長野市「つけ麺 吉衛門 長野店」昼下がりの削りチャーシューつけ麺

ラーメン

店名 つけ麺 吉衛門 長野店
場所 長野県長野市稲里町中氷鉋2222
電話 026-214-5353
ジャンル つけ麺専門店
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「吉衛門 削りチャーシューつけ麺」1045円、「半チャーセット」363円

 

とある現場でのこと

工事を始める際の最初の総合的な打ち合わせを行った。ここに至るまで幾度もお話やすり合わせを行っているのだが、図面と現実とでは見え方が違う。われわれは何10年も何百もの建物を作ってきたからだいたいの想像はつくが、ほとんどのお客様にとっては初めてのこと。理解できていなくて当然だし、所詮は二次元での簡易的な表現と、三次元のリアルな場とではまったく違うものに見えて当たり前なのだ。

そうはいっても

お客様ご本人とは、すでに何度も何度もお話したことだから、いついっか、これこれでこのようにお話したのがこうなりました。と言えばああそうでしたね、と大概はご理解いただける。ところがご本人はよいとしてもその周囲の方はよくわかっていない場合が多い。現在もこれからもご同居する予定のないお身内の方。たとえばお客様のご両親やご親戚だったり。

 

今回は

お客様のお母様がいろいろと私にご質問をされてきた。ここはなぜこうなったのか、ここはどうしてこれだけしかないのだ。もともとご興味のある分野でなおかつ自らの子どもたちが住む家がどうなるのか、もっといえばしっかりと生活していけるのか心配でならないのだ。しまいにはああしろ、このように変えられないのかと喰いさがってくるようになった。

 

いやいや困ったな

お客様や行政その他の機関との話し合いや、構造、設備、デザインなどいろいと様々なやりとりや検討があった上でこのような形となったわけで、そう簡単に決めたわけでもない、簡単に変えることもできないのだ。もしかしたらメンドクセーな、と思うものもいるであろう場面であったが生憎なことに

私はご年配のかたが好きなのだ

そもそもこのマダムは子どもたち(といってもそれなりのご年齢の方ではあるが)の行く末が心配でならないだけなのだ。ごく当たり前のお気持ちにはこちらもお応えしなければならぬ。それに長く年寄りと暮らしていたので、扱い方は心得ているつもり。時間をかけてご説明してお話を伺って最後は「いい家を作るからオレに任せておくんない」と大工の棟梁のような物言い(もちろん私は棟梁ではないが)で終了。ひとまずはご機嫌を直してお帰りいただいた。

 

ああ楽しかった

疲れもしたが、楽しさの方が先にたつよい時間を過ごすことができた。余は満足である。満足しすぎて腹がへった。熱くなりきったアタマも身体も冷却するのはつけ麺がよかろう。というわけでランチはこちらへ

 

「つけ麺 吉衛門 長野店」


少し前までゆで太郎があったところに出来たつけ麺専門店。初めてお邪魔したのだがチェーン店系(後調べたらゆきむら亭の傍系であるらしい)であるようだ。メニューがしっかりしていてわかりやすい。

初訪問はデフォルトと決めているので、メニュートップにあり「店長イチ押し!」とも記載されているこれにした。

 

「吉衛門 削りチャーシューつけ麺」1045円


大盛り無料!とあるので麺量450gで注文したら、けっこう派手な盛り具合の丼が登場。多少は上底されていたが、これはこれで立派なものだ。

極太とまではいかないが、それなりの太麺の上に飾られた具材類。美しい緑が映える水菜にご太いメンマ、板海苔一枚、そしてとろとろ煮玉子に大量のチャーシュー。

スープは


濃厚節系で刻みネギが浮かんでいる。具材は他にたっぷりあるので、中には特になにも入っていない。

とろりとした感触でひと口すするとザラっと鰹節が大量に入っているのがわかる。さすが「和節つけ麺専門」というだけある。少々甘めなのが気になるが、それは好みというものだから仕方がない。

 

さっぱり要員である


水菜をスープにちらし、メンマ、チャーシュー、海苔を適宜投下して食べ始める。太麺にスープが上手く絡むのがよい。粘度が丁度よいのだ。超濃厚ドロドロスープといって、ひと啜りするだけで半分なくなってしまいそうな店もあるがそれでは白けてしまう。

メンマはこりこり


後味よし。煮玉子はとろっとろでまたGood!そして何より大量のチャーシュー。「削り」というだけあって、薄切りされた豚肉がヤマと積載されている。一枚で食べればピラピラあっという間に溶けてしまうが、3枚4枚と重ねて口に放り込むと、なかなかの歯ごたえ舌ざわりとなって心地よいのだ。

 

もちろん

冷や盛り、熱盛りが選択できるのだが今回は前者にて。ただし冷たい場合はスープも冷めやすいのが気に入らない。面白いのはこちらの場合、お願いすれば温め要員を用意してくれる。

 

鉄玉


といって玉子のような形をした鉄塊を加熱したものを出してくれる。熱いのでレンゲでスープに放り込めというが、けっこうな重量があるのでなかなか辛いものがある。慎重に沈めるとじゃばじゃばと音を立てて加熱される。これは派手でよろしい。

「半チャーセット」363円


そのままつけ麺だけというのでは白けてしまう。半ライスを注文しておじやにしようと思ったのだが、これの方が美味そうなので注文。

 

これも

加熱された鉄鍋で登場。角切りされたチャーシューとニンジン、コーンと刻みネギ。そしてレタスが入っているのが新規軸といえる。よく撹拌し、鍋底に適宜おさえつけ、おこげを作りながらハフハフいただく。しっとりした米がだんだんパラリ、そしてカリカリっとしてくる様が美味くて面白い。

食後

午前のやりとりを思い返しながら帰途へつく。なかなかしぶとい相手ではあったが、とても可愛らしいお母様であった。また現場に来ないかないろいろお相手したいなぁ、時間はかかるけど。

 

 

 


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