長野市「吉野家 長野中御所店」吉野家のうまいうなぎ


吉野家 長野中御所店
場所 長野県長野市中御所4-8-15 [地図はこちら]
電話 026-267-6605
ジャンル 牛丼チェーン店
バリアフリー ◯
駐車場 あり

このところ

牛丼チェーン店のうなぎにハマりこんでいる。あの安いうなぎが美味くてならない。いや専門店じゃないとだめだ。浜名屋で食べたど迫力の重ねが忘れられないとか、住吉の大串丼が大衆的でよいとか、花ぶきで景色を愛でながら食べる『しらかば重』が最高だ。いやいやいや明科の坂本屋の品のよいうなぎしか認めない。という主張には大きく首肯はする。

坂本屋

花ぶき

住吉

浜名屋

たしかに

専門店のうなぎは美味い、絶対に否定するものではない。だからといって滅多やたらと食べられるものではないのも間違いないのだ。かの場所は1年か2年に一度、大切なひととしっぽりいただくのが正しいあり方だ。江戸時代から明治にかけての鰻屋は、提供までの時間がかかるゆえに半ば連れ込み宿状の機能を果たしていたとか。あるいは人のカネで食べに行くのが本来なのだ。

だから

日常的に食べるうなぎは牛丼チェーンに限る。
いや話の都合でこのように言っているだけで、コンビニでもスーパーのお弁当でもよいのだが今回はこのまま通させていただく。そして松屋、すき家とくれば、いよいよこちら牛丼屋の嚆矢とも言うべき存在に赴くのみだ。

「吉野家 長野中御所店」

こちらではふた月ほど前に肉だく牛丼をいただいた。やはり牛丼の完成度という観点からは、吉野家が一歩上をいっていると思う。もうあと数軒、長野市にあると幸せなのだが。

「鰻重 二枚盛 みそ汁セット豚汁変更」1555円

そもそもちゃんと重箱に入っているのがよい。これぞ吉野家の拘泥、矜持といったところであろう。形状こそ普通の蒲焼だが、短冊状に刻まれているのは輸送の関係からだとか、あまり気にはならないが。今年の吉野家はずいぶんと研究したようで、冷凍もの感がほとんどない。その場で焼いたような味わいと食感だ。これは美味い美味い。

松屋、すき家、吉野家ともそれぞれがそれぞれなりの個性を発揮していてよい。こういう食べ比べが面白いのだ。

それにしても、

『所詮コンビニ』とか『スーパーのうなぎ』という言い方をしてる方々の、どれほどが目隠しをして食べた時に正しく判断できるのであろうか。
専門店には専門店の味があり、庶民に手の届くファストフードやスーパーのものだとて、心を込めて作ったものに値段以上の価値も見出せるものなのだ。どの一口も美味くあれ!

追伸

スタッフのアルバイトと思しき男の子がじつに対応がよかった。あれとこれとナニとそれ、とオヤジ特有のオプションメニューをタタタっと理解して、『それはこうした方がいいですよ』『それだったらこの方が』といろいろアドバイスしてくれてとても嬉しかった。キミは気がきくね、よかったら娘の婿さんにならないか。

…ただね
おじさん注文したのは一枚盛なのだよ。登場したのは二枚盛。うーむ、彼の間違いだからよほど交換してもらおうかと迷ったが、褒めた手前文句を言うのも嫌なのでそのまま食べてしまった。まぁいーや、でもひとり吉野家で1500円も使ったの初めてだぞ。

【私の初書籍ですよかったらご一読を】

長野市「すき家 19号長野中御所店」土用の丑の日


すき家 19号長野中御所店
場所 長野県長野市中御所4-3-4 [地図はこちら]
電話 不明
ジャンル 牛丼チェーン
バリアフリー ◯
駐車場 あり

興味本位

このところかなり減退したとはいえ、基本的には記憶力は悪くはない方だ。…悪くはないのだが、それは自分の興味があるものに限定される。あの映画の監督はだれだったか、とかあの作家の別の作品はこれこれでなどということはいくらでも覚えているが、その他のまるっきりだ。

苦手なもの

とくに記念日などは苦手でならない。
結婚記念日、家内や子どもたちの誕生日は何度か間違えてしまいデカく怒られたのでなんとか覚えたが、他の日はすっからかん。だいたい初めて会った、とかつきあい始めた日なんて記憶しているヤツがいるのか、いたらここに連れてこい。尊敬してやるぜ。

◯◯の日

記念日だけではない。
◯◯の日などというのがさっぱりわからない。近年は国民の休日が増えた上に、ハッピーマンデーだの週休3日だのでカレンダーが妙に整理されてしまったので、平日休みの身の上としては訳がわからなくなってしまった。海の日ってなに?山の日だからって山に親しみなんてもたないぞ。というか天皇誕生日って4月29日だよね。そんな程度のロクデナシなのである。

土用の丑の日

だけはなんとなくわかる。当たり前だ、近くになれば街角に『うなぎ』『丑の日』と大書された幟が立ち並ぶではないか。だからといってその日付を具体的に知っているわけではない。ただ、それをみると、ああうなぎ食べたいなあと日本人のDNAが騒ぎ出すだけだ。そして今回も安いうなぎを求めて街を行く。

すき家 19号長野中御所店

近年は吉野家、松屋、すき家といった牛丼チェーンがうなぎ業界を支えているという、変な時代に突入したが、われわれ貧民としてはじつに具合のよい事態である。そしてネット社会でもある、予約は簡単まつ必要もなくちゃっちゃと、しかも好きな店舗で買い物ついでに買ってこられるのもよい。

「うな牛 並」979円

合い盛り

毎度おなじみ牛丼とうな丼の合い盛りだ。牛丼は醤油ベースのためか、他のものとの相性がよい。

高グレード

カレー牛丼なんてかなりのグレードである。したがって同じ醤油ベースのうな丼が合わないわけがない。私はすき家にこのメニューがかかると2度は食べてしまう。うなぎには山椒粉、牛煮には紅生姜をしっかりふりかけて喰らう。うまいうまい。

という事で

7月の丑の日関連だけで3回うなぎを食した。どれもこれも安物だが、心がこもっていてとても嬉しくて美味しくて。絶対にまた食べてしまうであろう。うな牛最高!

長野市「松屋 長野鶴賀七瀬店」早くて安くてうまいうな丼


松屋 長野鶴賀七瀬店
場所 長野県長野市鶴賀七瀬578-1 [地図はこちら]
ジャンル 牛丼、定食
URL https://www.matsuyafoods.co.jp
駐車場 あり
バリアフリー ◯

20歳

20歳を過ぎると時間の経過が早くなる。
と言われ言われてきた10歳代は、まぁそんなものかと思っていたが、実際にその場その時になれば「早くなる」なんてものではない。倍速?いや10倍速くらいで吹っ飛ぶブッとぶ泣こよかひっとべ。これで結婚して子どもなど生まれようものならリニアモーターカーより速いのでは、と思うくらいのスピードであっという間に50歳を通り過ぎてしまう。

そして本年

54歳となる年はオリンピックあり、その他いろいろここではお話できない秘密の楽しみありと盛り沢山なものとなる筈だったが、いざ蓋を開けてみればコロナ、コロナ、コロナの大騒ぎで明け暮れて、気がついたら7月も半ばを過ぎてしまった。そうでなくとも怠惰な日々を過ごしがちなのだ、あ〜ぁ、オレなぁんにもしてねーや。と過ぎ去りし時を嘆いているばかりだ。ナマケモノの私が思うくらいだから一般の方々はもっと大変な想いをしているだろうし、上級国民の方々はとてつもない苦しみの中におられるであろう。オリンピックを華々しく終えて憲法改正バンザーイ!なんて夢のまた夢になっちゃいましたね。ほっほっほ

嫌味はさておき

時間の経過が早いのなら、季節のめぐりも早くやってくる。そうだ、夏が来た夏が来た。暑くていやだいやだいやだと、なんのかんのいいながら夏の到来が嬉しくてたまらない。食べ物が美味くなる、とくに多くの野菜が旬を迎えるのがたまらなくよい。ピーマン、ししとう、キュウリはもとより夕顔なんてものも登場する。ゆでて冷やして辛子醤油なんて贅沢すぎる。そしてナスだ、ナスをすべてもってこい!

そして

季節は巡りアレが近づいてきた。なにが?夏の土用の丑に決まっている。2020年は7月21日と8月2日の2日間となるそうだ。となればうなぎであろう。平賀源内に義理はないが、こういうところくらいつきあってやってもバチはあたるまい。理由は様々あとでつけることが出来る。要するにいろいろと託けて、安いうなぎを食べるまわるのが趣味だったりするだけだ。

「松屋 長野鶴賀七瀬店」

上千田店が閉店してしまい誠に残念な松屋さん。そのかわり柳原にできたからよいではないか、という事なのだろうが、立ち回りからすればあそこにあったほうが具合がよかったのだ。そんな事は私のわがままでしかないから気にしてはならぬ。さぁ東口の松屋だ、さぁうなぎ喰らうぞ。

「うな丼 豚汁変更」1040円

じつは昨年食べそこねて今回初の松屋うなぎである。もちろん冷凍であろうが安いうなぎファンとしては文句があろうはずもない。甘さ抑えめというか少なめのタレが新機軸であるかと。通常はつゆだく一歩手前くらいかかっていると思うが、松屋うなぎはあっさり味で、これはこれでアリな存在感を放つ。

豚汁

うなぎに豚汁が合うかどうかという議論はしない。なぜならば私は豚汁が好きなのだ。とくに牛丼屋のしょっぱい豚汁がよい。だからうなぎであろうとなんであろうと注文してしまう。なにか文句あるか。

いやでも時間は経ってしまう、季節が巡ってくれば歳をとってしまうのは仕方がないこと。であれば美味いもの、身の丈にあったよいものを食べていこうではないか。アベにもコロナにも負けるな!

長野市「秋山食堂」14回目はうな丼とラーメン


秋山食堂
場所 長野県長野市小柴見375 [地図はこちら]
駐車場 あり
バリアフリー ◯
ジャンル 定食屋

予定変更

先からあった予定が変更された。そのまま自宅でゴロゴロしていてもよかったのだが、夜の外出機会そのものが少ないので出かけることとした。もちろんひとりで酒を飲みに行くなどという事はあり得ないし、他にすることなどあろうわけもない。私の行く場所といえば映画館くらいなものだ。ちょうど観逃していた作品がかかっていたのでロキシーへ向かう。

篠突く雨

土砂降りとまではいかないが、間段なく高密度に降り続ける雨足はまるで竹林の中にいる様だ。まさしく篠突く雨という状況だ。権堂の有料駐車場から濡れながらロキシーに到着。そもそも傘を持たずに出る者が悪い。悪いといえば、目指す作品の上映時間を間違える者はもっと悪い。おっとっと。仕方がないので20分ほど時間をつぶし別の作品とする。

「私の知らないわたしの素顔」

という作品を観たのだが、これが予想以上によかったのだ。『ほんの出来心で足を踏み入れたSNSの世界は、二転三転のジェットコースターだった』なるポスターの知識から、サスペンスものと想像していたのだが、これがなんと純愛もので、純正フランス映画という風のしっとりした作品であった。常ならば絶対に選択しない類のものだから、じつに嬉しかった。

夕食

映画が終わればメシだメシだ。
権堂でなにかを、と思ったのだが夜は飲み屋だらけとなってしまう、当たり前のことだが。井之頭五郎のように居酒屋メシもよいのだが、気遅れしてならないので、ここはやめて夜のレジェンドへ行こう。

「秋山食堂」

夜のこちらにお邪魔するのは久しぶり、3年ぶりくらいか。基本昼と変わらないが、夜は常連さんの居酒屋と化すので別の楽しみがある。おじちゃんどもの酒飲み話を聞きながらの食事も悪いものではない。

黒板メニュー

そして何より黒板メニューが多くなる。

今回も『ゆでイカ 生姜醤油付』『オクラヤッコ』『まぐろヌルヌル定食』『焼鳥塩ダレ定食』なる魅力的なメニューで溢れていたが、今回はこれ一択であろう。

「うな丼とラーメン定食」990円

今年はシラスウナギが豊漁とのことで、夏くらいから価格が下がる、というウワサは聞いていたがこれもその影響だろうか。レンジの音が聞こえたから冷凍ものには違いないだろうが。いつもの醤油ラーメンは安定的な存在。メンマ、チャーシューとナルト1枚ずつ、ネギ少しに細麺というシンプルすぎる構成は『輝ける安心感』と呼ぶにふさわしい。

いつもの丼に無造作に盛り込まれた飯の上に、これまたトロリとおかれた蒲焼き、というより冷凍だから『蒲煮』に近いがこれもまたよし。

市内某鰻屋のように関西風蒸しなしでパリッとした、タレのかかりの少ない端の方が塩焼きっぽい仕上がりの蒲焼きも美味いが、関東ふわふわで育った身としては、この方が相性がよいかもしれない。値段も合っているし。添えられた2枚の大葉も食堂らしさを醸し出していてじつによい。

14回目

秋山食堂は調べてみたら食レポだけで14回目だという。レポートしていないものまで含めれば数えきれないほどだろう。それだけここにはsomethingがあるという事だ。もっと近くにあれば毎日通ってしまうのだが。

長野市「三幸軒」街角のiUnaGi


三幸軒
場所 長野県長野市大字安茂里大門1768-6 [地図はこちら
電話 026-228-6435
駐車場 あり
バリアフリー ◯

下魚

下魚とは、漁獲量が多すぎて市場に出しても価格のつかない、価値の低い魚を指す。かつてはアジ、イワシ、サンマなどは長い間そのように呼ばれていたし、秋田ではハタハタが代表格だったそうだ。いつぞや秋田の親戚が
「ハタハタなんて買ってくるものじゃない。海に行ってバケツですくってくるのだ」
と言っていた。バケツは大げさだろうが、それだけよく獲れたという事でもある。東北の貧乏人(私およびその一族が裕福であるわけがない)が厳しい冬をやり過ごすための、唯一の食料であった。そんな下魚ハタハタが少なくなり、一時禁漁となり現在では高級魚へと発展したとは皮肉以外の何者でもない。

ウナギ

かつての下魚、現代では高級魚というのでは、やはりウナギが最高峰といえよう。ウナギといえばかつて(といっても江戸・明治のことだが)はドジョウとほぼ同じ扱いだったのだとか。そこいらの川や田んぼにいくらでもいたのだが、脂がキツすぎてあまり喜ばれず、食卓に上がることは少なかったそうだ。ただ、吉原の門前で屋台で食べさせるようになってから大流行。安い蒲焼で精をつけ吉原(なか)へ繰り出す、というのが江戸っ子の気質にうまくハマったのであろう。
そのウナギが、そうでなくとも高級魚であったウナギが、超、いや超超超超超超高級な存在となって久しい。シラスウナギが激減した、原因がわからない、養殖できない。と様々議論されているがよくわからないというのが歯痒くてならない。そもそも貧乏人最高峰の私には、あまり関係のない事柄だが、ないとなれば寂しいではないか。
どれほど少なくなったとはいえ絶滅したわけではない。お金を積みさえすればウナギなどいくらでも食べられるのだ。ただランチタイムで3000〜4000円かかるとなればまったく面白くない。だから街で安いウナギを見つけて食べる、というのを密かな楽しみとしている。吉野家の短冊状に処理されたウナギ、すき家の牛とウナギの相盛りであるうな牛などけっこうイケるのだ。長野市内の某喫茶店(教えないよ)の1200円ウナギは感動的だった。

「三幸軒」

こちらは長野市に2店舗、中野に1店舗あるのだが、支店なのか暖簾わけの関係なのかよくわからない。ただ、どちらも安くてボリューミィで美味しくて、常にたくさんのお客様で賑わっている。この日はカツカレーもしくはかき揚げ丼、と決めて来たのだが、壁に掲げられた別の短冊メニューに心奪われ、注文してしまった。

「うな丼定食 タンメン付 並」1000円

牛丼でもない、カツ丼でも天丼でもない。うな丼に野菜たっぷりのタンメンがついてこの価格である。安いウナギマニアとしては、注文せずにいられない。

「タンメン」

丼もの+ラーメンといえば、そのボリュームを指摘する人が多いのだが、そもそも麺料理はスープ類に相当するものなのだ。

野菜たっぷり、塩スープ、細麺とくればこれ以上の存在はない。このタンメンは立派にその機能を果たしている。何はさておき塩スープに酢をじゃばじゃばと入れて食べるのを好む。美味い美味い。

「うな丼」

紅いプラスチックの丼に白い飯、瑞々しい緑の大葉と紅生姜、そしてぬれぬれとしたこげ茶の蒲焼。堂々たるフォルムといえよう。濃度の高いタレは味わい深く、丼全体を引き締める。ウナギはやや脂が不足気味。やや皮が固く、身はふんわり、ではなくホロリとほぐれていく。三角の形状といい、今まで食べてきたウナギとは少し違う種類なのかもしれない。

詳細が不明なのでとりあえずiUnaGiとしておこう。もちろん私の腹の中だけの事だが、これはこれで十分美味いものだ。次回は上1250円を試してみよう。

iUnaGiの” i “に意味はない。
何にでも” i “さえ加えれば意味などなくとも、シャレオツと化す。iPhoneしかりiPadしかり。両者とも意味などまったくないのだ。だから、気にしてはならぬ何事も。

【うなぎdays #4】長野市「うなぎの宿 住吉」


【お店のデータ】
うなぎの宿 住吉
場所 長野県長野市箱清水2-19-31 [地図はこちら
電話 050-5890-9500
駐車場 あり

うなぎとのおつきあい

貝塚などからの出土状況から分かるように、うなぎは少なくとも、縄文時代から食べられていたという。また、「万葉集」にも登場することから、かなりポピュラーな存在だったと言われている。
「蒲焼き」という言葉は「鈴鹿家記」という室町時代に成立した書物に登場するが、現在の製法とは違っており、われわれの知る「蒲焼き」となったのは、江戸時代中期以降のことだという。
じつはこのあたり、静岡の「蒲焼割烹 うな繁」というなぎ屋さんのホームページを参照している。
実際に醤油焼き、味噌焼き、塩焼きを作り、食べ比べるコーナーがある。味噌、塩はそれなりに食べられるが、醤油はうなぎの脂となじまず、皮に弾かれ味が染み込まないので、美味しく仕上がらない。

現在の蒲焼の誕生には、タレとなる「醤油」と「味醂」「酒」「砂糖」などの甘み調味料の普及と同時に、ウナギを生きたまま裂くという技術が先行しなくては完成されなかったと推測されます。

と結ばれる。この実証主義が素晴らしい。さすが、現場ならではの薀蓄が満載で、迫力がある。よかったらご参照いただきたい。

蒲焼割烹 うな繁

本年はうなぎづいている。
これで4回目(実は5回目なのだが)そのうち3回がうなぎ屋さんという、実に幸せな年である。高騰しているのに、なんて事だ。とお叱りを受けそうでもあるがこういう事もあるだろう。

「うなぎの宿 住吉」

という事で今回はこちらである。うなぎといったら「住吉」と名前がパッとあがる、そんな存在といえる。創業はどのくらいになるのであろうか。昭和から続くという風情の佇まいがよい。

メニューを一巡、それにしても高い。
うなぎ屋はもともと高いのが相場だが、これでは一時の倍額である。昔、新年最初の外食は、こちらの「かさね重」を食べる。という習慣があったのだがもう無理だろう。

「大串丼 ご飯大盛」

デカい丼に蒲焼きがドンと鎮座している。うなぎ1/3サイズと聞いた。昔はこれが1000円くらいで食べられたのに。などという愚痴はおいて、早速いただくのである。熱いものは熱いうちに食べねば、池波正太郎師に叱られてしまう。

価格のことをいろいろ言ったが、味はまったく変わらない。ふっくら、という歯ごたえがたまらない。先だって山椒はご飯にかける、というのを聞いたので実践しているのだがこれが美味い。

肝吸いではなく味噌汁がデフォルトなのがなんとも言えず好ましい。切り干し大根、漬物のあり方も普通の食堂っぽくてよろしいのだ。

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【うなぎdays #3】長野市「花ぶき」斎藤茂吉とうなぎと


【お店のデータ】
花ぶき
場所 長野県長野市箱清水1-10-24 [地図はこちら]
電話 026-234-7337
駐車場 あり(ただし少ないのでお店の方にお訊ね下さい)

斎藤茂吉

歌人で精神科医であった斎藤茂吉(1882-1953)はとにかく、真面目一方の人物であったそうだ。有名な小宮豊隆(1884-1966)との論争〜松尾芭蕉「しづかさや岩にしみ入る蝉のこゑ」のセミがアブラゼミであったか、ニイニイゼミであったかを大真面目に論じ、小宮が半分投げているにも関わらず、数年をかけて決着をつけたりと、凄まじいものがあったという。

しかし、そんな大堅物であったが、真面目すぎが高じ、かえっておかしみが増す、本当に面白い人物だったそうだ。
ユーモア:humorとはhuman:人間が語源というが、茂吉ほど人間くさく、面白い人物はいなかった。という意味であることを、息子である北杜夫が書いていた。
茂吉はまた、無類のうなぎ好きでもあった。
長男 茂太の見合いの席で、後に嫁となる美智子が、手をつけずに残したうなぎを
「いらないならおくれ」
と食べてしまったり、 山形へ疎開する際にはトランクいっぱいのうなぎ缶詰を持ち込み、後生大事に、密かに1人で、愛おしむように食べつくしたという。もちろん、家族に分け与えるなど、考えもしなかったのだとか。

密やかに、静かな「花ぶき」

昨今の高騰は別として、もともとうなぎとは高級品の部類に入るものである。したがって、あまり大っぴらに吹聴すると、あまりよいことはない。…ような気がするので、密やかに、静かに頂こう。ということでお邪魔したのがこちらである。

「花ぶき」

隠れ家的名店、というよりはっきりと「隠れ家」のお店である。以前からこちらの存在は知ってはいたが、予約制というハードルの高さで、なかなか足が向く事がなかったのだ。期待感Full Maxである。

個室空間

内部は個室となっており、庭が伺える。庭そのものはさして広くないが、高低差があるのと、城山公園を借景出来るのとで、とても見事な風景だ。

このようなお店らしくメニューは二択である。蒲焼き、白焼きの両方が楽しめる「しらかば重」。4種類の食べ方が楽しめる「ひつまぶし」。後者はデリシャスコマチアクセスランキング5年連続1位だという。

はじめに

骨せんべいと漬物、突き出しの、ということか。しっかりと揚げられた骨を噛みしめる。さくりとした歯ごたえと、髄に至るときの「くきッ」とした食感がなんともいえない。たくあん、きゅうりの浅漬け、桜漬も、楚々として美味い。

「しらかば重」

いつも通り、優柔不断と激しい検討と、様々な逡巡の果てに、こちらで決定。蒲焼きだけでなく、白焼きも、というのが決定打となった。じつに、華やかな御膳だ。食べるのがもったいない。

「白焼き」

まずはこちらから。今まできちんとしたものを食べた事がなかった。そのままでは淡白でしかないが、わさびあるいは梅塩をのせると絶品である。表面はパリッと、中はふわふわと。美味すぎる。

「蒲焼き」

となると、こちらは影が薄くなりそうだが、決してそんなことはない。蒸さずに焼く関西風とのことだが、これもまた見事な仕上がりである。ミルで挽く山椒をたっぷりかけて頂く。幸福感絶大である。

「ご飯」


けっこうなボリューム、というより他店の大盛りクラスである。それともこちらを見て加減してくれたか。炊きたてで熱々の白飯とうなぎの相性が素晴らしすぎる。

「デザート」

デザートの完成度も高し。甘酒を用いたプリンだという。甘すぎず、さりとて甘酒のクセをごく抑えた品のよい一品であった。

庭を愛でながらの昼食は、なんとも言えずによいものだ。聞くところによると、春先の桜は、それは見事という事だ。ぜひ来春、堪能したいものだ。

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【うなぎdays #2】長野市「浜名屋」平賀源内とうなぎと私


【お店のデータ】
浜名屋
場所 長野県長野市南長野県町600 [地図はこちら]
電話 026-232-7411
駐車場 あり

平賀源内

そもそも、夏の土用の丑の日にうなぎを食する様になったのは、平賀源内が広めた、という説がある。

平賀源内はご存知の通り、江戸時代中期を本草学者、地質学者、蘭学者、医者、殖産事業家、戯作者、浄瑠璃作者、俳人、蘭画家、発明家として生きた、大変な才人である。しかも、そのひとつひとつが超一流とくれば、われわれ凡人は、ただ平伏するしかない。
また彼は、日本初のCMソングとされる歯磨き粉『漱石膏』の作詞作曲を手がけたり、安永4年には音羽屋多吉の清水餅の広告を手がけたりと、日本におけるコピーライトの先駆け、とも言われている。
うなぎも、その連なりでうなぎ屋の主人に泣きつかれた平賀源内が、「けふは丑の日」と店先に張り紙させたら、それが大ヒットした。以来、風習として残ったのだとか。
嘘か誠か定かではないが、本来的に季節とうなぎはまったく関係がないという事は確かである。
とはいえ夏になるとなんとなくうなぎを食べたくなるのは不思議なものだ。さすが平賀源内、習い性分となるほどのコピーを作ってしまうとは。とはいえ今時のうなぎなど、すき家以外では、簡単には食べられない。

「浜名屋」

本年は7月20日と8月1日であるという。何にせよ、暦とは関係のない生活をしている。当該日にうなぎを食す習慣などあるわけがない。と思っていたら、お誘いを頂いた。仕事のご褒美でご馳走してくれるという。仕事を一所懸命やるのは当たり前、と固辞したのだが、強くお誘い頂いたので遠慮なくお邪魔することとなった。場所は浜名屋。県町の一筋入った、ひっそりとある小さなお店だが長野市屈指の有名店でもある。

「うな重(特)」

「うな重」とあるが、(特)はうなぎの量が多いため、丼で供されるという。あまりのつやつや感、しずる感そして、素晴らしいほどの神々しさに、しばらくの間箸をつけることが出来ず、見惚れるだけとなる。うなぎの3/4ほどの量であろうか。ご飯を覆い尽くすうなぎ、うなぎ、うなぎ。

こちらも関西風に蒸さずに焼くのだとか。パリッとふっくら、焼き魚といった風情の蒲焼きである。先だって、山椒はご飯にふる。と聞いたので試したらこれが風味が効いてじつに美味い。病みつきになりそうだ。

「肝吸い」

これは別注文である。まったりな生麩、シャキッとした三つ葉、そしてプリプリの肝が美味い。漬物に奈良漬というのも、変わっていて美味しかった。

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【うなぎdays #1】長野市「すき家 長野SBC通り店」トキかうなぎか


【お店のデータ】
すき家 長野SBC通り店
場所 長野県長野市上松1-16-41 [地図はこちら
電話 不明
駐車場 あり

とりあえず深刻なお話しから

土用とは暦日のひとつで、年に4回あるのだという。その中で十二支でいう「丑」に当たる日を丑の日。その中で夏に属する日を「土用の丑の日」と言っているとのことだ。すなわち、「土用の丑の日」とうなぎは一切関係がない。とはいえ、「丑の日」と聞くと、あの濃厚でツヤツヤの褐色に出会いたくなるのは、日本人の遺伝子にセッティングされているのではないか。そんな気がしている。
近年のシラスウナギの減少は、深刻な問題だ。だからといって、これほど高騰させては、誰も食べる者がいなくなる。誠に悪循環の限りだ。そんな社会問題はさておき、「すき家」の登場である。
もちろん、輸入うなぎである。
先だって(これを食べた後だが)8月3日のYahoo!ニュースで読んだのだが、すき家、なか卯のうなぎはヨーロッパウナギを使用しているのだそうだ。これはヨーロッパに分布する、唯一のウナギで個体数が減少しており、記事によると

 日本も加盟する国際的な自然保護団体・国際自然保護連合の指定によると、ヨーロッパウナギは「絶滅危惧IA類」で、なんとトキより上位のカテゴリーに入る。

のだという。
EUからの輸出は禁止されているが、

EUは輸出を禁止していますが、モロッコ、チュニジアなどアフリカ諸国は、証明書つきで輸出を認めている。違法というわけではない

シラスウナギをアフリカから中国へ。彼の地で養殖され日本に入ってくる、というルートなのだそだ。まったくエラいものを食べてしまった。
…とはいうものの、腹の中に入ってしまったものゆえ、あまり気にしても仕方がない。

すき家 長野SBC通り店

売る方も買う方も、捌かれてしまったうなぎの方も、それなりに苦労してここに来ているのだ。ここは、しっかり美味しく頂くのが筋というものだ。

「うな牛 豚汁セット」

うなぎは半身の1/4程度だろうか。小さなものだが、しっかりふっくらしている。昔の、ゴムのように硬い冷凍ものとは、一線を画した存在といえる。甘めのたれと、じつに「らしく」てよい。

「合いがけ」

これは、すき家の得意技なのである。嫌な顔をする者がいるが、牛丼カレー等見事なコラボである。無論、うな牛も同様に美味い。双方共に醤油ベースだから合わない訳がない。

「豚汁」

うなぎにはしじみ汁を推奨している様だが、興味はないので、いつもの通り、豚汁を注文する。といってうなぎにサラダという気分でないのでお新香とする。

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長野市「カリメーラ」“ひっそり喫茶店”のうれしいランチ


カリメーラ
場所 長野県長野市西和田433-11 [地図はこちら]
電話 026-244-7300
営業時間 9:30~22:00
休日 第2・第4木曜日
駐車場 あり

喫茶店に、出くわさなくなった。いや、
「コーヒーを飲みながらひと休みする」
という場所ならいくらでもある。しかし、スタバやタリーズではなく、いわゆる昔ながらの『喫茶店』が少なくなってしまったのは本当に寂しいことではないかとつくづく思うのだ。

ここでいう『喫茶店』とは、先にあげた『誰でも入れる空間』ではない。ひっそり裏通りにあって、誰にも見つからず静かに1人、コーヒー飲んだりタバコ吸ったり、ご飯食べたり、あるいは漫画読んだり何時間もぼーっとする場の事である。

昔はそこここにあったものだ。
振り向くとKEY COEFEEやらUCCのロゴ入り看板があり、ではひと休みしていくか、メシ喰っていくかなどとやっていたものだ。『もやもやさまぁ〜ず』の終盤のような感じ、という分かってくれる方もいると思う。

絶滅したわけではない。
長野市内でもあそことあそことあそこ、などと数件あげる事はできる。ただ、昔ながらの使い方のされている店はあるのだろうか。ぶっちゃけて言わせて貰えば、今どきの高校生はどこでタバコを吸っているのか。

未成年の喫煙を奨励しようということではない。あくまで昔の話、自分の若いころのことを例に出したまでである。10才代後半、背伸びしたい盛りの子供たちが、親にも教師にも知られずにいられる空間が今でもあるのだろうか。という事を言っている。

きっとあるのだろう。形式が変わっただけ、私が知らないだけで。どんなところか見てみたい気もするがそこは彼らの空間だから汚れたオヤジが覗く事は遠慮しておこう。では身近にある、イメージに近い『喫茶店』に行ってみよう。

『カリメーラ』

長野市西和田の陸運局斜向かいにあるこちらは、国道沿いにあるのだが道路と店の間に植え込みや駐車場があるため、中が伺えずどことなく『裏通りのひっそり』感があり、ドライバーたちでいつも混雑している。

最近では定食屋として定着してしまった感があるこちらを『喫茶店』と言い切るのには、少し抵抗があるかもしれない。しかし、カウンターに『コーヒー粉入りの灰皿』があるだけで、十分その資格があると申し上げよう。さて、何を食べようか。

申し上げたように、こちらはほとんど『定食屋』として機能している。カレー、ハンバーグはもとより『海老フライとナポリタン』『ビーフ・チキン・海老フライコンボ』なる魅力的なメニューもある。こうなると目移りしてならない。さぁ、何がよいのだ、何を食べれば喜ばれるのか。

うな重 サラダ・味噌汁付』880円

本日のおすすめメニューである。『牛ステーキ』にも『マーボ豆腐ラーメン』にも惹かれたのだが、ここはやはりうなぎの魅力に勝てるものはなかなかいないだろう。きちんと重箱に入っているのも好感度が高い。

シラスウナギの不漁でうなぎの値段が高騰して始めて何年になるだろう。本寸法の鰻屋など自費ではとても行けなくなってしまった。という事でこのところ、うなぎといえばすき家の『うな牛』となってしまったが、この場で再会できるとは嬉しくてならない。

出自はよく分からない。無論、国産ということはないだろうが。とはいえ、かなり立派なうなぎである。厚みも十分、ぽってりとした舌ざわりもよし。脂ののり具合は今ひとつだが、880円でここまで食べさせてくれるのだから、文句など言う筋はない。

思わぬ場所で思わぬものを頂いてしまった。本当は『喫茶店メシ』っぽいものを食べる予定だったのだが、これはこれで結構、じつに楽しいランチであった。


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