店名 白扇
場所 長野県上田市鹿教湯温泉1428 [地図はこちら]
電話 0268-45-3404
ジャンル バングラデシュカレー
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 なし(近隣にあり)
食べたもの 「幻のバングラデシュカレー 」1250円
仕事柄あちらへこちらへと出てまわる事が多い
といってもタクシー運転手でも運送業者でもないから、東北信地域を中心に依頼を受けた先を回って歩くといった程度のことだが、20年もこのような生活をしているとかなりな範囲の道筋を覚えてしまった。ああ、オレって土地勘あるんだなぁ。と、悦に入る事はしばしばあるのだが、本当を言えば行ったことのない場所などゴロゴロある。じつは今日お邪魔した鹿教湯温泉など、その最たる場所であった。
上田・丸子から松本へ至る三才山トンネルの手前を
右に少し入ったところにある温泉地。以前から存在も場所も知ってはいたが、なにしろ用事がないから行ったことがなかったのだが、この度こちら方面へちょっとした用事ができたのを多としてお邪魔することとした。
温泉地
といっても大して広い範囲ではない。山間の谷間にへばりつくようにしていくつもの旅館やホテルが林立している様はまるで箱庭のようだが、開湯1200年という由緒ただしき温泉なのだそうだ。平日だけあって、歩く人はほぼいないが、鄙びた風の流れる静かな街並みであった。こちらで頂いたランチは街並みと反対の熱量を感ずる店であった。
「白扇」
店先の看板には『おいしいカレーとケーキの店 はくせん』とあるが、諸方面を調べると『白扇』が本名のようなのでこの表記とする。
入口から店内まで数段下りるようになっているため、地下にあるのではないかと感ずるが、確認すると傾斜地に建っているためこのように見えるだけだ。バングラデシュカレーというからには、あちら風のけばけばしたインテリアを予想したがさにあらず。落ち着いた「昭和のインテリ家庭」といったテイストでワクワクしてきた。
「幻のバングラデシュカレー 」1250円
そもそもバングラデシュとインドとネパールとパキスタンの違いがわからない雑なオヤジだが、このカレーの美味さは理解できる。玉ねぎを飴色になるまで炒め5種のスパイス、ニンニク、生姜を加え2時間ほど煮込んだカレースープ。ご飯は白米ではなく東御市で無農薬で生産された玄米を使用されている。
ほんのり紫がかった褐色の玄米ご飯に
素揚げされたたくさんの野菜。カボチャ、ピーマン、じゃがいも、レッド・イエローの両パプリカ、にんじん、ブロッコリー、ミニトマト(これは生のまま)、そしてナス!ここにグレイビーポットからカレーソースをとろとろとろ。野菜たちの優しい歯ごたえと、硬い硬い玄米を中辛のカレーが見事に調和させる、そんな感じだ。このところ、あちら式のカレーはナン!と思っていたが、この玄米はハマってしまいそうだ。
マスターのお話を聞きながらの食事となったのだが
これが興味深い。じつはこの店はまったく別の女性オーナーが切り盛りされていたのだが、4年ほど前に急逝されてしまったとのこと。しばらく前にここを訪れた現マスターが、それまでの歴史をぜひ継ぎたいと熱く申し出、ご家族、ご親族の許諾を得て再オープンされたのがこの5月であったとのこと。こういう話をきくと、自堕落に生きているわれが恥ずかしくなってきてしまう。
【この項続く】
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