飯綱町「泉が丘喫茶室」元学校caféのチャイ

カフェ

店名 泉が丘喫茶室
場所 長野県上水内郡飯綱町赤塩2489 いいづなコネクト east [地図はこちら]
電話 026-253-3211
ジャンル カフェ
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「チャイ」600円、「紅茶のタルトオランジェ」450円

年齢を重ねれば重ねるほど

身体に負荷がかかり、不調が続くようになる。とはどこの誰もが実感することであり、悔しくて吹聴してあるくことでもある。かくいう私も54を過ぎてけっしてよい状態にはないが、もともとに機敏な方ではないし、アタマもさしてよい方ではないから常に『悪い状態』であるといってもよいかもしれない。

とはいえ

もっとも面白くないのが老眼化してしまったわが眼球さま。40を少し過ぎたくらいのとき、たまたま訪れた新宿紀伊國屋書店。あの細長い鰻の寝床状の店舗で、長手方向に目をやるとなんでもないのだが、短手の書棚を眺めるとぼやーっとして背表紙が読みづらい。あれあれあれ?と思って長野の眼科で診察してもらったところ、

「ああこれは老眼だよ」

とのよし。

すなわち

“加齢により水晶体の弾性が失われて調節力が弱まり、近くのものに焦点を合わせることが遅くなったり、できなくなる症状を指す”

というのは例によってWikipediaからの引用だが、40ちょっと過ぎくらいで『加齢』とは面白くない。面白くないのはその後老眼が進みに進み、あれほど好きだった読書が出来なくなってしまったこと。いやまったく読めないわけではないが、数ページだけで疲れてしまう。老眼鏡を用いても、裸眼でゆっくり読んでも同様なのだ。あああ面白くない。リタイヤ後用に取ってある池波正太郎「鬼平犯科帳」「剣客商売」、小林秀雄「本居宣長」が読めなくなってしまった!ああああああ!北杜夫「茂吉四部作」もだめぇ!ああああああ歳は取りたくないものだ。

「泉が丘喫茶室」

いいづなコネクトとは飯綱町にある廃校となったふたつの小学校、牟礼西小学校をeast、三水第二小学校をwestとして再生し、様々な事業を展開されている施設だ。先だってeastで牛骨ラーメンをいただいたばかりだ。今回はこちらにある『RINGOTO』でアップルシードルを買い求めるのと、隣のカフェで美味いケーキをいただきに来たのだ。

「紅茶のタルトオランジェ」450円

オランジェ(オランジュという表記もあるが)とは薄切りにしたオレンジの砂糖漬けを指すとのこと。硬いタルト生地にオランジェを敷き詰め、周囲にナッツ類を配し焼き上げたもの。紅茶とはオランジェに利かせてあるのかは分からなかった“味音痴なもので)オレンジの酸味と香りを残し、かといってベタ甘でもない。そして歯にまとわりつくようなオランジェとナッツ類、タルト生地との歯ごたえの違いを楽しむ事が出来る、なかなか凝った構成のケーキであった。

「チャイ」600円

チャイとはインド、ネパール周辺発祥の飲み物で、大雑把に言えば甘く煮出し、香辛料を効かせたミルクティーのことだ。先方では水分補給のための飲み物というよりも甘くしてお菓子のような感覚で摂取するものらしい。高校時代にある書でこのチャイを知ったのだが、甘くて香辛料を効かせたミルクティーというのがよく理解出来なかったものだ。ずいぶん経ってから体験できたのだが、シナモンをベースにしたミルクティーに鮮烈な印象を持ったのを記憶している。現在ではあまり珍しくなくなったが、メニューをみるとつい注文してしまう。

こちらのチャイはスパイスばっちりというのではなく、ほんのりしっかり効かせた感じ。シナモンはもとより生姜も入っているかな。砂糖は自ら入れよとの事だが、なしでもミルクで充分甘くて美味い。

チャイを知ったのは

北杜夫の「白きたおやかな峰」でのこと。カラコルム ディラン峰登頂隊の活躍と対照的なユーモラスな日々が並行して語られるというストーリー。隊員たちが現地ガイド兼コックがつくるスパイス効きまくりの料理に悶絶する場面が楽しくてならない。さんざひどい目にあった後の甘い甘いチャイが美味い、などと書かれていれば飲んでみたくなるのは当然であろう。


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