千曲市「あさひや」はみだしソースカツ丼

かつ丼

店名 あさひや
場所 長野県千曲市羽尾1872-1 [地図はこちら]
電話 026-275-2374
ジャンル 食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「ソースカツ丼 大盛」1150円

20世紀最大のあるいは最高の◯◯は何か

という議論は楽しいものではある。この手の話は所詮、価値観の問題、したがって結論づけられるものではないから無責任な言い合いにしかならないから余計と面白くてならない。ケンカに発展しない、無為無益な議論ほど気持ちよいものはないのだ。とはいえ一点のみ確実に結論づけられるものがある。それは

20世紀最大のあるいは最高の発明はインターネットである。

少し前までは20世紀最大の発明は原子力、というのが一般的ではあったが、福島第一原発事故以降それを唱えるものは少なくなってきた。そんな簡単にアンダーコントロール出来るものではないからねぇ。

私もインターネットの勝ちであると思う

世界中どこででも、自分の知りたい情報を瞬時に得ることが出来る、情報の交換が出来る、自分の意見を発信できる、だれもが分け隔てなく自由に。要するにインターネットの基であれば、誰もが平等となる。これほど素晴らしい発明はないではないか。もちろん、使い方や接し方には原子力以上に気を使わねばならない時もあるが。

そんなわけで

インターネットの恩恵に与る毎日ではあるが、もうすでにこれがなかった時代のことを忘れて果てている。行ったことのない友人の家にはどのようにたどり着いたのか、とか東京23区の路線図や電話番号って暗記していたんだよなぁ、とかなんとか。

LIVEに行くのも映画を観るのもほぼワンタッチ

ほんの数秒あればすべてが手に入る。こんな素晴らしいものはない。そうだ、かつては「ぴあ」を首っ引きで調べたものだ。そもそも私の観たい作品などよほど探し回らないと出会えないのだ。高校生のクセにタルコフスキーだのサタジット・レイだのを追いかけているのだから当たり前か。どうせオレははみ出し者さ、と『はみだしyouとぴあ』を読みながら都内の名画座を飛び回っていた。

それから

数十年が経過した現在も、十分なほど「はみだし者」ではあるが、昔ほどは尖ってはいない。丼からはみでたトンカツを探し回っている程度の、くたびれた中年と成り果ててしまっているだけだ。

「あさひや」

千曲市なんて小さなものだ、大した街ではないよ。などと半分バカにしていたがまったくそんな事はない。私が知らないだけだ。千曲市民のみなさまごめんなさい。この食堂はある方から教えていただいたのだが、まったく知らない場所。いや、見知った道からほんの少し外れただけなのだが、オレって世間知らずすぎるよなぁ。

昼は定食・食堂で夜は居酒屋に変わる業態らしい。食堂といっても
「黄金スープのラーメン」
「さらしな焼きそば」
「ソースカツ丼」

の3品しかないが。当然、狙いははみだしたメニューだ。

「ソースカツ丼 大盛」1150円

蓋の締まらない、中身のはみだした丼などずいぶん久しぶりのような気がする。

パカンと開いた風情は開きっぱなしの大口のようでユーモラスではあるが、その実かなりな凶暴性を秘めている。千切りキャベツを敷き詰めたご飯は、丼の縁ギリギリまで盛られている。そしてデカいデカいロースカツ。分厚くて脂身たっぷりで、ひと切れが重いのだ。染み込ませた甘いソースもよし。これ大盛にしなくてもけっこうなボリュームだよな。

まこと便利な世の中になったものだ

「あさひや」さんだってインターネットがあったから知ることが出来たのだから。じつに素晴らしい。『ぴあ』は懐かしくて仕方がない。『はみだしyouとぴあ』は今読んでも面白いだろうか。ひとつ確実に言えるのは、あの細かい細かい字は絶対に読めないだろう。父親が
「よくこんなのを読めるなぁ」
と言っていたのをせせら笑っていたあの頃に戻りたい。


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