長野市「味の鋒八」故きをたずね…


【お店のデータ】
味の鋒八
場所 長野県長野市平林2-16-36 [地図はこちら]
電話 026-243-5240
駐車場 あり

師の言葉

「温故知新」『故きをたずねて新しきを知る』と読む。高校の担任が、卒業に際して黒板に大書したのを30年近く経過した現在もありありと覚えている。曰く

「新しいことばかりを追い求めようとばかりするな。まずは目の前の先人たち、親兄弟、先輩方の話に耳を傾け、自らの足元を固めることから始めよ」

出会いは新しいものばかりではない。いや、以前見知っていたものとの再会の方が、よいことなのかもしれない。見た目は同じでも、違う側面が見えてきたりと、新鮮な新しい付き合いが出来るのかもしれないのだ。

「味の鋒八」

こちらは、平林街道のど真ん中にある。
駅前でもない、このような場所に居酒屋とは珍しい。そんな声が聞こえてきそうだが、こちらは街道拡幅以前からある、古い由緒あるお店なのだ。
じつのところ、こちらは以前勤務していた会社がこの近隣であったため、一時かなり頻繁に使わせて貰っていたのだ。かれこれ十数年前のことだろうか。今は綺麗になったが、当時は木造平屋の店舗で、居酒屋らしい古ぼけた風情だった。冷房のない暑い室内で飲むホッピーの美味かったこと。

ランチタイム開始

その店がランチを始めたという。店の様子も味わいもすっかり忘れ果てている、懐かしくもある。確認のためにも行ってみよう。
店先のホワイトボードに「もつ煮定食」「焼鳥定食」と、この店らしいメニューが記載されている。イメージ通りのメニューであるが、心に決めたものがあるのだ。

「気まぐれ定食」850円

大将が、その日に仕入れた素材で気まぐれに作り上げるメニューで刺身、揚げ物、煮物にご飯とみそ汁がつくのだという。

「今日の刺身」

カツオとホタルイカは鮮度抜群、キリッとしたカツオ、とろんのホタルイカのコンビネーションがよろしい。

「揚げ物」

アジフライ、イカリングフライ双方ともにソースをじゃぶじゃぶとかけてみる。アジフライにはしょう油という選択肢もあるが、今日は迷わずソースとする。何かしらのコンセプトがあるわけもない。「気まぐれ定食」には「気まぐれ」に挑むべし。そして小鉢ものは

「鱈子の煮つけ」

鱈子をしいたけ、ごぼうと共にアッサリと煮つけたもの。あゝ、これは美味い。抑制された甘さがなんとも言えず心地よい。大将、もっと大きなドンブリで出してくれ。

和食

基本的に「和食」なのである。
どこまでも「日本料理」なのである。
それでいて「和」からも「日本」からも突き抜けた、あえて言えば「モダン」な風を醸成しているのはなぜだろうか。もう少し通いつめてみないとわからない。正直いうと、こちらの味をすっかり忘れていた。いや認識していなかった、といってよいかもしれない。ここまで美味さだったとは思いもよらなかった。知っていたはずなのに知らなかった。というところか。「故き」はやはり「たずねて」みるものなのだ。

師のこと

担任のことを少々続けさせて頂く。
S先生といったが、あまり笑顔を見せない、もの堅くおっかない先生だった。悪ガキの私などしょっちゅう怒られていたが、まったく嫌な感情がない、いやむしろ好きな部類の人物だったのは、物事の本質を見極めた、およそ不公平というもののないまっすぐな方だったからに他ならない。
「最後の担任」であるわれわれを送り出した翌々年が定年だった。友人たちと祝いの品を届けた時の、泣かんばかりの笑顔が忘れられない。
…それが最後の邂逅だった。わが身の変転あり社会に出てからは多忙であり、とは言い訳にしかならない。
先年、訃報を聞いた。ああ、もっと会いに行っておけばよかった。せめて嫁さんの顔くらい見せておけばよかったと後悔しきりの日々である。


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長野市「コメダ珈琲店 長野東和田店」商談後はコメダのランチ


【お店のデータ】
コメダ珈琲店 長野東和田店
場所 長野県長野市東和田508-1 [地図はこちら
電話 026-219-3345
駐車場 あり

じつはランチもコメダ珈琲店であった。
朝昼と2度続けて同じ店、というのも間の抜けた話と思われるかもしれないが、じつは打合せが長引いたのである。こちらも先方も、つい熱が入り、ほとんど午前中を費やしてしまったのだ。

お客様を送り出しひと息いれたら腹がなった。
時間を感ぜずに過ごせたということは、それなりによいご商談であったということであろう。ここは安心してランチとしよう。この際だから、注文した事のないものを食べよう。

「野菜サラダ」

食事には、特に朝食にはビタミンが必要である。との方針で、わが家の食卓には生野菜が常に登場するのだが、今朝は摂取できていない。
ということで注文したのだが、想像以上にすごいフォルムである。
てんこ盛りの千切りキャベツにポテトサラダ、きゅうり三片、トマト。ピーマンの薄切りがちょんと乗っているのが可愛らしい。
ドレッシングは2種、用意されている。結構食べ応えを感ずるほどの量である。ポテトサラダは普通の味わいだが、箸休めというか、味変的な存在でこれもまた嬉しい。トマトも甘い。

「ハムトースト」

本当はシロノワールに心惹かれたのだが、注文した事があるものだし、やはり甘いものではランチらしさが感じられない。ここはシンプルにサンドイッチだ。それもデフォルトでなく、トーストとしよう。などと、何気なく注文したが、さすがコメダ珈琲店、けっこうなボリュームだ。

ハムの他にキュウリ、レタスがたっぷり。トーストされ暖かいパンと、厚塗りのバターが滋味深い。

キュウリのパリッとした食感と、ハムの塩気が心地よい。このところ、サンドイッチを食べる機会がなかったが、久しぶりに頂いたこれはじつにうまかった。次回はポテサラサンドにしよう。


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長野市「カリメーラ」“ひっそり喫茶店”のうれしいランチ


カリメーラ
場所 長野県長野市西和田433-11 [地図はこちら]
電話 026-244-7300
営業時間 9:30~22:00
休日 第2・第4木曜日
駐車場 あり

喫茶店に、出くわさなくなった。いや、
「コーヒーを飲みながらひと休みする」
という場所ならいくらでもある。しかし、スタバやタリーズではなく、いわゆる昔ながらの『喫茶店』が少なくなってしまったのは本当に寂しいことではないかとつくづく思うのだ。

ここでいう『喫茶店』とは、先にあげた『誰でも入れる空間』ではない。ひっそり裏通りにあって、誰にも見つからず静かに1人、コーヒー飲んだりタバコ吸ったり、ご飯食べたり、あるいは漫画読んだり何時間もぼーっとする場の事である。

昔はそこここにあったものだ。
振り向くとKEY COEFEEやらUCCのロゴ入り看板があり、ではひと休みしていくか、メシ喰っていくかなどとやっていたものだ。『もやもやさまぁ〜ず』の終盤のような感じ、という分かってくれる方もいると思う。

絶滅したわけではない。
長野市内でもあそことあそことあそこ、などと数件あげる事はできる。ただ、昔ながらの使い方のされている店はあるのだろうか。ぶっちゃけて言わせて貰えば、今どきの高校生はどこでタバコを吸っているのか。

未成年の喫煙を奨励しようということではない。あくまで昔の話、自分の若いころのことを例に出したまでである。10才代後半、背伸びしたい盛りの子供たちが、親にも教師にも知られずにいられる空間が今でもあるのだろうか。という事を言っている。

きっとあるのだろう。形式が変わっただけ、私が知らないだけで。どんなところか見てみたい気もするがそこは彼らの空間だから汚れたオヤジが覗く事は遠慮しておこう。では身近にある、イメージに近い『喫茶店』に行ってみよう。

『カリメーラ』

長野市西和田の陸運局斜向かいにあるこちらは、国道沿いにあるのだが道路と店の間に植え込みや駐車場があるため、中が伺えずどことなく『裏通りのひっそり』感があり、ドライバーたちでいつも混雑している。

最近では定食屋として定着してしまった感があるこちらを『喫茶店』と言い切るのには、少し抵抗があるかもしれない。しかし、カウンターに『コーヒー粉入りの灰皿』があるだけで、十分その資格があると申し上げよう。さて、何を食べようか。

申し上げたように、こちらはほとんど『定食屋』として機能している。カレー、ハンバーグはもとより『海老フライとナポリタン』『ビーフ・チキン・海老フライコンボ』なる魅力的なメニューもある。こうなると目移りしてならない。さぁ、何がよいのだ、何を食べれば喜ばれるのか。

うな重 サラダ・味噌汁付』880円

本日のおすすめメニューである。『牛ステーキ』にも『マーボ豆腐ラーメン』にも惹かれたのだが、ここはやはりうなぎの魅力に勝てるものはなかなかいないだろう。きちんと重箱に入っているのも好感度が高い。

シラスウナギの不漁でうなぎの値段が高騰して始めて何年になるだろう。本寸法の鰻屋など自費ではとても行けなくなってしまった。という事でこのところ、うなぎといえばすき家の『うな牛』となってしまったが、この場で再会できるとは嬉しくてならない。

出自はよく分からない。無論、国産ということはないだろうが。とはいえ、かなり立派なうなぎである。厚みも十分、ぽってりとした舌ざわりもよし。脂ののり具合は今ひとつだが、880円でここまで食べさせてくれるのだから、文句など言う筋はない。

思わぬ場所で思わぬものを頂いてしまった。本当は『喫茶店メシ』っぽいものを食べる予定だったのだが、これはこれで結構、じつに楽しいランチであった。


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上田市「十一屋」『地元民仕様(に見える)』素晴らしいお店


【お店のデータ】
居酒屋 十一屋
所在地:長野県上田市吉田319-2 [地図はこちら]電話 :0268-23-1008
営業時間:11:30~13:30、17:00~22:00
定休日:水曜

「地元民しか行かないような、安くて美味しいお店を教えてくれない?」
「そんないい店はないし、あっても教えねーよ。バーーーカ」

長野に越してきて19年になる。
最初の1年のみ松本であったが、その後はずっと長野へ居住している。
おかげで土地勘もそこそこ出来てきた。東北信限定ではあるが。言葉もすっかり板についてきたとみえ、先だって東京の姪から
「いったいどこの国のひと?」
と訝しく顔を見つめられた。よほどおかしな言葉と感じたのであろう。信濃言葉は「ほぼ標準語」であると思っていたが、どうやら違うようである。

かようなわけで「ほぼ地元民」であると自負している。
ほぼ、とはいえ地元民であるからには観光客など絶対に寄り付かない店のひとつやふたつ知っていて当然である。長野市のあの店の「玉ねぎのロースト」は凄かった。そもそも発想が違うのだ。この店の中華もとんでもなかった「彩りのサラダ」など次元が違う。酸っぱくない「黒酢酢豚」辛くない「麻婆豆腐」「干焼蝦仁」があれほどうまいとは!!!

んっ?「あの店」「この店」と書くのはなぜか?なぜ黙っているのか?意地悪ではないか?とご憤激のみなさまにお答えしよう。

「そんないい店はないし、あっても教えねーよ。バーーーカ」

よい店は自分で探すのだ。自らの目と耳と足を使って探し出してこそ「良店」なのである。うっかり話してしまったがために混雑でもされては目も当てられない。

とはいえ
「あの店」「この店」だけで済ませるわけにはいくまい。そこでこちらを紹介することにしよう。

「居酒屋 十一屋」

なんだ。
あちらこちらで紹介されている店じゃないか。食べログにも掲載されている。
とクレームをいただきそうだが、いやここは完全に「地元民仕様」のお店なのである。

上田と松本を結ぶ国道143号線を西へひた走り、塩田を抜け築地バイパスの交差点を越え1.5kmほど行ったところにこの店はある。
店構えを観てほしい。「十一屋」という屋号こそ確認できるが、まるで廃業したたばこ屋ではないか。

おそるおそる中を伺うと、元雑貨屋という風情の店内は酒あり野菜ありその他商品が陳列……いや、放置されている。中尾彬のような強面のオヤジが一人店番をしている。
「やだな、怖いなァ」
とビクビクしながら見回すと、奥にもうひとつのドアがありそこが「居酒屋 十一屋」なのであった。

このつくりはやはり「地元民仕様」と表現するのが妥当であろう。
二つ目のドアを開くと、予想以上に明るく広い空間が現れる。
カウンターが3席ほど、四人掛けのテーブルひとつそして小上がりにテーブル3~4脚ほどの、居酒屋としてはそこそこな規模である。
大将とその奥方らしきわかい男女が切り盛りされているようだ。大将は先ほどの強面オヤジの息子さんなのであろうか。

目当ては日替わり定食である。
梅・竹・松の三種類が用意されているという。
各々500円、700円、1000円という素晴らしい金額設定である。
値段も去ることながら、内容が素晴らしい。

梅:マカロニサラダ・マグロのブツ切り・春まき
竹:さしみ(マグロ・ブリ)・ブリ大根・イワシのフライ
松:マグロ丼・マカロニサラダ・ブリ大根

典型的な「和テイスト」定食である。
日によりけりで洋食系も入ることがあるようだが、本日は魚中心である。
さぁ、どれを喰らうか、オレはなにを入れたいのだ。

様々な逡巡と試行錯誤、優柔不断の果てにいきついたのが竹700円である。
中を選択してこその大人、謙虚であり奥ゆかしさを発露してこその日本人である。あらためてメニューを確認してみよう

竹:さしみ(マグロ・ブリ)・ブリ大根・イワシのフライ

さしみはマグロ三切れブリ二切れ。新鮮でプリプリしている。
ブリ大根というメニューはそもそもアラで作るものと思っていたが、こちらは立派な「身」である。多少血合いは入っているものの、大きなブリの塊と面をしっかりとった大根の見事なコンビネーションによって別の次元に誘われているかのように思えるほどだ。
そしてイワシフライ。
25センチほどの「大羽」といわれるサイズを使用したものとみえ、大変大きなイワシフライである。ソースをたっぷりとふりかけ、大胆に噛みしめると、熱い肉汁がほとばしる。うまい。新鮮なるがゆえに、まったく臭みを感じない。ああ、至福の時である。

すべて食べつくすのに7分ほどかかったであろうか。
「おかわり」は別料金というので注文はしなかった。「大盛り」は無料とのことなので、次回は遠慮なしいただく事にしよう。

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