【あらら?の新型コロナウイルス闘病記】

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出物腫れ物ところかまわず

とはよく言ったもので、いったいどこでナニを拾ってくるか分からない。先だっても東京の母親が、ほぼ外出はしていないのに関わらず、コロナ陽性となり大騒ぎの10日間をお過ごしいただいた。その後自宅療養期間も過ぎて症状もなくなったからとりあえず心配はいらなくなりじつにけっこうな事態に至った。

 

ところがなんと

今度はまさか私に降りかかるとはいかなる事であるのか。7月28日の朝いつも通り仕事に向かい、午前中の行動をともにするものが
「昨夜から40℃くらいの熱があるんだよね」
という。とはいえ抗原検査をしたところマイナスとなりひと安心。んぢゃ行ってみるべぇかと出発したところ、突如
「仕事など放り出してすぐに戻ってこい、戻ってPCR検査を受けろ」
との強烈な指示があった。いちおう念のためという事で戻り市内の某病院に向かう。行ったところで症状のない私は放置され彼のみPCR検査を受けることに

 

あまりにも罹患者が多いので

その場では検査してもらえず、一度散開とする。とりあえず大人しくしていろというので自宅に戻り隔離生活となるが、2階の真南向きのこの部屋にはエアコンが装備されていない。すなわちとんでもない暑さとなる。うひゃー。しばらくすると彼はマイナスであったとのよし。ああよかったよかった。と思ったら今度はご家族に陽性者が出たという。という事は私は「濃厚接触疑い」となるわけだ。

 

濃厚接触疑い

とはすなわち「念のため待機しておけや」という事である。したがってなーんにもする事はない。診察を受けるでも、検査するでも、もちろん治療をうけるわけでもない。だからといって友人呼び出して交流する、家族とともに過ごすなどという事ができるはずもなく、ただぼーっとうち過ごすのみ。多少の作業はできなくもないが、限度というものがあろう。

 

という事で

ヒマなのだ。先述のとおりこの部屋は夏の日差しが容赦なく降りそそぐ場所なのだ。
「金持ちのアンタらには想像しようもないだろうが、この部屋は夏は暑くて眠れない、冬は寒くて眠れない。そこから見上げる冷暖房完備のあんたの家とはまるで天国と地獄のような違いがあったのさ」
などというセリフが思い浮かんでくる。黒澤明「天国と地獄」のラストシーンね。山崎努の芝居はすごかった。

 

そのまま29日がすぎて

もう大丈夫かな?と安心しかけた30日の夜半くらいから、ナニかヘンな感覚に見舞われる。あれあれあれ、妙にぞくっとするというか、ヘンに心地がよくない。体温を測ってみると37.6℃。私の平熱は35℃代なので37℃を越えるとフラフラしてしまう体質なのだが、これはヤバいかも。そこからとんとん拍子に31日の朝方まで一気に38℃代後半まで跳ね上がってしまう。

 

ああやって来てしまったかCOVID-19くんが

来なくてもおーのにね。となれば気早な私のする事だ。その場、…といっても夜中の2:30くらいだが、保健所のコロナ24時間対応窓口に電話して相談を持ちかけたところ、日曜日でも開いている発熱外来をもつ病院を教えてもらう。たまたま近在の施設は24時間窓口もあるとの事なので、その場で連絡し午後の検査予約を行う。

 

検査だからといって

自宅に来てくれるはずもない。お願いしたのはこちらだから出向く必要があろう。とはいえ家内に運転させるわけにもいかぬ。電話応対をされた方に相談したらこの場合は仕方がない、ほかに寄り道なとしなければ患者自身の運転でも問題ないでしょうとの事。

 

午前を過ぎて

南中時をこえもっとも暑い暑い時刻に出発。うひゃーーーッ!と車中で大騒ぎしながら運転すること15分。病院について指定の場所から電話すると、ほどなく防護服にフェイスガードというものものしい姿の看護師さんに迎え入れられ発熱外来へ。…といっても施設内部ではなく、救急外来出入口脇に仮設テントを建てそこに設定されている。まるで核シェルターだよね。

 

鼻腔の奥底に

綿棒をぐりぐりぐりっとされ、接触状況やら症状やらを訊かれまぁ間違いないかなぁ?結果は2時間ほどかかるから自宅で待っててね。あまり熱が出たりどこかが痛くなったら飲んでねと解熱鎮痛剤をもらって帰宅する。

 

連絡があったのは

2時間よりも少し早かったか。医師からは
「はい、バッチリ陽性です」
このまま保健所に連絡するから、またいちじかんほどしたらそちらに電話して指示を仰いで下さいとの事。なんだか電話のしっ放しだね

 

保健所の担当者から

発症から10日間が自宅療養期間となるので、8月9日までは自宅から一歩も出てはならぬ。と言い渡され闘病生活がスタートする。面白そうなので、ホテル療養も申し込んだのだが、いろいろあったのでお断りしてしまった。

 

体調はといえば

もともと平熱が35度代の低温動物だから、38度もあればフラフラしてしまが、まぁそんな程度だ。閉口だったのは咽頭部痛、すなわちノドが痛くて痛くてたまらない。8月1日、2日は眠れないほどの痛みだから困った困った。幸いにしていただいた解熱鎮痛剤を服用したら楽になったが。

 

8月3日になると

声が出づらい程度でほぼ復調してしまう。キツめのノドにくる風邪といった感じか。いつもならもういいかな、というレベルにまでたどりつくが決まりは決まりなのだ。仕事用のPCを届けていただいて、進められる業務は行ったものの出来る事などしれている。

 

8月5日

家内からなんだか様子がおかしいと言われる。体温が上がってきて現在は37.5度なのだとか。早速行きつけの病院に連絡すると、とりあえず発熱外来に来いという。運転できる状態ではないというので、私が付き添いで参ることとする。本当は外出してはならないのだが、これは緊急事態という事だから仕方がない、寄り道しなければよいだろう。

 

いちおう

窓は全開にしてエアコンmaxという資源の無駄遣いをしながらの走行。まぁこうしておいた方がよいだろう。病院に到着し、家内のみ発熱外来へ。検査後すぐに戻ってきたが1時間ほと待たされたが、陽性とのよし。あらまぁ、同じ家屋内とはいえマスクはしていたし2メートル以上離れていたし、行動ごとに消毒からなにから施していたのに。飛沫感染というか目に見えないものは恐ろしい。家内はその日と翌日は熱とノド痛でダウン。今度は元気な私がお世話をすることとなる。といっても食事を用意するくらいだけど。老老介護ってこんな感じなのかな。

 

持病のある彼女は

リスクが高いため、重症化を防ぐクスリが処方された。「ラゲブリオ」なる薬品でアメリカの製薬会社が開発したもの。【特例承認医薬品】と冠されているが、ああニュースに出ていたのはこれか。このおかげでずいぶんと軽く済んだのではないか。もう少し簡単に手に入ったり、手軽に服用出来るようになればコロナもあまり怖くなくなるかもしれない。

 

家内にうつしてしまった

という悔恨の念はあるものの、だからといってやる事はない。ひたすらゴロゴロするばかり。この際だから資格試験の勉強でもするか。というのが【ちゃんとした社会人】なのであろうが、そんな事ができるわけがない。んでゎなにをしてやり過ごそうか。という事でまずは読書から

 

魚住昭「出版と権力 講談社と野間家の110年」

出版と権力 講談社と野間家の一一〇年 | 魚住 昭 |本 | 通販 | Amazon

以前読んだこの著者の「野中広務 差別と権力」あるいは「渡邉恒雄 メディアと権力」が滅法面白かったので購入したもの。といっても昨年初めに買って放置していたのだが。なにしろ674ページもの大部な書籍なのだ。長い休みのときにでも、とそのままにしていたものだ。よーし、これイッてしまうが感想は割愛。藤子不二雄A「まんが道」に登場する加藤謙一はこんなにすごい人だったんだねぇ。

 

平松剛「磯崎新と都庁」

磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ | 平松 剛 |本 | 通販 | Amazon

戦後日本最大の設計競技であった東京都新庁舎設計競技を巡る建築家たちのあれこれを描いたドキュメンタリー。岸田日出刀→丹下健三→磯崎新の師弟関係はそのまま戦後日本建築の歴史なわけで、都庁コンペはその集大成的な出来事であった。もう何十回となく手に取った本だけど、こういうゆったりとした時に読むべきだよね

 

読書はこれだけ

老眼ってのはイヤだね。昔はこの10倍は軽く読めたのに。あとはひたすら映画、映画、映画

 

【7月】
28日 日本のいちばん長い日
29日 仁義なき戦い 代理戦争
性賊Sex Jack
たんぽぽ
幸福の黄色いハンカチ
30日 新幹線大爆破
カメラを止めるな!
コンフィデンスマンJP 英雄編

【8月】
1日 ジョーズ
2日 メン・イン・ブラック:インターナショナル
3日 フォレスト・ガンプ
4日 ビートルズ ゲットバック1
5日 アベンジャーズ エイジオブウルトロン
ビートルズ ゲットバック2
6日 アベンジャーズ インフィニティウォー
7日 ビートルズ ゲットバック
8日 アベンジャーズ エンドゲーム
蒸気船ウイリー
キャプテン・アメリカ ザ ファーストアベンジャー
9日 エージェント・カーター
トイ・ストーリー2
積むさおり

 

22本かぁ

ドラマやらバラエティ番組やらは入れてないけど大した本数ではない。Amazon primeとU-NEXT、Netflixに入っていてよかった。auの契約で勝手に入ってしまうものだけど。

 

Disney+

に加入してしまった。三つも導入していて使いきれないくらいなのに。とはいえビートルズとマーベルがどーしても観たかったのだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

「ビートルズ ゲットバック」

映画「Let it be」のアウトテイク集という事なのだろうが、本来ならこういう形式のドキュメンタリーとなるはずであった。新作アルバムのデモテープ、リハーサル風景なわけだが、微妙にすれ違うメンバーたち。なかよしを振る舞いつつ違う方向をみている彼ら。しかしジョンとポールの才能が凄すぎて。ポールは曲も歌も演奏もキレッキレ。ジョン・レノンもあんなにギターが上手かったんだね

 

ジョージ・ハリスンが

持ってきた曲(「All things must pass」の原型)にアドバイスするレノン&マッカートニー。それがまたすんごく良くなってしまうのだからジョージだって面白くない。「俺の話を黙って聞いてくれよ」と言い放つジョージにポカンとした顔をするポール。才能の違いに絶望し脱退を宣言するジョージ。またかよといった顔をするジョン。その場を和ませるかのようにニコニコするリンゴ。

 

すべての予定をキャンセルし

いつものアップルスタジオに移動。それでも気乗りのしないメンバーの前に現れるビリー・プレストン。映画「Let It Be」にチラッと写る黒人ピアニストだが、彼の才能にメンバーがどよめく。彼の登場が半年、1年早かったら。とはよく言われている事だが、それは言うだけ野暮ということでもある。

 

そしてルーフトップコンサート

最後の伝説でもある。突如はじまったビートルズのLIVEに騒然とする街角。集まる群衆と混乱する車輌たち。捌ききれなくなった警官がクレームをつけてくる。あれはおまわりさんも困るよね。でもあれを目撃できたのだから、それはそれでよかったんじゃない?

 

好きなものが壊れていく

そんな風景が切なくて哀しくて。「Abbey Road」「Let It Be」ほど聴いたアルバムはない。前者は一分の隙もなく、後者はアバウトすぎるほどユルユルな世界が魅力なのだが、これはすべてが崩壊していく最後の輝きなのだ。もちろんそんな事は知ってはいたが、実際に目の当たりにすると、泣きたくなるような気にさせられる。では観なきゃいいではないか、と言われるかもしれないが、彼らの歌が音楽がそれを引き止める。ああああ、ビートルズ聴きたくなったぁぁぁぁぁ!

 

「アベンジャーズ」

「エイジズ オブ ウルトロン」「インフィニティ ウォー」「エンドゲーム」を立て続けに鑑賞したらとても疲れた。当たり前だが。いつも思う事だが、こんなド社会派しかも超反動の物語を、あのディズニーが製作出来るのだろうか。日本では絶対に考えられない。アメリカという国は傲慢で嫌なところがいっぱいあるところだが、こういうところは絶対に勝てないし、とんでもなく素晴らしい国だと思う。

 

I am Iron man.

この台詞にこめられた想い、願いに涙する日々である。それにしても「アベンジャーズ」というタイトルだけ追っていたのではダメなのね。間にいろいろあるのだねぇ。道理で話が通じないわけだ。Disney+には「MCU時系列」というのもあるので、今後は観ていない作品をどんどん片付けていく予定。次に観るのは「キャプテン マーベル」となる

 

そんなこんなで

だらだらと12日間をすごしてようやく社会復帰と相成った。このまま元に戻ることが出来るか否やはわからないが、まぁなんとかやっていこう。療養期間完了には皆さまには大変お世話になった。仕事関係、保健所や病院など医療機関の方、もちろん家内にも篤く御礼申し上げる次第。Ito様、桃とのど飴ありがとうございました。仕事もたっぷりたまっている、さぁぼちぼち始めようか。

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