長野市「りんご街道辻の茶屋」3時のおやつと6ヶの餅

スイーツ

店名 りんご街道辻の茶屋
場所 長野県長野市豊野町浅野1778フィールド・ラボ(豊野支店)内 [地図はこちら]
電話 026-217-6006
ジャンル 甘味処、カフェ
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり
食べたもの 「辻の弐色(六ヶ)」600円、「赤紫蘇ジュース」300円

落語を聴くのが好きだ

今でも好きだが、もっともドはまりしていたのが中学生の頃。周囲がたのきんトリオ(知ってるよね?)だの松田聖子だのと騒いでいる時に、落語のカセット聴いてけらけら笑っていたのだからかなり変わったガキだった。好きといっても昔の中学生のこと。古典落語をちょろりと聴いた程度でしかない。主に三代目三遊亭金馬の名調子を面白がって聴いていた。「孝行糖」の囃子方など今でも諳んじることが出来るほど一所懸命聴き込んでいたものだ。面白い上に雑学の素養は磨かれたと思う。古典落語だけあって知らないフレーズがバンバン登場するのだ。

そもそも三代目金馬が亡くなったのは1964年

私の生まれる前なのだから、言葉遣いやイントネーションの違いは当たり前、いや言葉の意味そのものが違っていたりするのだ。フレーズがわからななんてあって当然なのだ。中でも
「らおやきせーる」
なるかけ声がわからない。「孝行糖」に出てくるのだが、「きせーる」は前後の文脈からして煙管の事だとわかる。ただ、その前の「らおや」ってなんだ。
当時はインターネットもWikipediaもあるわけがない。学校の図書室にある資料ではわからない。仕方がないので新宿御苑近くにあった新宿区立図書館本館にいってでかい百科事典ひっくり返して調べたら『らお』とは『羅宇』で煙管の金属部である吸い口と火皿である雁首をつなぐ竹製の管のこと。
「らおやきせーる」
とはニコチンで詰まってしまった煙管を分解掃除する職人が街売りでかける口上であったのだ。

八つ下りの茶菓子に

食べたたい焼きのしっぽを近くの野良犬に放ってやり、さぁもうひと仕事しようか
と、大工の八つぁんが声をかけるのはなんだったか覚えていない。が、八つ下りってなんだ?

これも図書館で調べてみたら

「八つ」とは昔の時刻の呼び方で「八つ時」を指す。現代でいえば14:00から15:00くらい。一日二食の時代、肉体労働の職人さんたちは昼を過ぎるとお腹が空いてしまう。そこで八つ時の後半、八つ下りになると軽食でお腹を納めた。これが「おやつ」の語源となったというわけ。そうか、そうだったのか。

「りんご街道辻の茶屋」

アップルラインとは国道18号バイパスの主に柳原から北側を指す。その豊野方面に行ったところ、かつてレストラン ヒルトンのあった場所に出来たのがカンバーランドジャパンというトレーラーハウスを扱われている会社の展示場だ。建築屋としてはとても興味があるのだが、買う気もないものにモデルルームを覗かれる事ほど嫌なことはないと知り尽くしている身としては躊躇せざるを得ない。

その一画にイタリアレストランと甘味処が出来たという噂を聞いたのは、3日くらい前のことだ。イタリアンはいずれお邪魔するとして、甘味処が気になってならない。『田舎の力餅』というフレーズにそそられ、ぴったり八つ下りの時間帯にやってきた。

「赤紫蘇ジュース」300円

甘味には抹茶という選択肢が常識であろうが、ここは信州っぽくこちらで。たいがいの家庭料理は身近にあったが、赤紫蘇ジュースだけは作ってくれる人物がいなかったのだ。真紅の液体は知らなけれは軽く驚くほどの色彩だ。昔ほど甘くはないのだろうな、という味わいと紫蘇の香りが心地よい。

「辻の弐色(六ヶ)」600円

つきたて、と冠された餅は白餅、草餅の2種がある。ここにつぶあん、ごまだれ、くるみ、きなこがトッピング出来るとの事だ。もちろん私が欲するのは両方。これなら迷う必要はないではないか。とりあえず最初は映えを考慮して

白餅-くるみ
草餅-つぶあん

という組み合わせとする。

くるみだれは白餅のつるりとした食感を増幅させてくれる。くるみだれのほどよいつぶつぶ感がよいよい。草餅とつぶあんの相性は言うまでもない。これほど完成度の高いコンビネーションはほかにないであろう。美味い美味い

こちらにはそのほか「葛切り」もあるそうだ。いろいろ楽しむことが出来そうだ。

落語は

私の雑学趣味を解放させてくれた、という見方も出来るが、その情熱をもう少し学業に向けろよ中学生のおれ!タイムマシンがあったら今からでも行って無理にでも勉強させるのだが。ああ


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