場所 長野県上田市中央2丁目21
電話 090-1867-3533
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり(少ない)
食べたもの 「お昼のおまかせ定食」700円
さびれた街を
歩くのが好きなのだ。「さびれた」と言ってしまうと支障があるなら「盛りの過ぎた街」と表現しよう。かつては人やモノが行き交い、喧騒に満ちた街角であったが、時代の変化によって人の波は去り、あるものは色褪せ、朽ち果てつつある。新潟の古町、長野で言えば権堂の裏筋など想像力をかきたてられてよいのだ
上田を
「さびれた街」などといおうものなら本気で怒る人を何人も知っている。それなりに栄えてはいるが、地方の小都市には違いないし、かつて栄華を極めたという点においてはあまり変わらない。あまり意図もなくふらふらと歩き回り、ああここは元は庄屋さんだよね、とか昔は遊郭っぽいよね、などと想像しながら行くのがよい
この日は
街めぐりをしていたわけではない。別件で上田を訪れたはよいが、予定が変わってしまったので、少し早いが昼食としよう。コインパーキングに車両をおいてしばらくふらふら。たまたま目に入ったところが定食屋さんだったので入ってみた
「GOHAN家」
パッと見で本当に営業しているんかい?といった印象だ。暖簾と「商い中」という表札がなければそのまま素通りしてしまいそうなフォルムだ。引き違いの戸をくぐると縦長に奥行きのある店だ。靴を脱ぎ座敷に上がると片側はカウンター席、反対側は掘りごたつ形式の座卓となっている。誰もいないからどこでもいいよ、と言ってくださったので座卓の隅を陣取らせていただく。メニュー表などは見当たらない。壁に掲示されたものがソレであろうと注文した
「昼のおまかせ定食」700円
仕出し弁当のようにカトラリ式に仕切られた重箱で供される。メイン2種に副菜、漬け物、サラダ、ご飯およびみそ汁という構成だ。メニュー表記は見当たらないが、以下のような感じ
イワシフライ・マカロニサラダフライ
肉団子
煮物・ほうれん草ゴマ和え
お漬け物
ご飯
アジフライとの
つきあいは長いが、イワシフライは珍しい。アジよりもクセが強いとは思うが、加熱されたイワシはなかなかの威力がある。
マカロニサラダフライというのは
もっと珍しい。最初は中身がよくわからず、解体してみてようやく理解できた。マカロニサラダをクリームコロッケ状にまとめたものであった。
肉団子は
まんまるでとても可愛らしくまとまっている。甘酢に絡め取られたふわふわの肉団子がふたつ、重箱の片隅を彩っている。
副菜は
ちくわ、大根、ニンジンを醤油で煮込んだ「田舎煮」だ。
もうひとつの副菜は
ほうれん草ゴマ和え。軽く甘味をきかせた出汁とゴマの香りをまとったほうれん草が美味い。黒ゴマと紅い梅漬けが添えられた熱いご飯がとてつもなく頼もしい
ふらりと
立ち寄った店が高レベルであると、とても嬉しいものだ。こういう点も街歩きの楽しいところだ。これはやめられない止まらない
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