中野市「一力食堂」大盛り炒飯

食堂

店名 一力食堂
場所 長野県中野市中野1023 [地図はこちら]
電話 0269-26-6911
ジャンル 食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「炒飯 大盛」850円

このところ

東京の母親と話をする機会が多くなった。ちょっとした用事があり、幾度か電話のやりとりをするうちに、あちらからかかって来るようになり、こちらからもかけるようになりと、2日か3日おきくらいに会話するようになった。以前からすれば「頻繁に」というレベルでの交流となった。先方は先方で気ままなひとり暮らし、こちらは50過ぎて里心がついたか、はたまたマザーコンプレックスに火がついたのかは分からないが、さすがつきあいが長いだけあって話題が尽きることがない。

話題

といってもさしたるものであるわけがない。昔のこと親戚のこと叔母のこと、子どもの頃のこと日々の暮らしのこと。取り止めもなくたらたらと話をするだけだが、まぁこの年寄りの記憶力のよいこと。生まれ育った青山界隈のこと、疎開した秋田でのこと、戦後戻ってきてから10数年過ごした千葉でのこと。なんでこんなに鮮明に覚えているんだい?その割に昨夜なにを食べたかを忘れているのだから如何ともしがたいが、私も同様なので文句は言えない。

面白いのは

昭和30年代から40年代のこと。すなわち私が生まれる少し前から小学校くらいまでの話題だ。皇太子ご成婚(上皇、皇太后さまというのか)からオリンピックくらいまでは東京も車が少なく静かだった。冷凍技術なんてないから、店先にも近在地で収穫される菜っぱくらいしかなく、そのかわりゴミも少なかった。などなど。

私の小学校の友人もよく覚えている

あそこに住んでいたあの子はこうだった。この子のお父さんは取引先に勤めていた、畳屋の娘はどうしているか、学校のすぐ隣に住んでいた娘のおばあちゃんはうちのおばあちゃん(父の母)の親友で、戦争前は親戚づきあいどころではないレベルでの交流があった、とか。なるほど、道理であそこんちのおばあちゃんに声をかけられたわけだ。

あとは半ドン土曜日のこと

半ドンなんて死語と化しているが、昔の土曜日午前は通勤、通学していたものなのだ。でも嫌いな授業もすぐに終わる、友だちと遊ぶ時間も長くなる、そして明日は休みだァ!!!という事でとてもウキウキする日でもあった。

帰宅して

ランドセル放り出し、早く遊びに行きたいが腹へってるからお母さん!早くメシ!メシ!メシ!と地団駄踏んでいる子はどうみても可愛げのない風景。母は冷蔵庫からあるだけの冷や飯と食材、ハムなんてあればよい方で、さつま揚げやら厚揚げやらはんぺんやらを刻み鍋に放り込んで作るのはオムライス、ケチャップライス、チャーハンなど類。大量の炒めメシをあっという間にかき込んで遊びに出ていく半ドン土曜日はまさにハレの日であったなぁ。

「一力食堂」

中野市にはよく行くのだが、市街地まではなかなか行きつけない。駐車場ないしそもそも用事がない。今回は久しぶりに市役所、それも新しくなった庁舎へお邪魔することとなり、気持ちよく出動。いろいろ細々とした協議を終えて午前は終了。さぁメシだメシだ。せっかくだから街中にある一力食堂に行こう。数ヶ月前にお邪魔した時にいただいた肉丼が美味かったから、また食べちゃおうか、それともカツカレー?でも他で食べたばかりだな。しかし、テーブルにつくや目に入った張り紙、以前紹介された雑誌の切り抜きに美味そうな炒飯が写っていたのだ。おおおお!これはよい、すみません!炒飯大盛りでお願いします!!!しかし、記事をよく読んでいくと

…ん?なになに?800g?ご飯は炊き上げ後一合あたり250〜300gだから二合ちょっと?

ええええええええええええええ?

「炒飯 大盛り」850円

短径20cm、長径40cmほどの楕円の大皿を奥様がふうふういいながら運んでくる。おおおおおおお!やってしまった!!!!またしても脳内にエラー音が鳴り響く!!!!!!

Oh!My God!

とデイブ・リー・ロスのようにシャウトしそうになるがここは大人らしく落ち着いていこう。


スカイスクレイパー

ネギ、玉子、刻みチャーシューに大量のご飯という典型的な醤油炒飯だ。これ以上も以下もない、昔ながらの炒飯をレンゲでひとくち。これがまた美味いのだ。ふんわり醤油、ほんわかご飯にしっとり油というラインナップは、近年のスカしたフライドライスではあり得ない気安い美味さだ。

美味い、たしかに美味いがこれはフードファイターレベルではないか。ロシアン佐藤や谷崎鷹人とは言わないが、少なくとも一般的とは言えないほどのボリュームをなんとか押し込んで終了。
「残すのも文化、一歩手前でやめる勇気」
とは主治医の言葉だが、次回の診療ではまた怒られそうだなぁ。

母親の

作るチャーハンも多分これくらいあった。お前なんか量だけ喰わせておけばよいのだ、と言わんばかり、いやたしかにそういったメッセージが込められていた。それも愛情、お母さんどうもありがとう。長生きしておくれや


信州のデカ盛り 写真集・フリー素材集 あらら?のランチ

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