店名 ガスト 調布上石原店
場所 東京都調布市上石原2丁目42-4
バリアフリー ◯
駐車場 あり
母親と東京造形大学をたっぷりと堪能した一日
磯崎建築を見て回り、話し込み、歩き回ったおかげで心もお腹も満たされ、夕方にはすでに疲労困憊。しかしその疲れさえも、充実感に裏打ちされているからか、不思議と心地よいものだった。その日の宿は息子の家。久しぶりに訪れる息子宅で一晩を過ごすことになっていたのだが、ここにひとつ問題がある
現在この家の風呂釜は絶賛故障中
本来ならこの日、修理業者が来て作業をしてくれるはずだったが、どうやら手配の手違いがあったらしく、別の日に改めて行われることになってしまった。つまりこの夜は風呂なし。さすがに汗だくのまま眠るわけにはいかない。仕方なく近所の温泉施設へ向かうことになった
温泉といっても
東京の多くは火山性のものではなく鉱泉。地下深くから汲み上げられた、いわば化石水を沸かして使っているところが多い。火山帯から離れている土地柄ゆえにそうなるのだと聞く。今回訪れたのもその類で、真っ黒な湯が特徴的だった。硫黄のような匂いはなく、むしろ入ると肌がぬるぬると滑らかになる。少しぬるめで長時間浸かることができ、体の芯からじんわりと温まる感覚が心地よい。さらにサウナや露天風呂も複数用意されており、思いのほか充実した施設だった
「深大寺天然温泉 湯守の里」
東京都調布市深大寺元町にある。名前のとおり深大寺からも近く、都心からそれほど遠くないのに、ひととき日常を離れた気分を味わえる。もし近くに立ち寄る機会があれば、ぜひ訪ねてみるとよいだろう
湯から上がって息子宅に戻ると
疲れが一気に押し寄せた。布団に潜り込んだ瞬間から記憶がなく、気がつけば朝の4時。ずいぶん早起きに思われるかもしれないが、私にとってはこれが常。若い頃から早寝早起きの習慣で60年近くやってきている。むしろこれくらいの時刻に起きるのが自然なのだ。ただしその分、夕方16時を過ぎると途端に電池が切れたように眠くなるのが悩ましい
朝の静けさの中
しばらくはTikTokやYouTubeを眺めて時間をつぶす。やがて陽が昇り、外に出る頃合いになると、今日の課題がひとつ待っている。庭の草取りだ
息子は東京で一人暮らしながら
一戸建てに住んでいる。賃貸なのか購入なのか詳しくは書かぬが、いずれにせよ一人暮らしにはいささか贅沢な話である。そのおかげで小さな庭もついているのだが、そこがすっかり雑草に覆われていた。ヒメジオンやネコジャラシ程度ならまだしも、とうとう桐の木まで芽を出してしまった
桐といえば
花札の絵柄でも知られる木。成長が早く、木質が柔らかいため加工しやすい。昔は娘が生まれると桐を植え、嫁入りの際にはその木で箪笥を作り持たせる習慣もあったという。つまりそれほど育つのが早いのだ。放置すればすぐに立派な木になってしまう。さすがにこれは困る。そこで持参したノコギリでギコギコと切り倒し、袋に詰め込んで処理した
ついでに庭一面の雑草も引き抜く
10坪ほどの小さなスペースだが、それでも70リットルの大袋が2つも埋まるほど。市のルールでは200リットルまでなら回収してくれるそうだが、汗だくになり、足腰もパンパンになってしまったので、今回はここまでとする。仕上げに昨晩購入しておいた除草剤を撒き、作業完了。庭はひとまず見違えるほどきれいになった
困ったことに
またしても風呂が使えない。シャワーを浴びられなくはないのだが、準備が面倒で気が進まない。汗が引くまで休憩し、その後どこかのスーパー銭湯で流すことに決めた。仕方なく肌のべたつきを我慢しつつ、新しい下着に着替える。まだ眠っている息子に「ちゃんとゴミ出せよ」と声をかけて出発した
朝の時刻はすでに8時
まずは朝食を求めることにした。しかし東京といえども、意外なことにこの時間に開いている飲食店は少ない。候補は牛丼屋かファミリーレストラン。松屋の朝食も悪くはないが、どうしても慌ただしくなりがちで落ち着けない。今回はゆっくり腰を落ち着けられるファミレスを選んだ
「ガスト 調布上石原店」
ファミレスといえば風情がない、味気ないなどと言う人もいるが、実際のところなかなか侮れない存在である。モーニングメニューも充実しており、パンを主とした洋食メニュー、ご飯を主とした和食メニュー、さらには軽めのライトメニューと種類が豊富。スープバーやドリンクバーも付いて時間無制限で楽しめるとなれば、最高の朝食空間ではないか
「豚汁定食」750円
「目玉焼き&ベーコンソーセージ」450円
本当なら豚汁を単品で追加して、目玉焼きの定食と合わせたかったのだが、あいにく単品の豚汁がなかったため、こうした組み合わせになった
「豚汁定食」
具沢山の熱々豚汁に漬物、小鉢のひじき煮、生卵、納豆がついた典型的な和定食。豚汁の滋味深さに、ほんのり甘いひじきがよく合う。
生卵も納豆も大好物だが、ご飯一膳では両方をきれいに食べきるのは難しい。それでも大盛りやおかわりは控えねばならぬので、うまく配分しながら平らげた
「目玉焼き&ベーコンソーセージ」
目玉焼き二つに生野菜、ベーコン、ソーセージが添えられた洋定食。焼き加減は指定でき、私はやはり半熟を選ぶ。黄身に醤油を垂らし、口をつけて吸い上げる瞬間は格別である。行儀が悪いと笑われるかもしれないが、こればかりはやめられない。
ブレンドコーヒー
烏龍茶、カルピスを3回ずつおかわりし、すっかり満腹。思う存分に堪能したところで、雅やかなる朝食は終わりとなった。さあ、腹も満ちたし、いよいよ次の工程へと進もう。目的地は世田谷だ
こうして
母と大学を楽しんだ日から始まり、温泉に浸かり、庭の草取りに精を出し、ファミレスの朝食を味わうまで、一連の出来事は慌ただしくも充実したものとなった
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