店名 サンロクカフェ
場所 長野県茅野市玉川11400-1410
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり
本日は茅野市まで他行となる。
家内とその友人たちとの会食だ。年に数度、恒例化しているイベントで、いつも通り運転手としておつきあい。昼少し前に諏訪インター近くでひとり、茅野駅前でひとりひろい目的地へ、女三人よればかしましいというがそれは何歳になっても変わらないかしましいのかやかましいのか。おばさんどもが女学生のように騒いでいる

またひとり合流
目的をすませ会食場へ向かう。 以前から思っていたことだが、茅野市はおしゃれなカフェあるいはレストランが多くてよい。これは別荘地が多いためか、はたまたこちらにお住まいの方々のセンスがよいためか、こういった飲食店を仕掛ける人材もいるためなのかよくわからないが、私の住む北信地域にもおしゃれ系カフェ(私の造語、いまつくった)はなくはないが、これほど密集するほどはない。尖石遺跡をかすめるようにして南下していくと、一気に高原という風が増してくる。いかにも『八ヶ岳山嶺』というようや風景、調べてみたら標高1148mの地域で、じつに穏やかな風景が広がっている。そよぐ風からは心地よい香りが放たれ始めている。寒い寒い冬が終わり、ようやく春が巡ってきた。高原の道を曲がり白樺の林に入り込む。その中にある小さなレストランが目的地だ
「サンロクカフェ」

『サンロク』とは『山麓』を指すのであろう。白樺林のなかに佇む建屋は、ひっそりというよりモダンにスッと立ち上がっている。この手の店舗は、店主自ら作り上げた、あるいは既存家屋に手を入れたというものが多いのだが、こちらは少々趣きが異なる。

杉の板材を張り巡らした外観、そして針葉樹合板で構成されたインテリアは、明らかにプロが手を振るっている。建築屋としては、手の込んだつくりの空間に身を置いているだけで、なにやら楽しくなってくる
『カフェ』と命名されているが
実際はイタリアンらしく、メニューはパスタピッツァなどで構成されている。ランチタイムは基本セットメニュー
「ランチセット」1980円
以下のA、B、Cからの選択する
A 定番パスタ
トマトとモッツァレラのパスタ
B 「じっくり調理しました!」お肉プレート
豚バラとプルーンの赤ワイン煮込み(+330)
若鶏のコンフィ(+220)
C オリジナル!全粒粉入り「クラフト・ピザ」
マルゲリータ
スモークサーモンとオニオンのピザ
4種のチーズとハチミツのピザ
ピーマンとペパロニ(サラミ)のピザ

オードブル、サラダ、オニオングラタンスープ、ドリンク付き
ドリンクは以下の通り
コーヒー(ホット/アイス)
紅茶(ホット/アイス)
笹茶
ジュース(オレンジ、アップル)
「オードブル・サラダ」

ドレッシングが施されたレタス、紫キャベツなど葉物野菜にマリネされたブロッコリー、豆類。傍らに白い鶏胸肉が添えられている。

野菜類がサラダ、ブロッコリーのマリネや豆類、鶏肉がオードブルということになるのか。

全体的にふんわり優しい味わい。ドレッシングは酸味を効かせているが、さほど強くもない。マリネも同様、鶏肉は一度蒸してから軽くスモークしたらしく、やはりふんわり香ばしくて美味い
「オニオングラタンスープ」

熱々コンソメスープに浮かせたバケット、その上に玉ねぎ、チーズをのせて焼き上げる。これぞ洋食の味わい!といった存在感。優しくてビシッと美味くて。こういうのが登場するだけで、店に対する信頼度が爆上がり

「ピーマンとペパロニ(サラミ)のピザ」

4種類も並べられるといかに決断すべきか悩んで悩んでどうすることもできない。様々逡巡と優柔不断と右顧左眄の果てに決定したのは、『ペパロニ』だから。ペパロニピザといえば「レインマン」でダスティン・ホフマンが食べていたではないかーーーッ!などと言っても誰にも通じないから黙って食すのみ。

ペパロニ=サラミというが、さほど脂っこくも、塩辛くもなく穏やかにそこにいるという感じ。ピーマンとチーズがほどよく調和させてくれているからであろうか。全粒粉を用いているという生地からは、小麦粉の香りがぷんぷんと立ち上がってくる
「ランチデザート」330円

ここまで美味いものを喰わせてくれたのだから、デザートもいくべきであろう。3種用意されているジェラートか、チーズケーキかといわれたので、またもや悩んだ挙句チーズケーキとした。ベイクされた生地がひたすら濃厚でよろしい

店内には書籍がそこここに置かれている

あれ?これは売られている?古本ではないか。いわゆるブックカフェというヤツか。この店で運営されているかどうかは分からないが、八ヶ岳のガイドブックや山菜料理の本などから文学作品。

トマス・ピンチョンやらマリオ・バルガス・リョサなんてのもある。セレクトした人は筒井康隆ファンなのか?わが趣味と近いところにある。老眼が進んでいなければ何冊か買ってしまうのだが

キッチンカウンター上にも本棚がある

『Not for sale!』とあるので売り物ではないらしい。眺めてみるとじつにセンスがよい
・河童が覗いたヨーロッパ
・ミンガス 自伝-敗け犬の下で
・デヴィッド・ホックニー展図録
・ジョニ・ミッチェル アルバムガイド
・井上ひさし「東京セブンローズ」
どうやら店主のご趣味らしい。その中に
・AALT作品集
なるものがあった。フィンランドの建築家アルヴァ・アアルトの作品集だ。アアルトといえばフィンランドの代表的アーキテクトで、私たちの父親世代くらいの設計者には神様的な存在だ。おたずねしたところ、この店の設計者がアアルトの大ファンとのよし。なるほど、道理でシャキッとしているわけだ。このサイズ感や素材の使い方、色彩など進化版アアルトという感じで好ましい。とても美味しく心地よいお店でありました

