店名 ときわや
場所 長野県飯山市常盤1490-2 [地図はこちら]
電話 0269-62-3802
ジャンル ラーメン店
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「チャーシューめん」850円、「半チャーハン」420円
幻を観たことがあるだろうか
蜃気楼ならあるよ、という方はいる。富山県魚津市は天候の条件が合えば観られるという。私は何度かお邪魔したが、日ごろの行いが悪いためかただの一度として観たことがない。それに夏季の道路面などに観ることができる「逃げ水」ならしょっちゅう観ているから、まったく未体験ではない。
じつは一度だけある。幻を観た事が
小学4年くらいの頃か。新宿丸井5階エスカレーター脇にあったポラロイドカメラの販売コーナーを、物珍しく父と共に覗きこんでいた時のこと。隣にいた大学生くらいのお兄さんが間違えて写した写真。片側半分は父親の背中越しに天井が写っているだけ。片側半分は白く露光してしまっていたが、そこには人物のイラスト。
痩せこけた無精髭だらけの貧相な男性が
こちらを睨みつけている。なんぢゃこりゃ?天井にも周囲にもそんなイラストが掲示されているわけもない。そもそも華やかなデパートにあるわけもない類のものだ。とりあえず、その場でなにが出来るわけもない。写真を父の持つ紙袋に入れておき持ち帰ったはずだが、いつの間にかどこかに行ってしまった。あれはいったい何なのだ。幻?幻覚?夢?ほんの少しの記憶でしかないが、その割にクリアな出来事に今でも忘れることができない。
「ときわや」
飯山の最奥部、などというと怒られてしまうかもしれないが、市街地を過ぎて10分近く行くとなれば、知らないものからすればかなりな「最奥部」に感じてしまう。県道95号線沿いにあるこちらは雪国らしい急勾配の屋根と、白い鉄板外壁に大きく『お食事処 ときわや』と黒く大書されている。こちらには幻があると聞きやってきた。
「半チャーハン」420円
幻の前にまずはこれだ。玉子、ネギ、チャーシュー少しの具に醤油味パラパラチャーハンはまさにオーソドキシカルスタイル焼き飯といえる。あっさり味もよい。
「チャーシューめん」850円
すっきりと透明度の高い、褐色の醤油スープ。そこに浮かぶ数多くのチャーシューは、脂身少なく厚みもさほどないがシッカリとした噛みごたえであまり今日的ではないが昔懐かしいタイプ。コリコリっとしたメンマやストレート細麺然り。鶏ガラでしっかりとられたスープも昔ながら、ではあるが懐かしいというよりも、むしろ新しい存在感があるかもしれない。
メニューによると
創業当初からの看板メニューであったとの事だ。
『昔懐かしい中華そばを思わせる味が、年代問わず幅広く人気を呼んでいます』
たしかにこの感じは幻レベルかもしれない。美味かった美味かった。
という事で
幻と幻のラーメンと出会ったお話。あの事件っていったい何だったのだろうか。解明しようのない事だからもどかしくてならない。
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