店名 share cafe SOBRIO
場所 長野市桐原1-23-8
電話
ジャンル カフェ
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり
食べたもの 「選べるしぼりたてモンブラン」1000円、「駒焼き」100円
火曜日は映画の日
と決めているわけではないが、休日2日目はだらだら日としたいので、動くのはどうしても初日の火曜日となる。というわけでこの日は初回10:10からの昨日を鑑賞することとなる。朝起きて用事を済ませ、…いや済んではいないのだが、済んだという事にして出かける。
権堂の長野ロキシーにて
一本目はドキュメンタリーではあるものの、フィクションとしての側面をもつ面白い構成の作品であった。主人公あるいは周囲の登場人物のほとんどが80overのおじいちゃんおばあちゃん。動きにせよ語りにせよ考え方にせよ、コミカルに感じられるが、いずれそこに行くのだ。その時になにが出来るのか、どのように処したらよいのか。
一本目が終わり
昼食でラーメンを食べたあとしばらくして二本目の鑑賞となる。
二本目は
またしても老人問題を扱ったドキュメンタリー。といってもこちらはあまりにこやかに観てはいられない。それなりに能力もある、志もある人間がなにゆえこれほどダメオヤジのなるのか。それはみなが正しい眼を持たなくなったため、語ること指摘することをやめたからだ。「安定」という耳さわりのよい言葉を得るためにわれわれが失ったものの大きさを考えよ。左様な重い問題を孕んだ作品であった。
アタマを使うと
糖分が欲しくなる。先のロクデナシ老人はパンケーキを好むというが、これ以上毒味すると胃もたれしそうなので、もう少し洗練されたものをいただきたい。そういえば桐原に美味そうなスイーツがあると訊いたので行ってみることとした。
「share cafe SOBRIO」
長野電鉄線 桐原駅近く、というよりも線路、踏切と接した場所にあるので隣接地といってもよい場所にある、平家の新しく小洒落た建物だ。このところ、この道を通る機会がなかったのでいつの間に出来たのか。調べてみたらこの9月に出来たばかりだという。
白とベージュを基調とした
インテリアは、落ち着いた大人の空間。私のような年齢ばかり重ねてはいるが中身がまったく追いついていないようなものがいてよいのか。それはいつもの事だからきにしない。さぁ美味そうなスイーツとはどのようなものなのか。
「選べるしぼりたてモンブラン」1000円
モンブランとはまた古式豊かなスイーツ、と言われるかもしれないがさにあらず。極めてモダンなあり方のモンブランなのだ。まず『選べる』というのは栗、芋、南京の3種をその場で絞ってくれるらしい。栗はそのまま栗で、芋はおそらくさつまいも、南京とはカボチャを指すのであろう。
おいおいおい
私のような優柔不断に『選べ』とはなんたる事か。『選べない』のであれば二本目の映画に登場する老人と同じではないか。ここはひとつ大人らしく決めてやろうではないか。
迷ったら両方
とは井之頭五郎の名言だが、この場合では無理というもの。それにそこまでワガママは言えない性格ときている。さつまいももカボチャも大好きだが、ここはひとつデフォルトモンブランであるところの『栗』としよう。残りのふたつはまた食べにくればよいのだ。
四角い皿に
施されたモンブランは古い方の『ウルトラマン』に登場するウーに似たフォルムだ。もともとモンブランとはこのような形態だが、しぼりたてのふんわりとした風が余計とそのように想像させられるのだ。もちろん、こちらのモンブランは怪獣のように怖いわけがない。とてつもなく優しい姿ではあるが。
優しい
といえば味わいも然り。しぼりたての栗にはさほど調味はなされていないようだが、処理がよいのかほんのりとした甘味が感じられる。中には生クリーム、そしてスポンジケーキがふんわりと重ねられている。そうだ、『ふんわり』なのだ。率直なところ小◯施堂の「△雀」に酷似したスイーツだが、ぶっきらぼうな朱□とは違い優しい口当たりが心地よいのだ。そしてシャインマスカットの入っているあたり、優しさの上に技の巧みさを感じた。これは絶対的に美味い。
「駒焼き」100円
と店先に大きく掲示されている。これはすぐ近くにある桐原神社で3月に行われるお祭りで奉納される『わら駒』
を由来とするスイーツ、というか甘味だ。今川焼きと同じフォルムでわら駒の焼印の入った『あんこ』と、てんさい糖を使った『カスタードクリーム』がある。家内への土産用に両方を注文したがあんこしかないという。
それは仕方がないこと
なければまた来ればよいのだ。と言ったら試作品の『ベーコンチーズ』をひとついただける。ありがとうございます。
夕食後の
デザートとしていただく事とした。オーブンで5分ほど加熱すると表面がパリッとした状態となる。あんこは正しく正統派であるところの粒あんだ。砂糖は入っているんかい?というほど甘さは抑制されている。これはよい。こういうところにもモンブランと同様の「優しさ」を感ずるのだ。
ベーコンチーズ
ベーコンがゴロっとした存在感。これはこれでなかなか美味い。甘味ではなく立派な食事のひとつとして迎え入れてあげたい。とはいえもう少しチーズが多い方が美味しく食べやすいと思う。
優しい
モンブランと駒焼きと出会うことが出来てとても満足であった。二本目の映画に登場するおじいちゃんもパンケーキではなく、このモンブランを食べさせたら優しくなれるのではないか。まぁ今後は顔を観る機会も少なくなるだろからどうでもよい事だが。
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