け物
キュウリの辛子漬け。野沢菜漬けに次ぐ東北信地方を代表するお漬け物。パリパリ甘辛くて美味い。私はナスの方を好むが、水分量の多いキュウリも捨てがたい。
サラダ
レタス、ミニトマトというシンプルサラダ。身も心もシャキッとさせてくれる。
前菜3種
前菜 冷奴
小さく切った絹ごし豆腐に練り梅少し。舌ざわりのよい豆腐に梅の酸味がまたよろしい
前菜 キュウリとニンジンの和物
これは薄切りに塩を軽くふっただけだよね。シンプルだがこころに滲みてくる味わい。
前菜 野菜の炒め物
ズッキーニ、パプリカとキクラゲをさっと炒めただけのもの。野菜しゃっきりキクラゲもっちりの歯ごたえが素晴らしい。
天ぷら
5種の揚げたてが登場。ピーマンはしゃっきり瑞々しい。ミョウガはあまり辛くないとても品のよい味わい。黒いのは青木村産の生キクラゲ。こりこりというよりももちもちした感触でキノコというより餅のようだ。山芋はほっくりネットリ。紅はりんごで宝玉という酸味のある品種というが、ふんわりと甘い仕上がりだった。これが春先山菜の季節であったらなにが登場するのであろうか。
そば
主役の登場。青木村でとれたタチアカネという品種を使ったもの。新そばだから少し緑がかっている。こういう場所だから細い繊細なものを想像していたが、思ったよりも太くてザラっとした印象でかなり硬い。ひと噛みするとそばの香りがふわっと漂ってくる。「ブワ」ではない「ふわ」なのだ。
見た目と感触はとてつもなく男性的だが、味わいは優しいお母さんという感じ。池波正太郎は太々しく武張った刀屋のようなそばを好んだが、これを食べさせたらどんな感想を言うだろうか。
そば寒天
デザート代わりに登場。蕎麦粉を寒天で固めただけのものだが、品のよい甘さと舌ざわりが心地よい。
以下はどうしても気になったので別途注文。同行者とシェアしていただいた。
「そばがき」300円
通常でくわすそばがきは、そば粉をお湯で練り醤油あるいはそばつゆをつけて、というのがデフォルトであろう。たしかにそばの香りを楽しむにはよいのかもしれないが、所詮は「元は粉」というのが知れてしまい今ひとつな印象しかない
ところが
こちらのそばがきは一風変わっていて、練ったそば粉を丸めて油で揚げている。表面はパリッと、中はもちもちしたさつま揚げのような感触。そばと同様、ふわっとした香りがとてつもなく品がよい。
「くるみおはぎ」400円
超濃厚くるみだれに半殺しおはぎ。以前前山寺でいただいたものと、ほぼ同じ構成だがこちらの方が仕掛けが多いというか、技だらけという感じ。そもそもくるみだれの舌ざわりからして素晴らしいのだ。もっと具体的に話せ?知りたければ自分で味わってきなさい。
豊かな
そばを味わい満足であった。久しぶりだがたまにはそばもよい。次回は春先の山菜天ぷらをいただきにあがらねばならぬ。さぁ次へと参ろうか。
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