小諸市「草笛 小諸本店」腹いっぱいもりそば

そば

店名 草笛 小諸本店
場所 長野県小諸市古城1-1-10 [地図はこちら]
電話 0267-22-2105
ジャンル そば屋
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「もりそば 中盛」1000円、「かきあげ」250円

そばって美味いものなのか

と、つくづく思うのだ。絶妙なゆで加減と歯ごたえ、なによりそばの香りがいいんだよ、という事は分からなくもないのだが、絶妙なゆで加減と歯ごたえであればうどん、とくに讃岐うどんとの比較の上で語られるべきであるし、香りがよいというのであれば、余計な手を加えずにそば粉だけ口にしていればよいではないか。

などという野暮な事

しか思い浮かばなかったのは、正式ないわゆる「美味いそば」を食べたことがなかったからでしかない。ちゃんとした地域の、真面目に調じられたそばはそれなりに美味いのだ。戸隠の某旅館(名を忘れた)の宴席でいただいたそばは驚愕するほど美味かった。そばの強烈な香りと、つるんぬるんとろんという感触に恐れ慄いてしまったのを記憶する。締めだから三ぼっちしかなかったのが残念でならなかった。

とはいえ

そばじゃ腹いっぱいにならねーよ。という者もいる。もちろん私の事であるが、そばに限らず美味いものは少ししか出てこないのだ。池波正太郎のように

「年末銀座で賀状用の画材を買い込み、少し足をのばして浅草寺に参拝したのちに藪蕎麦でひと休み。海苔で熱いのを一本飲んだあと、そばで腹をつくり帰宅」

なんてカッコいい事をしたくてたまらないが、なにぶん胃袋は高校生のままなのだ。困ったものだ、あああそばで腹いっぱいになるところはないものか。

「草笛 小諸店」

私にとっての「そばとの邂逅」は草笛にあるといって過言ではない。上田に住む私の「心のアニキ」に連れられていった、タルに入ったそばの量に驚愕して以来定期的に通い続ける店なのだ。

上田、佐久、長野と昔からある店舗にはお邪魔したことがあるのだが、新しくできた上田お城前と長野MIDORIはいつも混んでいそうだから行った事がない。そういえば小諸の本店にもなぜか行った事がない。ちょうど近くにいるから行ってみようかとしなの鉄道の跨線をくぐる。

道路沿いに駐車したが、せっかくだからぐるっと回って懐古園の門をくぐり店舗へと向かう。小さいとはいえ旧小諸城の門は黒々としていてかっこよい。懐古園をひと回りしたいが、そんな時間はないし季節もまだ早すぎる。

昼どきを少し回っていたが、八割方の入りであるのはさすがの草笛だ。厨房の見えるテーブルに通され、おばちゃんたちが忙しく立ち回るのを愛でながら注文はいつものあれだ。

「かきあげ」250円

ファミリーレストランではないので、各店舗ごとにいろいろ違いはあるが、かきあげがもっとも違いがあると思う。佐久は忘れたが、上田はもう少し小ぶりで、長野はもっとデカくて厚いが揚げが甘くて時としておやきを食べている気分になるときがある。しかし、さすが本店。ピシッとサクサクに揚がっていてとてもよい。

「もりそば 中盛」1000円

懐古園にちなんだ「藤村そば」なるメニューを見かけたが、ここはいつも通りのもりそばで。といっても大盛りを注文する勇気も元気もない。所詮は50すぎのくたびれオヤジ。中盛がほどよいところであろう。

紅と黒のタル目いっぱいにまで詰め込まれたそば。これは乾燥しないように底の深い器を探して、ここに至ったのだそうだが、それにしてもど迫力。上底という概念はおそらくないのであろう。ほかは知らんが、うちは味と量で勝負だぜ、という気概に満ちているようだ。

味といえば鰹節が強烈に効いたつゆも素晴らしい。一部のものから
「そばではなくうどん」
と揶揄されるほど柔らなふわふわそばもよい。こういう存在なのだ。なにか文句あるか。

という事で

草笛本店を堪能。やはり私にとってそばは草笛でしかない。ああ腹いっぱいだ、仕事に向かおう。


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