塩尻市「食堂SS」普通(ではない)定食

定食

店名 食堂SS
場所 長野県塩尻市大字贄川1872 [地図はこちら]
電話 0264-34-2234
ジャンル 食堂、定食屋
バリアフリー △
駐車場 あり
食べたもの「とん汁定食」700円、「玉子焼き」380円

古来よりわが子が生まれるたびに

「末は博士か大臣か」
と期待するのが親のつとめであるという。これから始まる人生を、親子ともども努力し、少しでも上を目指す、身を立て名を上げやよはげめよ。それが本道なのだそうだ。

なのだそうだ

と、よそごとのような言い方をするのはわが身にとってはまったくなんのこっちゃ?な事態であるからに他ならない。だって、よほどよい血統、家柄の出身で、なにがなんでも家を継がねばならぬ、次代次々世代に受け継いでいかねばならない資産や事業があるというなら別だが、私のような「たかが庶民」になにがあるというのだ。

そりゃ勉強が出来て

よい学校を出てよき職とよき稼ぎを得られるようになり、安定した生活と両親が困らないほどの小遣いをくれるようになった。なんて事態が望ましいに決まっているが、そんな事になりようもない。したがってよそ様に迷惑かけず、自分の手でほどほどに稼いで家族を養っていけるような、ごく普通の人になってくれればよい。そのように心底願ったが、みんなそうだよね?

 

国道19号線の

塩尻から南側を木曽街道、木曽路といい加減に言っていたが、木曽路とは本来鳥居峠から馬籠宿くらいまでを指すのだそうだ。したがって、2005年に塩尻市に編入されたされた楢川村に属するこの地を『木曽路』と呼ぶのは乱暴というものだ。

そんな事はともかく

木曽に菩提寺のあるわが家としては、この街道ほど親しみのある道はない。いつもあそこの風景はよい、ここに座ると気持ちがよさそうだ。などと考えながら運転しているが、同時にあのラーメン屋は美味そうだ、この蕎麦屋はシブいなぁと考えてもいる。しかし、わが家には御用達の店があるために寄る事が出来ず悶々としていたのだが、この度ようやく、私ひとりで木曽まで赴く用事が出来たのだ!嬉しい!!!!

「食堂SS」

JR中央本線 贄川駅から1キロちょっとの道沿いにへばりつくように建っている食堂だ。大きな看板と駐車場はいかにもここを行き来するトラッカーたちのためにあるようなつくりだ。こちらでの目当ては

「普通定食」

名前のみしか情報がないためにどんなものが登場するか不思議でしかない。普通っていったいなに?これ以外はみな異常なの?いざお邪魔して訊ねてみたら何という事はない。こちらの定食筆頭メニュー(なぜ筆頭かはわからない)が

『普通定食:さば煮付+味噌汁』
であり、以下
『とん汁定食:さば煮付+とん汁』
『納豆汁定食:さば煮付+納豆汁』
『なめこ汁定食:さば煮付+なめこ汁』
『かす汁定食:さば煮付+かす汁』

とランクアップしていくのだとか。

なんだか納得いくようないかないような。まぁよい、それでは今回はこちらを選択

「とん汁定食」700円

メインであるさば煮付ととん汁、漬け物、冷奴そしてご飯というごくシンプルな造りの定食膳だ。味噌で真っ黒に煮つけられたさばはツヤツヤと黒光りしている。

そしてとても甘いのだ。おおおお、これは昔の母親の味、田舎の味と言い換えてもよいかもしれない。ご家庭の煮魚はこれでなければ。となればとん汁も同様に塩辛い、といっても昔ながらというわけでもないか。減塩運動の果てにここまできたという感じか。豚肉、大根、にんじん、玉ねぎ、ごぼうなど野菜類がたくさん入った熱々のとん汁は懐かしくとてつもなく美味い。

美味い煮つけに美味いとん汁を堪能しながらメニューに一点気になるものを発見した。こ、こここれだ!これは注文しなければ!

「玉子焼き」380円

この名をみたら喰わなきゃ気がすまない。

『甘くして!』

というリクエストを快諾してくれたおばさんはものすごく美人だったぜ!
丹精に巻き込まれた玉子焼きは見事なほどの黄金色だ。あああサバにとん汁、玉子焼きという和のランチ!最高だったぜ!

普通が

思ったほど普通ではなく、むしろ個性的にすぎるのではないか、というお話。物事はやはり普通がよろしいかと

追伸

「絶メシロード」観たよ。といったら記念のカードとオマケに烏龍茶を頂いた。ありがとうございました。


食べプロあらら?のおすすめランチ!@長野 PHOTO BOOK 信州のランチ編 食べ物 写真集 素材集 あらら?のランチ

コメント

タイトルとURLをコピーしました