中野市「今どきの笹」名前のはなし
店名 今どきの笹
場所 長野県中野市大字吉田1105
電話 0269-22-6944
ジャンル 無国籍料理
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり
食べたもの 「今どきのサラダセット」1400円
名前を考える
という作業はなかなかプレッシャーのあることなのだ。趣味でやっているブログや動画のタイトルなら、少々のことでも大した影響はないが、人の名前となれば一生つきあっていかねばならぬことゆえに、つける方にはそれなりの責任があるのだし、重圧のひとつやふたつは感じながら考えなければならないだろう。
とかなんとか言いながら
わが家の子どもたちの名づけは大した苦労を感じなかったが。上の子は女の子で家内の考えた名がとてもよかったのでそれにしてしまったし、私は私で男性の名前しか思いつかなかったので下が男の子だったのを幸いにつけてしまった。なにやら軽くみえるかもしれないが、きちんと考えているので悪しからず。
先だって
千葉県に住む従兄弟から数年ぶりにLINEが入った。同性で一番歳が近いからもっとも仲良くさせている同士ではあるが、日常的に連絡を取り合うこともあまりないので珍しく思っていたら孫が生まれたのだという。その事は母親から聞いていたからそれはめでたい。お前さんは結婚が早かったからねぇ。んで?どちらが生まれたの?と訊ねたら男の子だという。そして彼の知らぬ間に名前が決まっていたのだという。別に無視されていたわけでもなかろうが、その手の話題にもっど興味がないものと見なされたのであろう。うん、そういうヤツだ。
そして
彼以外の家族でいそいそつけたのが
…「新(あらた)」っていうんだよねぇ
新(あらた)とはなんと私と同名ではないか。
…ごく近い親戚にまったく同じ名前の人がいる、とは今さら言えない雰囲気でさぁ
別によいではないか
みなで一所懸命考えたのであろう。そもそも子どもの名づけに悪気を込めるものなどいないのだし(ああそういえば「悪魔くん騒動」なんてのがあったけど、あれは特殊な事例だからなぁ)、結果として同じになっただけ。とてもよい名前である。おじちゃん、いやおじいちゃんの従兄弟としてはものすごく嬉しいよ。
そうだそうなのだ
「驚く」というよりも「嬉しい」のだ、それもとてつもなく。ただでさえ新しい生命が生まれ出でてきた、というだけで喜ばしいのに、偶然にも私と同名になるなんて。私自身が祝福されているようで、ここ数日ほやほやとした気分で過ごしている。
「今どきの笹」
中野市吉田という地域は通り過ぎたことはあってもたどり着いたことはまったくない。というか「吉田」なる地名は初めて知ったぞ。そんな程度の関係の地域ではあるが、この度なかなかよさげな店があるという。ちょうど近くて用事もあるのだ。行ってみよう。
駅に向かうメイン通り
を通り抜け一本二本入り込んだところにある店舗だ。元スナックという風情の入り口は、お初の方には少々敷居が高いかもしれない。もちろん私のごとき図々しいオヤジにはまったく問題ないが。
こちらのランチメニューは
以下の2点に分かれる
「今どきのパスタセット」1400円
「今どきのサラダセット」1400円
それぞれが4点ずつ選択出来るようになっている。これを注文すると窯焼きピッツァが食べ放題となるという素晴らしいメニューだ。パスタもよいがさすがにピッツァとの組み合わせは食べすぎだ。したがってサラダセットとする。
サラダセットとは
・スモークチキンと角切りバケットのシーザーサラダ
・生ハムと温玉のイタリアンサラダ
・豆腐とツナの和風サラダ(梅風味)
・ボロニアソーセージときのこのレモンサラダ
と4点からの選択となる。
スモークチキンに惹かれたが、元大藪春彦ファンとしては4番目である
「ボロニアソーセージときのこのレモンサラダ」
とした。ボロニアソーセージと大藪春彦云々については割愛する。レタスや細切りの大根、水菜といった生野菜の上に薄切りきした数片のボロニアソーセージ、そこにきのこ類をマリネ状にしたドレッシングが施されている豪華なサラダである。
ボロニアソーセージの脂とシャクシャクした歯ごたえの野菜たち、そしてきのことさっぱりレモン味のドレッシングがとてもよい関係性をもったサラダである。これもけっこうなボリュームだが、倍くらいあってもいいなぁ。
そして窯焼きピッツァの登場となる
どれも焼きたてで美味かったが、なにしろ数が多いので名の列挙と印象に残ったものを挙げていくこととする。
「マルゲリータ」
「玉子とベーコン」
「ブロッコリーとソーセージ」
「鮭とコーン」
「ベーコンとポテト」
ベーコンの塩気、ポテトのほくほくした感触がよろしい。ジャーマンポテトとはまた少し違った食感
「サラミとピーマン」
「アンチョビとガーリック」
「ツナとキノコ」
「トマトとバジル」
「4種のチーズピッツァ」
4種とはなにを指すのかまでは訊かなかったが、これほど小さいのに舌ざわりと味わいの違いがくっきりしてとても複雑な味わい。とても楽しめた
「ポテトとツナ」
「明太きのこ」
明太子のキリッとした味わいがとてもGOOD
美味かった
パスタもよいがサラダが用意されているというのが気が利いている。素晴らしい、次回はなにを食べようか。
それにしても
変わった店名だと思ったので会計時に訊ねたら、元は「スナック笹」として営業されていたのだとか。代替わりして営業形態も変えたのだが、元の常連さんもご健在なので、現在の姿を表現したとのことで
「今どきの笹」
としたのだそうだ
人にも店にも歴史あり名前あり。じつに美味くてお腹いっぱいの上、心がほかほかしてきたようにも思える話であった。
千葉県の新生児あらたくん
はその後のことはまだ聞いていないが、健やかに過ごしているであろう。コロナが治まったら数十年ぶりに訪ねてみたい。あらたくんとご対面してみたいと心から思う。
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