茅野市「陶仙房 須栗平」緑の底の古民家カフェ

カフェ

店名 陶仙房 須栗平
場所 長野県茅野市湖東須栗平3208
電話 0266-75-5522
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり

本日は家内に同行して

茅野市まで行ってきた。少し早めにでて諏訪市美術館や、片倉館を見学したり。前者はなんて事のない、近代美術が数点置かれているだけと思っていたら、中南信出身のアーティストたちによる、モダンアートが主で正直なところビビってしまった。

 

片倉館は

生糸産業で財を成した片倉一家が作り上げた、壮大かつ壮麗な施設だ。先の美術館もそのひとつで、昭和3年に生糸工場の女工たち、あるいは近在の人びとのための福利厚生施設として作られたとある。元プロレタリアートの息子で、「女工哀史」を読み育った身としては「ホンマけ?」と思わぬでもないが、そのスケールに圧倒される。残念ながら、1000人風呂は使用中のため見学出来なかったが、次回はもう少しゆっくり観にこよう

 

そして

奥様の用向きで茅野市の知人宅に向かう。会談、歓談様々な話題ののち、お腹が空いたねと連れて行ってくださったのがこちらだ

 

「陶仙房 須栗平」

茅野市の山あい標高1000mを少し越えた場所にあるカフェだ。八ヶ岳連峰は平均して標高2500mくらいらしいから、ほぼ中腹に位置するといえよう。須栗平とはこの辺りの地名らしい。小さな集落の中にあり、駐車場から山道を分け入るようにして、少し歩くと正面にドシリとした古民家が現れる

since1982とあるのは

およそ40年前にここで陶芸の工房を開かれた事かららしい。「らしい」というのは隣席のお客様が左様にお話しされていたのを耳にしたからで、確認したわけではない。近年になってその建物をリノベーションしてカフェに仕立てたのだとも聞いた。

地場産の鉄平石が

敷き詰められたエントランスは元は土間であったのだろう。ギャラリーともなっており、近在の工房から出展されているのか、陶器やら木工品、手編み服などが展示・販売されている。

和紙細工のブックカバーに惹かれてしまったが、2800円と高価なので見送った。でもあの手ざわり、色彩がよかったなぁ

 

古民家は

農家らしく、土間ギャラリーの向こう側は四つの部屋が田の字に連なる伝統的なつくりとなっている。古い間取り、とくに縁側や天井の高低、仕上げを上手く取り込んで心地よい空間に仕立てている。この設計者はなかなか功手である。

もう少しいろいろ観て周りたかったのだが、他のお客様がいらっしゃったので諦めた。そしていただいたのが

 

「里山の四季のおにぎりプレート」1320円

5種の惣菜、2種のおにぎりとひとつのデザートに味噌汁がついた、優美なる和のプレートメニュー。お前足りるのかい?と言われそうだが、なんのなんの、これだけあれば明後日の晩ご飯までお腹いっぱいだ。以下はメニューのご紹介となるが、スタッフの方から丁寧にご説明いただいたのだが、まったく訊いていないのもいつも通り。詳細はお問い合わせください

青菜の玉子焼き

もしかしたらキッシュと説明されたかもしれないが、フォルムはまったくの玉子焼き。玉子の風味がふわりと香る逸品だ。うーむ、ご飯ください

 

巾着豆腐、みそ汁

双方とも「千年」と冠された豆腐を用いられた料理だ。前者は出汁を効かせ、とろみをつけたあんがふわりとかけられ、後者は味噌と崩した豆腐双方の香り、味わい。とても優しいのだが、どっしりとしたコシのある、重厚感のある料理であった

 

かぼちゃと小豆のいとこ煮

「いとこ煮」という名称の由来は、諸説様々だから記さない。そうはいっても、かぼちゃの甘さ、小豆の甘さ、同じ「甘い」であっても、その微妙な違いがとてもよろしい。

 

地場野菜のグリル

パプリカ、なす、ズッキーニ、じゃがいもなどをシンプルに焼き上げ、ビネガーソースで和えたもの、…だと思う。これが一番うまかった。夏野菜全開の季節でまたいただきたい

 

漬け物3種

大根の桜漬け、たくあん漬けそしてセロリの浅漬け。どれも美味かったが、セロリがすべてを持ち去り、勝利したという感じ。うまいよ、これでご飯喰いてーよ

 

おにぎり2種

白米と黒米を用いたおにぎり。前者は細かく刻んだ梅を混ぜ込んだ、色彩とほどよい酸味が効いている。後者はいわゆる雑穀を炊き込んだもの。若い頃は「なんだこれ?」という感じであったが、歳を重ねた現在となれば美味くてたまらない

 

本来なら

おにぎりのほかにこちらで焼いたパンのプレートもあるそうだが、生憎と売り切れてしまったそうだ、残念。地場の果物をつかったジャムなども販売されていた。とても美味そうで、買ってしまおうかとも考えたが、わが家はパン食ではないのだ。余らせてしまうのもシャクだから諦めた。甘いもの好きの義父がいたら喜んでくれたのだが

 

空は雨模様

どころか、けっこうな降水量で木製のデッキで作られたアプローチを歩くのも、なかなか大変な事であったが、深い緑の奥底にある渋みのある空間での体験は、とても素晴らしいものであった。次回は真夏の晴天時に来てみたい

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